箱根終了後に考える全日本予選(2022年度)の展望その1 ~全日本未出場校~

状況

前年度から始めた企画となります、箱根終了後&新入生がある程度判明した現段階で、来年度の全日本予選について展望を述べていきます。例年だと行われるのは6月末、全日本の出場枠は今年度の全日本の結果から15校、そして全日本シードは8校(駒澤、青学、順天、國學院、東京国際、早稲田、明治、中央)なので予選からは7校となります。


以前は箱根で3位以内に入った大学を全日本に推薦出場させていましたが、前回の創価に適用はありませんでしたし、今回の箱根トップ3(青学、順天、駒澤)は全日本シードを保持しておりますので、純粋に全日本予選で上位7校がそのまま全日本出場権を得ることになるでしょう。


4組×2人、合計8人のタイムで全日本出場を争うことになります。12人走って上位10人の合計タイムで競う箱根予選とは異なり、8人走って8人の合計タイムとなる全日本予選は誰一人として失敗出来ない分、プレッシャーも大きなレースとなります。通過有力の大学が途中棄権でまさかの予選落ちなんてこともありましたし。


指定期間内における上位8人平均の1万ベストが上位20校に入らないとそもそも予選会に出場することさえ出来ません。ボーダーに近い大学や20位以内に入っていない大学はトラックシーズンにおいて積極的に1万の記録会に出場することが予想され、予選会出場争いから熾烈になる可能性も十分です。今年度もギリギリで予選出場校が入れ替わりましたし。

展望

まずは今年度の全日本予選で予選落ちとなってしまった大学を箱根出場を果たした専修まで見ていきます。前回あと一歩で逃したのは駿河台、全日本予選で8位に入ったことが自信となり、箱根初出場にもつながりました。ただ、全日本予選は前回出来すぎな部分も正直あります。ブヌカは卒業、留学生は1~3年生にはいないはずでおそらく来年度の新入生として加入すると思いますが、だとしても未知数ですからね。ブヌカ、今井、阪本、入江らが抜けることを考えてもさすがに今年度よりは順位を落としてしまいそうかなあ。


9位だった国士館は駿河台よりもさらに厳しそうか。エースのヴィンセントが抜け、木榑、三代、荻原、清水拓ら往路を担った4年生がごっそり抜けてしまうわけですからね。留学生はマカウが2年生となって中心となるでしょうが、トラックでもロードでも戦力ダウンは否めずですからね。楽しみなルーキーは加入するものの、ここから通過圏内に入るのは難しそう。


10位だった山梨学院はオニエゴ、松倉と最終組を好走した2人が抜けますが、そこはムルア、木山がしっかりと走ってくれることでしょう。高田、砂川らルーキーが来年度力をつけ、橘田や新本らが完全復活となれば可能性はあるかなあ…チームとしてしっかりと全日本予選に合わせられることが前提ではありますが…なかなか、3大駅伝・予選会ともにベストメンバーで臨めていませんからね。


11位の神奈川大は新3年生がどれだけ足並みが揃うかということになるかなあ。横澤、落合、西方ら後半の組を走った選手が揃って卒業となりますし、巻田、宇津野、小林篤、小林政といった箱根に出場した2年生、高橋、佐々木ら箱根経験者の足並が揃えば可能性はあるかなあ。3年生も箱根で存在感を示してきましたし、選手は揃っていますが、安定している箱根予選に比べると全日本予選はやや苦手としているのも気になるところ。


12位の大東大は…前回未出場校の中ではかなり期待出来そうな大学かと思います。前回はあと一歩まで通過に迫りました。ワンジルは苦しい走りが続いていましたが、徐々に結果を残せるようになってきましたし、前回のように崩れる可能性は減ってきたかなあと。最終組はワンジル以外に久保田、木山に任せられますし、前回経験者が7人残っているのも大きい。ルーキーも楽しみな選手が入りますし、前回のように1組から喰らいつく走りが出来れば…4年ぶりの3大駅伝出場も見えてくるのではないかなあ。


13位の城西は砂岡の抜ける穴が痛すぎますが、新3年生を中心に選手は揃っています。ただ、全日本予選も箱根予選も今年度は奮わずでしたし、現状はトラックで絶対的なエースというのがいないんですよね。3組までは凌げたとしても、最終組となると現状は厳しそうかなあ。山本唯や野村、山中ら新3年生がどれだけ力をつけてこれるかですかね。


14位の創価も前回は通過候補と言われながら崩れてしまいました。5年目となる嶋津の状況は不透明ですが…それでも前回悔しすぎる結果だった新家は箱根で好走しましたし、ムルワは健在、葛西も復活して濱野もいる新4年生は非常に強力です。1万で28分台も一気に増えましたし、前回未出場校で最も通過の可能性が高いのは創価かなと思っています。前回の悔しさを晴らしてくれれば。


15位の日大はドゥング、松岡、樋口の3本柱に下尾がトラックで大活躍、後半の組でも計算出来そう。小野も復活を果たしました。2年生も西村や谷口が躍進して持ちタイムだけ見れば十分通過は狙えると思うのですが…前回の全日本もベストメンバーが組めず、コンディションも合わせきれず…箱根予選はさらに主力を欠いて大惨敗となりました。前回よりも順位は上げてきたとしても、出場争いに絡むほどとなると難しそう。


16位の立教はどこまで順位を上げてくるか楽しみですね。新3年生以下が強化を始めた学年となり、上級生に力のある選手が揃うことになるのは大きいです。前回は服部が快走を見せましたが、力のある選手が揃っていますからね。いきなりの全日本出場はまだ難しいでしょうが、前回から順位をグッと上げてくる可能性は十分です。箱根ではいよいよ通過を現実的に狙うこととなるでしょうし、今年度の駿河台のようにまずは全日本予選で結果を残したいですね。


17位の上武は新留学生の加入が大きく、最終組は村上とパトリックで安心のコンビとなりそう。多少のビハインドはひっくり返せるだけの力はありますね。ただ、上武はずっと全日本予選で苦戦が続いていますし、3組まで通過を現実的に狙える位置でレースを進めるのは容易では無いですね。もう1人か2人、他大の主力と渡り合える選手が出てこないと、全日本予選に出場出来ても、3組終了時で下位に沈むこととなってしまいそう。


18位の専修はキサイサ、木村、高瀬と最終組を任せられる選手が3人いるのは大きく、主力の国増も含めて楽しみな選手は揃います。全日本予選は比較的苦手としていますし、前半の組は相当苦しい戦いとなりそう。現実的に通過は難しいでしょうし、まずはしっかりと全日本出場を決めないことには話にならないですが、前回よりは十分に期待できそうかなあ。


現状だと、前回予選落ちで通過が狙えそうなのは創価、大東大が2トップという印象かなあ。あとはチームとしてベストメンバーで臨めれば山梨学院、神奈川あたりが絡んでくるかも…くらいか。もちろん、まだ5か月も先の話ですし、新入生の活躍やトラックシーズンの走りで大きく変わってくるとは思いますが。

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