箱根駅伝2017 5区の振り返り&気になり ~区間賞:大塚(駒澤)~
続いては距離が短縮されたものの、引き続き差がつきやすい重用区間である5区、気になった走りを振り返っていきます。5区結果はこのようになっております。熾烈な区間賞争いを制したのは駒澤の大塚、3大駅伝8度目にて、初の区間賞を獲得しました。
総合9位、さらに7位とは3分近い差という苦しい位置ながら、積極的に前を追っていき、終盤もペースダウンしない走りで4人抜きの快走を見せました。4区で中谷が苦しい走りだっただけに、ここで大きく稼いでくれたのは大きかったですね。
3秒差で惜しくも区間賞に届かなかったものの、ベストレースを見せてくれたのは上武の森田、タスキをもらった位置が16位だったことや他の選手がごぼう抜きを見せていたこともあってほとんどテレビに映らなかったのは残念ですが…8位はなんと上武大学です!みたいなアナウンサーもびっくりしていましたからね…山の忍者という愛称も合ってます(笑)
8人抜きの爆走で一気に8位とシード圏内に入ってきました。上武は山岸、倉田、佐藤の3本柱を擁して3区終了時でシード圏内に喰らいついたことはありますが、往路を終えてシード圏内は初めてですね。山上りのスペシャリストだった近藤監督の就任効果が早速出たのか…
3位に入った中央学院の細谷も見事な走りでした。前回の箱根で快走して以来、故障もあって目立った走りは見せていなかったのですが、それがいきなり箱根5区で区間3位…故障明けであっても、あまりレースに出ていなくても箱根に合わせてくるピーキング能力がずば抜けていますね。総合順位も4つ上げて7位となりました。
他に上位でびっくりしたのは順大の山田攻が区間5位、日大の川口が6位に入ったことですかねー。特に山田攻は1万m30分台、3大駅伝のエントリー自体初めてだったのですが…山の適性抜群ですね。まだ2年生というのも今後が楽しみです。
川口も日大の主力としての地位を確立してきましたね。総合10位とシード圏内にまで入ってきました。ゴール後のガッツポーズも印象的でした。来年度、日本人エースとなるのは川口かも。。。
総合順位で上位にいた大学では、早稲田の安井こそ4位と上々の走りだったものの、青学の貞永は区間8位に留まり、東洋の橋本も区間12位ともう一歩でしたかねえ。さらに、総合4,5位だった帝京の佐藤が18位、創価の江藤が16位に留まり、それぞれ4位→11位、5位→9位と順位を落としてしまいました。
ここまでほぼ完璧なレースを見せていた両校なだけに、シード争いに向けて一気に苦しい状況となってしまいました。ここで区間中位で凌いだ日体大の辻野、法政の生澤らの走りはともにシードへとつなげましたね。特に生澤の区間10位はびっくりしました。細川が走るものだと思っていたので…
上位での走りも期待された選手では、山梨学院の上田が7位も今年度の走りを考えればもう一歩だったかなあ…もらった位置が悪かったのももちろんありますが…明治のエース藪下も区間15位と前回の悔しさを晴らすまでにはいかず。明治の往路がここまで奮わないとは。。。
さらにルーキー勢、東海の館澤は区間13位、大東大の奈良は19位に沈んでしまいました。特に館澤は出雲、全日本と快走を見せていたのですが…東海のスーパールーキー勢揃いの往路でしたが、鬼塚以外は厳しかったですね。奈良も父親が山上りのスペシャリストだっただけに、期待が高まりましたが、苦しい走りに…往路は本当にルーキーの苦戦が目立ちました。
拓殖の戸部が区間11位で走ったのも収穫でしたね。シードを狙う大学にとって、山を中位で走れる選手は貴重です。まだ2年ですし…神奈川の大野も14位でしたが、総合順位は1つ上げて6位、往路でこんな好位置にいるのは前回シード獲得して以来ですかね。
叩き上げで箱根5区に抜擢された國學院の市川は区間17位どまり、往路に4年生を4人起用して19位フィニッシュは来年度に向けても不安の残る結果に…関東連合で出場した関東学院の廣瀬は区間20位相当、国士舘の藤江は区間最下位と総合順位で下位に沈む大学が山でも苦しむ結果に…
特に国士舘は1区から区間順位が19→20→19→20→20という散々な往路になってしまいました。前回の箱根でも23位→21位→22位→22位→22位…山梨学院が2区で途中棄権したことを考えると、2区がブービーで他は最下位ということになります…
増枠で何とか出場した前回とは違い、今回は9位での通過、さらに主力勢もベスト連発とエース力、総合力ともに前回を大きく上回っていると思うのですが…3年ぶりに復帰した箱根でも再度厳しさを味わうことに。。。
箱根駅伝速報号が11日に発売されますね~2区のエースたちの共演の表紙はちょっと魅力かも…
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コメント一覧
法政は6区佐藤と並んで生澤の好走が大きかったですね。今年から、夏合宿で上りコースのトライアルを徹底的にやったそうなのですが、足羽、坂東等も後塵を帰すことが何度かあったぐらい、上りに強かったそうです。
さすがに、区間賞争いをするには基礎走力が劣っていましたが、細川を復路に残せたことを考えればMVP級の貢献でしたね。
法政の山はシード獲得に大きく貢献しましたね。
エース級でなく山を任される選手は大きいです。
1年でここまで変わるのかという…
細川が復路にいるのはチームとしても安心でした。