第53回(2021年)全日本予選結果 ~15位:日本大学~
続いては15位だった日本大学の全日本予選結果を見ていきます。すべてが上手くいけば通過の可能性もあるかと思っていましたが、どれも上手くいかなかったですね。。。前半の組が粘り、小坂がベストの状態で3組に入り、3本柱が揃って好走する…そう簡単では無かったか。結果として1組からボーダー争いに加わることも出来ずに総合15位にとどまりました。レース結果はこのようになっております。
濱田はどちらかといえば長い距離が強い印象で1万も29分46秒を持っていますが、27位というのも最低限の走りという感じかなあ。3大駅伝・予選会も初出場ですしね。一方の小坂が31位に沈んでしまったのは痛かったですね。万全では無いことはわかっていましたが、それでもここまで苦しい走りになるとは…さらに苦しいのは、この状態の小坂よりも計算出来る選手がいないことかなあ。1組から出遅れることになってしまいました。
19位だった西村はよく走ってくれたと思います。1万のベストも30分台の2年生、台頭が待ち望まれる下級生から唯一出場した選手でしたが、しっかりとまとめてくれました。一方で山本は33位に沈んでしまうことに。関東インカレ1500mでは良い走りを見せていただけに期待していたのですが、なかなか上手くいかないですね。1万のベストも29分33秒と決して悪くはないのですが。
樋口は中盤以降は先頭集団を引っ張る走り、早い段階から苦しそうな表情でしたし、足にテーピングも見えて万全では無かったのは明らか。それでも5位で走ってしまうところがまさに日本人エースの意地を感じました。一方で若山は樋口が先頭でペースを維持する集団から遅れてしまうという苦しい展開。樋口、松岡とともに箱根を経験し、1万も29分24秒のベストを有していますが、二人からは大きく引き離されてしまいました。勝負レースでことごとく結果を残せていないのが起用しづらいですよね。
ドゥングはハイレベルな留学生のペースについていきましたが、離されてしまうとズルズルと下がってしまい14位、28分台も出せなかったのは苦しかった。前年度の全日本以降は外すことのない安定感を見せていましたが、ハイペースの集団に喰らいつくと一気に落ちてしまうことがちらほらあるのが気になります。関東インカレで入賞した松岡も31位と揃って崩れてしまうことに。連戦の影響もあったのかなあ。ちょっと樋口も松岡もレース過多なのが気になります。
正直、全日本予選の走りを見る限りは箱根予選突破は険しすぎる目標ですね。今のままでは、箱根予選で15位以内ならばまずまずかなあと思ってしまうほどです。箱根予選突破に向けて超えるべきハードルが多すぎるんですよね。まずはエースたち、ドゥングは前回のような48位ではなく、2年前の4位のような走りが求められますし、日本人エースの樋口、松岡も20位以内では走ってほしいですよね。ただ、松岡は5千や1万の実績は積んできましたが、3大駅伝・予選会での好走はまだ無いのが気がかり。
前回日本人トップだった小坂も万全の状態で臨み、前回の81位をずっと上回る走りは必要でしょう。4人の主力たちがそれぞれの役割を果たすことがまずは最低限、そして最大の課題は続く選手たちです。勝負レースはおろか記録会で好走している選手も極めて少ないんですよね。
持ちタイムでは、全日本予選に出場した若山や山本、箱根予選を経験している橋口、疋田、八木らがいますが、、、4人が出場し200位以内で走った選手は一人もいません。1万のベストも2019年以前ばかりですし、今年度どころか前年度もベストを更新できていないのは持ちタイム同等の力があるのか疑問符がついてしまいます。そういった選手にできれば100位以内、悪くても150位以内を求めないといけない状況です。
2年生以下の台頭も必須でしょう。谷口が唯一全日本、箱根予選を経験していますが、前回は252位、西村が全日本予選で一矢報いましたが、長い距離はまだ未知数です。長い距離に実績のある原田は記録会でも奮わないですし、1年生はそもそも記録会にもあまり出ておらず、状態は未知数です。高校時代に実績のある長塩や全日本予選にエントリーされた安藤らもメンバー争いに絡んでほしいなあと。
ネガティブな要素ばかり述べてしまいましたが、夏合宿を経て一気に台頭してくる選手が出てくることは度々あることです。前年度は小坂が主力の仲間入りを果たしましたし、持ちタイムの良い選手や実績のある選手は何人もいるわけですから、ちょっとしたきっかけでチームが好転することもあるでしょう。前々回は筑波が17→6位、山梨学院が17→7位で箱根出場を果たしています。日大も18位からの巻き返し、期待したいです。
ディスカッション
コメント一覧
日大はボーダー争いには参加できるかと思っていたのですが、全然絡めませんでしたね。1組の小坂選手が万全ではなく、後半の主力選手たちも樋口選手以外は期待値に届かない結果でした。ドゥング選手も14位とはいえ、他校の留学生と比べると物足りないですし、やや出来不出来の差が大きいのが気がかり。。。
日大の場合は監督人事が迷走してましたが、小川監督がまた戻ってきました。今回はまだ就任から期間が短かったこともあるでしょうから、箱根予選では成果を発揮してほしいと思います。
私ももう少し期待していたのですが、物足りない結果でした。
監督交代が上手く機能すればよいのですが、箱根予選はかなり不安です。