國學院大學 2020年度 全日本結果&箱根に向けて

続いては國學院大學について、全日本の結果を振り返りつつ、箱根への展望も書いていきます。8区間全てで区間10位以内にまとめたのは、明治、早稲田、そしてこの國學院とわずか3校だけです。にも関わらず、全日本のシードを逃してしまうというのは、なかなかにショックな結果ですよね…区間5位以内が最も差のつきにくい1区だけだったこと、そして距離ではトップ3の6~8区のうち2区間が10位となってしまったことが響く結果となりました。区間配置も含めてかなり期待出来そうな布陣だったのですが…全日本結果はこのようになっております。

全日本振り返り

1区の島崎が区間4位、トップと8秒差の好スタートを切りました。前回も同区間を走っており、その際はトップと28秒差の12位ですから、そこからグッと上げてきました。箱根6区でも好走していますし、島崎も完全に主力の1人となってきましたね。2区の臼井も区間6位、総合順位も5位にとどまり、藤木、中西大というダブルエースを起用せずにこの順位は素晴らしい序盤だったと言えるでしょう。臼井は3大駅伝では比較的苦しみ、3年時は出場さえ無かった選手ですが4年生になって更に強さを増して復活してくれました。これはチームにとっても非常に大きい。


3区を任された中西大は区間8位、総合順位こそ1つ上げましたがこの走りはちょっと物足りないかなあ。確かに今回の3区は各大学の主力が揃った前半のエース区間となりましたが、1年時は3大駅伝全てで区間4位以内で走る圧倒的な実力を見せつけ、箱根でも準エース区間の4区で区間3位で走っていますからね。ここは前半で誤算だった区間だったかなあ…


総合順位こそ悪くないものの、3区で後続と差を詰められてしまった結果、4区の河東が区間8位とまずまずの走りを見せるも4→8位と4つ順位を下げてしまい、シード権ギリギリに下がってしまうことに。箱根でも8区7位で走っている選手、今回も決して悪い走りでは無かったのですが、ここからはずっとシード争いのボーダーを位置することに…


5区の木付は区間6位と上々の走り、河東や木付はどちらかと言えば長い距離に強い選手という印象なのですが、10kmちょっとの距離でもしっかりと結果を残してきますね。この時点で総合8位は変わらず、9位の帝京とは47秒差となり、7,8区を考えるとシードはもらったかと思ったのですが…


6区の伊地知は区間10位で総合でも9位とシード圏外に下がってしまうことに。今年度自己ベスト連発のルーキーですが、高校ベストは14分43秒の選手、3大駅伝デビュー戦としては上々と言って良いでしょう。総合8位とも13秒差にとどまっています。


7区に起用されたのはエースの藤木、前回の箱根以降はエースとしての地位を確立し、日本インカレでも6位入賞するなど大学を代表する選手の1人にまでなってきた選手ですが、ここでは区間7位どまり…一度追いついた帝京にも再度引き離されてしまい、結果として8位とは20秒差と7秒差を広げられてアンカーに託すことに…3区、7区を任されたダブルエースがともに区間7位以下だったのは國學院にとって誤算だったかな。


それでも8区の殿地は長い距離に強いだけではなく、前回の箱根でも10区4位で総合3位のゴールを切った選手、十分にこの区間で逆転も狙えるかと思いましたがここでは区間10位どまり…総合8位だった順大とは33秒届かずに総合9位の順位は変わらず、3年ぶりのシード落ちとなってしまいました。

箱根に向けて

前回の箱根経験者は6人残っており、その6人全員が全日本を走っているのは心強いですね。前回の箱根3位メンバーのうち、駅伝シーズンに入って故障したり調子を落としている選手がいないわけですから…ただ、浦野・土方世代が抜けたことで2,3,5区という往路の重要区間を新たに担う選手が必要になります。まず、ダブルエースの藤木、中西がそのまま往路を走るのはほぼ間違いなく、どちらかが2区を担うことになるでしょう。その区間は心配いりません。


