第98回(2022年)箱根予選 戦力分析 その8(神奈川、その他)
箱根予選の戦力分析、最後は前回の箱根予選を4位通過、本戦では13位だった神奈川大学とこれまでに紹介する15校以外の箱根出場を狙う大学について行っていきます。
前回の箱根直後、箱根予選で最も通過する可能性が高いのは、戦力が整っていて箱根予選に抜群の安定感を誇る神奈川大学だと思っていたのですが・・・ちょっと雲行きが怪しいです。前回の箱根予選で17位とチームトップだった呑村が外れてしまったことで大幅な戦力ダウンは確実、箱根でも1区4位で走っているエースの1人ですからね。
さらに、前回の箱根予選こそ112位とらしくない走りではありましたが、箱根では3区10位と好走している川口の2人が外れてしまいました。往路で1,3区を好走した2人がいないというのは痛恨過ぎますよね。現実的に箱根予選通過を狙える大学の中でも、エース級を2人欠いているのが神奈川大学だけなのでは・・・全日本予選も同様に2人がいなかったことも響いて、出場争いに絡めませんでしたからね。
前回実績を残している2年生トリオ、宇津野、高橋、佐々木は順当にエントリー、前年度に比べると3人ともやや目立った走りは出来ていませんが前回同様の活躍を期待したいところ。さらにこの学年は楽しみな選手が揃います。特に巻田は28分台を連発し、全日本予選でも最終組に抜擢されています。前回は未出場なだけに大きな戦力アップとなりそう。
小林篤は全日本予選でしっかりとまとめていますし、小林政も1万で29分17秒のベストを持つ選手、ダブル小林も箱根予選の出番は十分ありそう。大泉も含めて最多の7人がエントリーされた2年生の走りはチームの命運を握ることになりそうですね。2年とともに主力となる4年生が万全では無いだけになおさら・・・それでも、トラックシーズンに活躍を見せた西方や横澤、前回の箱根経験者である落合や安田らが揃う4年生は頼りになる存在です。
期待のルーキーは中原のみのエントリー、13分台のベストを持つ選手ですが直近の1万は32分台・・・どれだけ箱根予選に合わせられるでしょうか。力があるのは間違いないですが、大学ではまだ目立った走りは出来ていないのが気がかりです。3年生も山崎が唯一のエントリーで前回の箱根予選に出場した鈴木、古市はともに外れてしまいましたね。
箱根予選を通過する可能性はかなり高いと思うのですが・・・通過有力と言われる大学と比べると一歩下がってしまった印象。エース級の2人を含めて箱根予選経験者が4人もいません。いくら予選会に強いとはいえ、これだけ経験者が外れてしまうとちょっと心配になってしまいます。とはいえ、過去7回の出場は5位以内と苦戦することもなく通過を果たしていますし、今回も箱根予選での強さを見せてきっちりと通過してくれれば。
これまでに紹介した大学以外で現実的に通過を狙える可能性があるのは駿河台だけかなあと思っています。それでも、かなり厳しい戦いになるとは思いますが・・・前回は15位で10位とは4分6秒もの差をつけられているわけですが、駿河台の評価を高めているのは主に2つあります。1つは全日本予選ですよねー。大きく崩れる選手はおらず、1組から粘り強く喰らいつき、最終的にはあと一歩届きませんでしたがボーダーの日体大とはわずかに30秒差の8位と過去最高の成績を残したのは、俄然期待が高まりました。
もう1つは箱根予選のエントリーが比較的順当なこと。ボーダーを争うと思われる大学の多くが主力のエントリー漏れがある中、前回の箱根予選に出場して残っている9人が全員エントリーを果たしているのは大きいです。同様に全日本予選に出場した8人もメンバー入りとなっています。勝負レースで結果を残した選手が誰も欠けることなくエントリーされているのは大きいです。
エースのブヌカはまた全体トップを争う走りが期待されますし、町田、清野、今井といった全日本予選で3,4組を任された選手も稼ぐ走りが求められるところ。ここに前回は200位オーバーと苦しんだ選手たちや新戦力がどれだけ順位を上げてこれるかが大事になってきます。下級生も前回出場している新山や全日本予選に出場した池原も楽しみですし、大きなチャンスを掴み取ることが出来るでしょうか。
3大会連続で13位以内と初出場にあと一歩と迫った麗澤は難波を筆頭に植田、杉保、水野、竹内とチームのトップ6のうち5人が卒業してしまい、さらに今年度のエースである椎野も外れてしまうという非常事態・・・いかに育成力のある麗澤といえども今回はさすがに15位以内に入るのも厳しいのでは無いでしょうか。前回169位だった山本が最も良い順位の選手ですから。
東農大は前回6人出場した現2年生を中心にチームを立て直しているところ・・・高槻、並木がチーム1,2番手に入り楽しみではありますが、通過を狙える戦力となる可能性があるのは来年か再来年かなあ。前回の箱根予選もボーダーとは6分近く離された17位ですからね。14人中10人が2年生以下というエントリーですし、特に2年生が1人経ってどれだけ成長した姿を見せられるか。
前回19位の慶應は主力が4年生とはなりましたが、前回100以内で走っているのが杉浦のみという状況を考えても15位以内に入るのもさすがに厳しいかなあと。安倍、田島、木村と早速結果を残しているルーキーは密かに楽しみです。前回よりも順位を上げられればそれでもう上出来かと。前回は17位とは4分近く離されていますし、18位はさすがに戦力は遥かに上である日大ですからね。1つ上げるのも容易ではありません。
立教も本気で箱根を狙うのは来年以降となるのかなあ。前回は28位ですからね・・・そこから通過まで果たした大学は記憶に無いですし、こちらも最低20位以内で出来れば15位以内を目指していきたいところかなあ。14人中12人が2年生以下という布陣、今年度大活躍の服部がいないのも痛手ですよね。今回の走りで来年度以降の箱根出場がどれだけ現実的になるかが見えてくるかと。
ディスカッション
コメント一覧
その他大学で突破が現実味を帯びているのは駿河台ですね。全日本予選8位は全く持って予想してませんでしたし、少なくともあのインパクトを出せる可能性を秘めているのは間違いないです。箱根予選ではいかに?
麗澤はさすがに苦しいか。実績があると言えるのが山本だけというのは厳しすぎますねー。
東農、慶應、立教は来年以降復帰が狙えるかをうらなう意味でも大事になってきますね(個人的には首脳陣を拡充した亜細亜も)。慶應はまだ期待が持てますが、東農は浮上のタイミングが全然ないですからね…立教も浮上はするでしょうが、前回300位以内は6人だけ…まだハーフで戦える基盤が整っているとは言えなさそう。
可能性があるとしたら駿河台が一番でしょうね。それでも、相当狭き門だとは思います。
他の大学は15位以内に入るのも容易ではないかと。。。