第96回箱根予選会(2019)レース結果 ~東国大トップ通過、筑波26年ぶり出場~
箱根予選が本日行われました。昨日の大雨から一転して晴れ、それも気温の高いレースとなり、好タイム連発だった前回大会と異なり、耐久レースとなりましたね。レース結果(PDF)はこのようになっております。各大学ごとにレース結果を見ていきます。
全日本予選に続いて箱根予選でもトップ通過を果たしました。予選会校では、シードの最有力候補と言って良いのでは?ヴィンセントが3位、伊藤が日本人トップの5位とダブルエースが存分にその実力を発揮する一方、相沢も27位と復活を遂げていますし、50位以内に5人と安定した走りでした。10位だった132位の加藤と11位だった142位の佐藤と10位と11位の差が小さいのも良いですよね。東国大、恐ろしいほどの成長を遂げていますね。
森が22位でチームトップの走り、これはいい意味でびっくりでした。続いて井手、北崎といった実績のある3年生コンビが入ってきたのは順当ですが…主力の4年生では、前半積極的に行った越川が71位、安田共が89位とちょっと苦戦してしまいました。それでも、荻野がチーム4番手で復活の走りを見せるなど、2位通過は上々と言ってよいのではないでしょうか?こちらも10番手の111位に安田響、11番手の125位に長根と差が小さく、10番手、11番手ともに全大学でトップの順位ですね。安定した走りでした。
なんと、ルーキーの藤本がチームトップの14位、大学でも安定してはいましたが、ハーフの距離でいきなりこの順位は素晴らしいです。あっという間にエース候補に…さらに、20位台で池田、山口、中川と稼ぐべき選手がきっちりと稼いでいるのが頼もしい限り。主力が複数外れてちょっと不安だったのですが、何も心配いりませんでした。100位以内が7人、10番手でも138位ですし、こちらも安定した走りでした。
エースの阿部を始め主力を複数欠いていましたが、ここで素晴らしい走りを見せたのが手嶋、なんと日本人4位の9位という凄まじい走りを見せました。3大駅伝・予選会を含めて初出場の決して主力というわけでは無かったはずなのですが…小袖や鈴木ら次期エース候補を上回る走りを見せており、一気に大躍進ですね。さらに期待のルーキー櫛田が36位でチーム2番手、4番手の47位にルーキーの小澤とルーキーも頑張っていました。
ただ、鈴木は54位、小袖は117位と稼ぐべき2人がもう一歩だったのは残念だったかなあ。また、10番手の146位だった村上に対し、11番手は292位の岸で3分以上の差があったんですよね…4位通過とはいえ、一歩間違えると怖かったレースとも言えるのでは…
前回は15位に沈んだ創価大学、見事に復活しました。東国大と創価大学が初めて一緒に箱根出場を果たすことに。エースのムイルがチーム5番手の61位に沈む中、日本人エースの米満が7位とその役割を果たしました。さらに、ルーキーの葛西がチーム4番手で走った他、100位以内が8人というのが素晴らしいですね。留学生に頼らずに5位通過というのは箱根に向けても期待が高まりますね。ただ、主力の鈴木大が112位となかなか完全復活を果たさないのが気になります…
今回最大のサプライズは間違いなく筑波大の6位通過ですよね。26年ぶりに箱根路に筑波が戻ってくることとなりました。金丸が13位、西が19位、猿橋が20位と上位3人がまず凄まじい走り、3番手が20位以内で走っているのは筑波だけですからね。5番手の川瀬で53位、100位以内は5人だけでしたが、10番手の山本も184位で粘り、この素晴らしい結果を手にしました。これだけ箱根予選が熾烈になっている中、6位通過というのも凄いですよね。最高のコンディションだった前回から、厳しいコンディションの今回へ2分もタイムを縮めているんですよね。トップが前回よりも17分半も落としていることを考えても、この凄さが分かるのでは!!
