順天堂大学 来年度の箱根駅伝(2022)へ向けて

経験値

続いては箱根で7位と予選会校で唯一シード獲得、来年度は3大駅伝フル出場を果たすことになる順天堂大学について見ていきます。3大駅伝経験者は15人おり、来年度も10人が残ることとなります。今年の箱根も10人中8人が3年生以下でしたし、特に往路1~4区を下級生に任せながらも4区終了時で7位というのは来年度以降も非常に楽しみ。


3大駅伝で好走経験のある選手となると…前年度の全日本で6区3位で走っている西澤、今年度の全日本で1区区間賞の三浦、4区3位の野村、箱根で3区5位の伊豫田、4区5位の石井と5人が3大駅伝で区間5位以内で走っています。うち4人は箱根でも往路を任されており、西澤もコンディション次第では往路予定だったということで、走るべき選手がしっかりと結果を残しているということに。


箱根予選でも上位8人で走った選手がそのまま残り、8番手の近藤でも32位ですからね…30位だった内田も含めて、これだけの走りを見せても3大駅伝に出場出来ないところに順天堂の選手層の厚さを感じます。選手層や経験値という点では全大学でもかなり上位の大学と言えるのでは無いでしょうか。

新戦力

3大駅伝・予選会の出場経験者が13人いることもあり、エントリー経験のみという選手は少ないですね。1万で29分1桁、ハーフで63分半ばのベストを持つ人見が2年連続の箱根エントリーを果たしており、持ちタイムを見ても箱根に出場する可能性は十分。荒木は全日本でメンバー入りを果たした選手、1万のベストは28分48秒ですからね。。。これだけ選手が揃っていると、28分台で3大駅伝に出場出来ないどころか、エントリーさえも容易ではありません。


実際、28分48秒のベストを持つ平はまだ3大駅伝にエントリー経験は無いですから。箱根予選でチーム最下位ながら75位で走っている四釜も全日本がエントリー止まり、箱根は未エントリーでした。箱根10人どころか16人ももう3年生以下で見えてきそうなほどです。


新入生を見ると、14分8秒を持つ神谷、14分16秒を持つ浅井、14分18秒を持つ服部らが加わることになります。特に服部は都大路で4区4位と好走しており、持ちタイム以上の力がありそう。ロードで即戦力として期待出来るのでは。浅井は3区、神谷は4区とともに都大路で長距離区間を任されているのも頼もしいですね。ずば抜けた持ちタイムの選手はいませんが、また選手層に厚みを持たせてくれそう。

展望

今年度の箱根では7位でしたが、来年度の箱根はさらに上位も狙えるのではと期待は高まります。まず、往路は今年度と同じ布陣で組むことも可能ですからね。1区を走った三浦は3000m障害への備え&故障もあって箱根には万全で臨めませんでしたが…クロカン日本選手権優勝の走りを見ても、まだまだ強くなりそうですし、他に1区を任せられる選手を用意出来れば、さらにそのスピードを活かせそうです。


野村もエースとして申し分ない力をつけてきていますし、伊豫田、石井も揃って箱根で好走と来年度に向けては期待が増すばかりです。5区を走った津田も終盤はややアクシデントもあってペースダウンしてしまいましたが、上りはしっかりと走れていましたからね。来年度は今回の経験を活かして好走してくれるのでは。


こうしてみてみると、どこの大学も往路をしっかりと走れる選手を5人揃えるのに苦労するのに、順大は1~5区に経験者が揃い、何も心配いらないどころかさらに期待できそうなのが頼もしすぎます。もちろん、往路経験者がそのまま箱根を走る可能性もあるでしょうが、そこに実力で割って入るような選手が出てくるとさらに盤石の布陣となりますね。


往路が何の心配もいらない一方で復路はやや気になる要素もあるかなあ。まず、復路で好走したのは6区清水、10区原田という4年生コンビで残る3区間はいずれも二桁順位となっています。大きく崩れたわけではありませんが、やや物足りなさは否めないかなあ。ただ、西澤もややコンディションを上げきれなかったところもありますし、万全であれば往路も走れる選手。


全日本を走った牧瀬や吉岡も復路は問題なく走れるであろう選手で、吉岡はエース区間の7区を担っていますからね。ここに箱根予選で好走しながらも3大駅伝に出場出来ていない内田や今度がいて、さらに持ちタイムを伸ばしている選手、期待のルーキーたちも加わるわけですから、10人どころか16人選ぶのが既に悩ましいという贅沢さ。三浦、野村らに並ぶエース級が台頭すれば、本当に優勝争いにも絡んでくるのではと期待は高まるばかりです。


2000年前後の紫紺対決以降、箱根を制したのは今井が4年時の2007年のみ、そして2,3位は一度もなくて4位が2度あるだけとなっています。再び優勝を狙えるような戦力を整えていくとなると、3位以内に入れるというのは1つ基準になってきますし、そこが次なる目標となってくるのかなあ。絶対的なエースに頼らない総合力で戦えるチームとなってきたのも魅力的ですし、来年度の箱根では要注目の1校となりそう。

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