前回復路を走った選手の中では、6区を走った島崎が往路に回ってくる可能性は十分にありそうで、最も可能性が高いのは1区かなあ。全日本で2度1区を走っていること、國學院は以前も2年時に6区を走った細森が4年時に1区(3年時はチームが箱根出場出来ず)、1年時に6区を走った浦野が2年時に1区を走るなど6区→1区のパターンがあるんですよね。今の島崎ならばある程度計算出来るのでは。


また、全日本2区を走った臼井も往路候補の一人です。スピードもある選手ですし1区や3区も面白いかも…4年生になってからの安心感は相当ましていますからね。他に復路を走った河東、木付、殿地らはどちらかと言えば復路タイプかなあと個人的には思っていますが、誰かが往路に回る可能性もありそう。まあ、5区は未知数ですし、臼井も島崎も往路に来ると、6区経験者もおらず、山がやや不安になりますが。。。


ルーキーながら全日本を走った伊地知もハーフの距離に対応していれば当然10人の候補にも入ってくることでしょう。3大駅伝経験者は今回の全日本8人以外に1人しかいませんが、持ちタイムの良い選手が他に何人もいます。4年生ならば、ハーフで63分25秒を持つ藤村は前回同様に16人には十分入ってくるでしょうし、今年度1万でタイムを伸ばしている木下や田川、5千でタイムを伸ばしている徳備、高嶌らはいずれも全日本・箱根でメンバー入りを果たした経験のある選手。こういった選手も16人だけではなく10人に入ることを当然狙っているでしょう。


4年生が16人中半分以上を占めてもおかしくは無いほど選手は揃っています。3年生ならば、1万で29分26秒を持つ石川は先日の全日本でメンバー入り、1万で30分4秒を先月出して相澤も全日本の16人に入っています。持ちタイムではともに5千で14分10秒台を持つ原、松延らもいますし、3年生も4年生に負けじと楽しみな選手がいますよね。


2年生は現状中西大が抜けた存在となりつつあるのが気になりますが、1年時に全日本を6区5位で走っている中西唯も本来であれば全日本も最低限エントリー、そして出場してほしかった選手。1万で29分34秒を出した阿久津は全日本でメンバー入りを果たしましたし、藤本は2年で中西大に次ぐ29分26秒のベストを持っています。西田・坂本はともに29分35秒のベストを有していて坂本は全日本メンバー、ここにハーフで63分台を持ち、1年時に3大駅伝フルエントリーの川崎と箱根エントリーだけではなく出場してもおかしくない選手が何人もいるんですよね。


1年生は伊地知以外に14分13秒を持つ力石や高校で30分1秒をマークしている瀬尾らがいますが、大学では目立った走りを見せておらず、現状は16人に1人でも入れれば上出来といったところかな。それくらい2年生以上の層は厚いですからね。


こうしてみてみると、前年度のようなエース級を何人も抱えるような布陣というわけにはいきませんが、往路をある程度任せられそうな選手がいて、復路は比較的心配はいらずにしっかりと走ってくれるでしょうし、16人の争いもいい意味で悩むだけの数は揃っているように思えます。


ただ、前回は総合3位とチームの目標でもあり、現実的に狙えたであろう最高順位で走っており、どうしてもそこからはある程度戦力が劣ってしまうのは否めません。それだけに、全日本同様に各選手が崩れない安定した走りを見せるだけではなく、エースたちがエースの走りを見せ、つなぎ区間でも上位に入ってくるような選手が何人か出てこないと、箱根で上位争いを繰り広げるのは難しそうかなあと。シード獲得は十分狙えるとは思いますが、それがチームの目標とはならないでしょうし、前年度のように駅伝ファンを驚かせるような走りを見せて欲しいです!!


11月13日に陸マガ12月号が発売されます。それは良いのですが・・・駒澤ファンでも戸惑うほどの駒澤!!!の表紙・・・普段のように、駒澤と東海が並走しているところがメインで、サブにシードを獲得した選手のゴールシーンみたいなので良いと思うのですが(汗)



陸上競技マガジン 2020年 12 月号 [雑誌]