区間歴代トップ5の遷移(2014→2022) ~箱根駅伝4区~
続いては4区を見ていきます。8年前の4区は18.5kmとまだ距離が短かったときのものであり、比較にはならないですね。往路の中で圧倒的に重要度が低い区間になっていましたし…2017年にまた距離がまた20.9kmに戻ったことで、準エース級を起用してくる大学も出てきました。参考になりますが、2014年の記事はこちら。
順位 | タイム | 氏名 | 大学 | 学年 | 年 |
1位 | 1時間00分30秒 | 吉田祐也 | 青山学院大学 | 4年 | 2020年 |
2位 | 1時間00分54秒 | 相澤晃 | 東洋大学 | 3年 | 2019年 |
3位 | 1時間01分08秒 | 嶋津雄大 | 創価大学 | 4年 | 2022年 |
4位 | 1時間01分31秒 | 石井一希 | 順天堂大学 | 2年 | 2022年 |
5位 | 1時間01分37秒 | 名取燎太 | 東海大学 | 3年 | 2020年 |
順位 | タイム | 氏名 | 大学 | 学年 | 年 |
---|---|---|---|---|---|
1位 | 54分34秒 | 西村知修 | 帝京大学 | 4年 | 2011年 |
2位 | 54分41秒 | 中谷圭佑 | 駒澤大学 | 1年 | 2014年 |
3位 | 54分45秒 | 田口雅也 | 東洋大学 | 1年 | 2012年 |
4位 | 54分53秒 | 八木沢元樹 | 明治大学 | 1年 | 2012年 |
5位 | 54分59秒 | 久我和弥 | 駒澤大学 | 3年 | 2012年 |
歴代1位は1時間30秒青学の吉田、東洋の相澤が前年度にマークした圧巻の記録はそうそう破られることは無いのでは?と思っていたのですが、わずか1年で24秒も区間記録を更新してきました。最後の箱根で大学における最高のレースを披露するのが凄すぎます。。。この走りでチームの優勝に大きく貢献し、さらに吉田の人生も大きく変えました。
元々は大学で競技を引退する予定でしたが、競技を継続することを選んで初マラソンで快走、その後GMOアスリーツに進み、マラソンでさらなる活躍を見せています。本当に引退しなくてよかったですよね。今後もまだタイムを伸ばしていけるでしょうし、トップクラスの走りを見せて欲しいです。
歴代2位は1時間54秒で走った東洋の相澤、100%の状態では無かったので2区は回避したということでしたが…それでこの走りを見せてしまうのは別格すぎますよね。3年時にマークした記録であり、この箱根から学生最強として確固たる地位を築いたように思えます。その後、日本選手権1万mで2度の優勝を果たす&日本記録保持者となるなど学生最強から日本最強となったわけですが…
タイムももちろん素晴らしいですが、区間2位にも1分43秒もの大差をつけている区間賞&区間新となりました。ロードでも抜群の強さを誇りますが、まだまだトラックでも活躍を見せて欲しいです。世界陸上の参加標準が27分10秒まで上がって相澤の持つ日本記録さえ上回ってきましたが、そのタイムにも挑んでいって欲しいです
歴代3位は創価の嶋津がマークした1時間1分8秒、前回の箱根で区間賞をマークした時のタイムです。前年度も4区2位と好走していましたが、2年連続での快走でした。2年時も10区で区間記録をマークしていますし、箱根では区間賞2回、区間2位が1回と抜群の強さを誇ります。前回は総合11→5位と6つも順位を上げ、チームの3年連続シード獲得に大きく貢献しました。やはり、嶋津が4区にいてくれる安心感は別格です。
休学していたこともあって、今年度もチームに残っていますし、全日本予選でも良い走りを見せてくれました。今年度も箱根に出場するのはルール上問題は無いですし、過去3年間に負けないような走りを期待したいところ。
歴代4位は順天堂の石井で1時間1分31秒、嶋津同様に前回の箱根で記録しており、区間2位ということになります。総合では10→7位と3つ順位を上げて前との差を詰めてチームの総合2位に貢献していますし、石井自身としても2年連続の4区で5→2位と2年連続での好走を見せました。その前の全日本では4区14位と大学で初めて3大駅伝で崩れてしまったことで箱根は大丈夫かな?と少し心配になりましたが、全くの杞憂でした。
トップ5のうち4人は上級生ですが、石井だけが唯一2年生でマークした歴代トップ5のタイムということになります。同学年に三浦という世界で戦う選手がいることはプレッシャーもあると思いますが、3大駅伝では三浦に負けない走りを見せて欲しい。
歴代5位は1時間1分37秒で東海の名取、こちらは吉田が区間記録をマークした2020年などで区間2位ということになります。名取も本来は2区候補でしたが万全では無かったこともあって4区に回ったということでしたが…それでも初の箱根で区間2位で走ってしまうのですから、やはり力があります。
このタイムは3年時にマークしたものとなります。1,2年時は故障で3大駅伝にエントリーさえ無し、そこから3年の全日本でいきなり最長区間の8区に抜擢されて逆転でチームを優勝に導き、以後は3本柱の一人としてチームを支えました。コニカミノルタでも良い走りを見せていますし、実業団でのこれからの活躍も楽しみです。