エースのドゥングが4位とさすがの走りを披露、さらに横山の24位もさすがでしたが、ルーキーの樋口が33位というのが素晴らしい。短い距離に強いと思っていたのですが、ハーフも何も問題ないですね。これは今後がますます楽しみです。チーム4番手だった主力の武田を上回ってきました。小林も87位といい走りでしたかね~その一方で10番手が231位の橋口、期待のルーキー八木は274位と苦しい走り…箱根シードを狙っていくにはまだ厳しそうですね…
エースのヴィンセントが2位、61分37秒とさすがの走りを披露。箱根出場を狙う大学の留学生の中でもやはり抜けている選手ですね。このコンディションで61分台とは…さらに、ルーキーの清水悠がチーム2番手の74位だったのも大きかった。綱島も113位で走っており、ルーキー2人が良かったですね。日本人エースの鼡田も75位で何とかまとめていますし、100以内は5人、9番手の134位に石川までは良かったですが、10番手が248位の佐藤とここで差をつけられてしまったのが、8位通過につながってしまったか。現1,2年生から何人も戦力となってきているのが、心強い限りです。
トップ通過候補にも挙げられていた早稲田がまさかの9位通過、エースの太田智が16位はまずまず、ルーキーの井川が44位、鈴木が60位でチーム2,3番手までは良かったと思うのですが…主力の千明は63位で100位以内は5人、10番手の尼子が172位という状況…そもそも、50位以内が2人しかいませんからね。これでは下位に沈んでしまうのもやむを得ず…エース格の中谷を欠いたとはいえ、この走りを見る限りは全日本、箱根のシードはかなり厳しいと言わざるを得ないですね。。。
正直、ラストは逆転されたかもしれないと不安になったのですが、なんとか26秒差で箱根出場を死守しました。新エースとして期待される森凪也を始め、畝、三浦、池田と期待の2、3年生が順当に続き4番手で51位までは良かったですが、5番手が105位と一気に間が空いてしまうことに。箱根で好走した川崎も124位、舟津は188位に沈むなど7番手以降が150位以下という苦しすぎる状況でした。こちらもトップ通過を狙うという話でしたが…それでこの惨状を考えると…シードは遥か遠い目標となりそうです。。。
初出場から続けていた上武の連続出場がついに11回で途切れてしまうことに…岩崎が12位、坂本が18位と主力の3年生二人が素晴らしい走りを見せてくれました。しかし、3番手が99位の武田と大きく間が空いてしまうことに。エース格の佐々木も156位ですし、100以内は4人も150位以内が5人、200位以内が8人では苦しすぎますね。。。主力がまだ3年生というのは救いですが、ここから箱根復活を果たす道もまた険しそうです・・・
前回の箱根下位校の中でも城西だけは何とかするのでは?と思っていたのですが…惨敗でした。エースの荻久保が6位と素晴らしい走りを見せたのは予定通りで菊地が31位、松尾が34位と各学年の主力が上位に来たのは良かったですが、5番手で84位の菅原に対し、6番手が176位の宮澤と101~150位が一人もいないという状況…持ちタイムの良い雲井が280位、エース格の西嶋が300位に終わってしまってはどうしようもありません。箱根同様、チームとして合わせられなかったのかなあという印象です。
正直、箱根出場は厳しいとは思っていましたが、17位に沈むとはさすがに思いませんでした。留学生のムルアが10位に入ったのはさすがの走りでしたが、2番手が90位の渡邊、3番手が140位の日影という3大駅伝・予選会通じて初エントリーの2人がこの順位でチーム2,3番手ではどうしようもない…新エース候補の坪井は181位、主将の首藤は235位に沈み、100位以内は2人、200位以内はわずかに5人ですからね。
それでいて10番手は236位というのはある意味凄いですが、初出場から続く33年連続がついに途切れることとなってしまいました。しかも、現状は今後に向けての浮上が見えなそうなのが辛いところ。。。どこかでこの悪循環を断ち切らないといけないのですが…
