第97回(2021年)箱根駅伝 東洋大学 区間配置予想 ~総合力で定位置の3位以内へ再び~

本日は東洋大学について、区間配置予想及び戦力分析をしていきます。前回の箱根は、区間二桁順位が4区間、区間19位以下が2区間あるなど東洋らしからぬ不安定な走り、総合10位とギリギリでのシード獲得で11年連続で続いていた3位以内が途切れることとなってしまいました。全日本では7区で苦しみ総合6位にとどまるも、6区まで先頭が見える位置で進めるなど新戦力の台頭も見られ、収穫の多いレースとなりました。エントリーメンバー箱根成績(直近5年)はこのようになっております。

4年生:西山 和弥、吉川 洋次、野口 英希、小田 太賀、大澤 駿

3年生:宮下 隼人、腰塚 遥人、蝦夷森 章太

2年生:清野 太雅、前田 義弘、久保田 悠月、児玉 悠輔

1年生:九嶋 恵舜、佐藤 真優、村上 太一、 松山 和希

全日本を走ったメンバーは順当に全員エントリーを果たしています。箱根経験者では、前回10区を走った及川、2年前の箱根で5区を走った田中、8区を走った鈴木が外れています。鈴木はなかなか戻ってこれないですね。これで2年連続エントリー漏れ…田中は5区を2度走っていますが、前回区間賞を獲得した宮下がいますし、及川も前回区間19位だったことを考えると仕方ないかな…


その一方で吉川、蝦夷森といった全日本はエントリー止まりだったものの、箱根で好走経験のある選手がしっかりとエントリーされたのは大きいです。二人のコンディションがどれだけ整っているかは気になるところ。各学年のエントリー人数は全学年が3~5人と良いですね。1万で28分台を出した4年の野口は3度目のエントリー、自己ベストを連発している4年の小田は初のエントリーとなっています。


3大駅伝経験者+今年度好調の選手は当然箱根でも起用されるでしょうが、自己ベストを伸ばしている新戦力を起用するのか、それとも今年度はあまり姿を見せていないけれど、実績がある選手を起用するのかというのも難しそうです。前回は主力を欠いたこともありますが、経験のある選手を起用したのが、上手くいなかった印象ですし。。。そんな東洋大学の区間配置予想は以下の通りです。

西山④ー松山①ー吉川④ー蝦夷森③ー宮下④
児玉②ー大澤④ー佐藤①ー前田②ー腰塚③

~往路~

1区は西山、2年連続で区間賞だった1,2年時から前回は区間14位…西山の起用区間は非常に悩ましいところですが、高速になる可能性も高い1区を任せられるのはやはり西山が一番かなと。3大駅伝は4連続二桁順位と悔しい走りが続いているだけに、最後に最高の走りを見せて欲しい。


2区は松山、東洋は2区を比較的固定する傾向があります。西山が1区であれば、監督の期待も大きく、将来へのエース候補であるルーキーの松山に任せるのも面白いかなあ。本人も2区を走りたいと語っていますし、今後も見据えて起用される可能性はあるかと。


3区は吉川、過去2年よりもコンディションは良いという話ですし、2年連続で走っている3区を再び担うことになるのかなあと。2年までの実績からすると3年以降は悔しい思いをしているだけに、西山同様に最後の箱根で力を発揮してくれれば。


4区は蝦夷森としました。4区も難しいところなのですが…蝦夷森も故障の影響はもう無いという話でしたし、前回の走りを見ても往路で起用されてもおかしくない選手。重要度も増している4区を走って欲しいという思いも込めて。


5区は宮下、前回区間賞を獲得している選手をさすがに外すことは無いかなと。東洋にとって最も計算ン出来る区間ですし、今年度は自己ベストを着実に更新し、全日本でも前年度を遥かに上回る走りを見せました。箱根5区でも前回を超えてほしいです。

~復路~

6区は児玉、今回はさっぱり分からないので消去法です。6区候補の及川は外れてしまいましたし、他に6区を希望している選手もいないんですよね。残る9区間を予想していったら、箱根10人に入るであろう児玉が残ったという…全日本で1区だっただけに、復路のスタートである6区という可能性も。。。


7区は大澤、前回は9区を走っていますがあまり東洋は9区に同じ選手を連続で起用しないんですよね。全日本でも良い走りを見せていましたし、近年は9区より重要視されることも多い7区を任せたほうが良さそうかなと。


8区は佐藤、東洋は3年連続で8区にルーキー(浅井→鈴木→前田)を起用しており、過去5大会で4度ルーキーです。今年度、今回出場が有力視されるのは松山と佐藤ですし、佐藤が走るのであれば例年通り8区ということになるのかなあと。全日本もきっちりとまとめていましたし。


9区は前田、前回の箱根も今年度の全日本もしっかりと走れており、安定感が増してきている選手。往路もあり得るとは思うのですが、前田が9区に控えてくれれば安心かなあと。どの区間でも任せられそうな前田の存在は東洋にとって大きいです。


10区は腰塚、全日本では6区5位と上々の3大駅伝デビューを飾りました。となると、箱根でも10人に入ってくる可能性は高い一方、繋ぎ区間での起用が濃厚。8区をルーキーに任せるとなると、続いて負担の少ないのは10区になるのかなあと。

東洋の区間配置予想、難しいですね…ほぼ確実視されるのは5区の宮下くらいで残る区間は戦略や各選手のコンディションによっていくらでも変わってきそう。個人的に気になるのは先述の通り、最後の箱根にかける4年生たちかなあ。1年時の西山と吉川はもう圧倒的な走りを見せていたのに、上級生になって苦しんでいるのがもどかしい…今年度タイムを伸ばしてきて、最初で最後の3大駅伝出場を目指す野口や小田とともに、4年生の走りがチームにとって大事になってきそう。


また、5区が何も心配いらない一方、6区は逆に不安要素となっています。3年連続で区間5位以内、前回は区間2位の快走を見せた今西の抜けた穴は大きいですから。監督のコメントを見る限り、準備はしているものの、ちょっと不安も隠せない感じかなあと。全日本を見ても繋ぎ区間は心配無さそうなだけに、往路と6区が気になります。


その中でも2区は誰が走るのかは非常に注目される区間。これまではエースが担い続けてきた区間であり、前回は周知の通り、1時間5分台の区間新記録を叩き出した相澤が圧倒的な走りを見せました。過去10大会を見ても、区間4位以内に入れなかったのは1年時の啓太と2年時の山本修の二人だけ。ともにその後はエースとしてチームを牽引する存在となりました。ルーキーの松山が走るにせよ、西山や吉川といった4年生が走るにせよ、2区でこれまでのような走りを期待するのはさすがに難しいでしょうし、今回は凌ぐ2区になるのかなあ。


11年連続で3位以内となっていた箱根において、前回は10位とまさかの結果に終わりました。一度記録が途切れてしまった後に、すぐにその位置へ戻れるかというのは、非常に重要になってくるんですよね。ここでまたシード争いに巻き込まれてしまうようなことがあると、今後もそのままズルズルと下がってしまう可能性が高くなってしましますからね。


3強とも4強とも5強とも言われる今回の箱根駅伝ですが、その中に東洋の名前は入っていないです。東洋が箱根初優勝を果たして以来、おそらく最も前評判が低い状態で迎える箱根なのではないでしょうか。しかし、箱根で11年連続3位以内という輝かしい実績を残してきたのもまた事実、今回の箱根ではまた素晴らしい結果を残し、やはり箱根の東洋は強いことを見せつけてほしいです!!

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