大東大がまさか18位に沈むとは思いもよりませんでした。トップが55位だった吉井ですからね。エース格は奈良が180位、川澄が252位に沈んでしまったのは、もはや打つ手もなく…100位以内は他に三ツ星、片根と主力どころが粘りましたが、200位以内がわずかに7人しかいないというのは、相当壊滅的な結果ですよね。前回はアクシデントで実質数分で終了してしまった箱根、そのリベンジを狙う機会さえ無いのが辛いですね…これだけの大惨敗を喫してしまうと、楽しみな1年生が何人もいるとはいえ、立て直せるのか不安です。。。
箱根初出場を狙った麗澤は26秒及ばず11位…17.4km地点で前と30秒以内に迫った際はいけるかも?と思ったのですが、最終的にはほとんど縮めることが出来ませんでした…エースの長谷川が11位で走った専修は14位、山口が17位と素晴らしい走りを見せた東農大も16位と主力が好走しても総合力ではやはり箱根予選通過は厳しいですね。。。前回は13位と頑張った亜細亜は21位とまた一気に下がってしまいました。やはり、かつての箱根出場校が何年も再び箱根に戻るのは容易では無いです。。。
ディスカッション
コメント一覧
初めまして。私も箱根駅伝予選会を非常に楽しみにしていたので、コメントを出させていただきます。既に結果は皆さんが書かれている通りですので、私は常連校以外の監督さんに注目していました。今回一番のサプライズでもあった、筑波大学は、女子マラソンで活躍した弘山晴美さんの夫の弘山勉さんが監督を務め、見事予選を突破しましたし、その他にも、駿河台大学には、箱根で地獄も天国も味わった、徳本一善さんがチームをあと一歩のところまで(12位)成長させています。さらに、キサイサ選手が個人全体の1位となった、桜美林大学には、渡辺康幸さんのライバルだった真也加ステファンさん(学生時代は、山梨学院大学のステファン・マヤカ選手)が、立教大学には中央大学のエースだった上野裕一郎さんが、そして慶応大学には日体大の2区を走った保科光作さんがそれぞれ監督を務めています。この3校は、まだまだ道半ばといった感じですが、かつての箱根のスターであった彼らの指導の下、近い将来予選会を突破することを期待したいと思います。
次に初出場が期待されるとすれば、麗澤と駿河台ですかね~
選手として実績のある選手がまた監督として活躍するのも楽しいですよね~
麗澤の初出場に期待したが、去年に続いて次点か.最高で49位であるのを見ても、稼げるエースがいないのが麗澤の難点よな
國川がその役割を果たしてくれると思ったのですが、
足が攣ってしまったみたいですね。残念です。。。
今度の箱根は、上武も城西も山梨も大東文化も出ないのか~常連さんがこんなに出場できないなんて…
早稲田や中央は出場権は取りましたが危なかったです。なかなか発表されなかっので、まさか…と。ミスは許されませんね。
前回から一気に4校も外れてしまいましたからね。それよりも、
ギリギリで通過を逃したわけではないというのが、相当まずいと思います。
中央は正直落ちたと思いました。。。 箱根予選、怖いです。
もう過去に例がないくらいの大波乱でしたよね。順当だったのは東京国際、神奈川、日体大くらいかな?早稲田と中央がここまでギリギリになるとは…その分概ね力を出せた明治や創価が上位に来ましたね。
そして筑波は素晴らしすぎました。何年も15位前後でとどまるものの出場できないでいるチームや連続出場をずっと続けてきたチームが混同する中でまさか前回17位だったチームがいきなり6位に入るとは…この1年何があったんでしょうか?(汗)国士舘も素晴らしいほどの集団走で通過してきましたね。こちらも見事なサプライズ。
麗澤惜しかったですね…ボーダーとも26秒で12番手でも203位ですから本当に成長を感じるレースでしたが残念でした。そして駿河台の12位もビックリです。この2校は10人のうち4年生は2人なので来年度もチャンスはありますね。
今まで以上にシード権の価値を思い知らされるレースだったような気がします。
うーん、個人的には大波乱は筑波の通過くらいで、
他はそこまでびっくりでは無かったかなあと。
筑波は揉めたりとか色々あったみたいですが、それが結果として良い方向に進んだのかなあと。
駿河台、他の大学に比べるとそこまで話題になっていないですが、凄いと思います。
リア年度の箱根予選はさらに熾烈になりそうで、箱根シードの価値はますます高まりそう。