全日本予選2015 大学別結果雑感 ~11位:上武大学~ 惜しくも2年連続突破ならず・・・

本日は、上武大学における全日本予選の各組ごとの結果を写真とともに振り返っていきたいと思います。その前に、本日、世界選手権の代表が発表されました。男子長距離では、村山紘太、鎧坂、設楽悠太、村山謙太の4人となりました。紘太、鎧坂、悠太は当然として、日本選手権では奮わなかった謙太が選ばれたのはちょっと意外でしたねー。標準記録を突破している以上、もちろん選ばれる可能性はあったわけですが・・・選ばれた以上は、世界陸上で頑張ってほしいものです。

 

 

種目ごとに最大3人出場でき、日本選手権上位者がエントリー期限(8月2日)までに標準記録を突破すれば、日本代表になるチャンスがあるということで、3000m障害優勝の潰滝や5000m2位の大迫あたりは可能性があるということなのかな?5000mの標準突破者は紘太1人のわけですから、1万m出場者3人のうち2人が期限までに5000mの標準突破!なんて事にならない限りはチャンスがあるはず・・・となれば、是非とも狙ってほしいものです!

 

 

上武の選手はサングラスをかけている選手が多かったので、写真は微妙かも…公式結果はこちらをご覧ください。前回は戦前の予想を覆す4位通過を果たしていた上武大学、今回も11位と持ちタイムからすれば十分健闘したのですが、実績のある選手が何人か結果を残せなかったこともあり、予選通過とはなりませんでした。全本予選結果はこのようになっております。

 

 

1組: No.19 山岸、No.39 馬本

 

前回、2組2位と通過の立役者の1人となった、山岸塁に、今季ベスト連発と勢いのある馬本のペアとなりました。序盤は二人とも前方の好位置をキープしながらレースを進めていきました。途中からは馬本が順天堂の塩尻とともに先頭を引っ張るシーンもあり、積極的な走りを見せています。そんな中集団が縦長になると山岸が遅れだす苦しい展開に・・・まだ30人以上は集団にいる中での遅れは苦しかったですね。すると、それにつられるかのように馬本も遅れ始め、奇しくも二人で一緒に走る展開となってしまいました。

 

 

その後は山岸、馬本ともに別々の集団でレースを進めますがペースは上がらず、山岸が28位、馬本が30位と1組から非常に厳しい結果となってしまいました。後半の組のことを考えれば、ここで稼いでおきたかったでしょうから、計算が狂ってしまったことは間違いないかなあ。前回好走していたとしても、続けて結果を出すのは容易では無いですね。馬本もタイムを伸ばしてきたといっても、まだ5000mで14分30秒切りがやっと、1万mも30分40秒ではやはり厳しかったか・・・?

 

 

2組: No.19 井上、No.39 森田

 

今期絶好調、日本選手家でも1500mで入賞するなどエースとしてチームを引っ張る井上がまさかの2組への起用、戦略なのかコンディションの問題だったのか・・・一方の森田は前回は不出場も箱根5区を任されるほどの選手、力のある二人を2組に起用してきました。二人とも戦闘を伺える位置でレースを進めると、スローペースが嫌だったのか井上が先頭に立ち、すぐ後ろに森田がつくという展開に。すると、すぐに井上は先頭からも一人抜け出し始めます。

 

 

このまま一気に独走か?と思ったのですが、集団がすぐに迫ってきて、結局は10人ほどの集団に吸収されることとなります。それでも、最後まで競り合っての3位はさすがは井上といったところかな。これだけ走れるのであれば、もう少し後ろの組でも良かった気がしますが。。。一方の森田は皮肉にも抜けだした井上を追う集団のペースアップについていけずに集団から離されることに・・・最終的には遅れを最小限に留め、13位でのフィニッシュですから、これまたまずまずかな?8人中組順位ではこの2組がそれぞ1,2位を占めることとなりました。

 

 

3組: No.19 坂本、No.39 河崎

個人的に最大のポイントと思っていたのが坂本の状態でした。昨年度は井上とともにルーキーながら大暴れしたものの、今季は好調の井上とは反対にらしくないレースが続いていますからね。。。一方の河崎は昨年度の駅伝シーズンから大きく伸びてきた選手、勢いそのままに箱根も出場を果たしました。その河崎、序盤から先頭付近を走る積極的なレースを展開、これはちょっと予想外でした。伸び盛りとはいえ、まだ1万mの持ちタイムも30分台の選手ですからねー。

 

 

 

一方の坂本は、ペースが上がると先頭付近で対応し、好位置でレースを進めていたのですが、一気に遅れてしまい、集団から取り残されることに・・・合わせて、河崎も先頭集団から遅れ始めてしまいました。何とか遅れても新たに集団を形成してしぶとく喰らいついていく河崎に対し、坂本は周回を重ねるたびに遅れてしまっていった感じですね。。。最後までペースは上がらずに32位に沈んでしまいました。タイムは30分19秒ですからそれほど悪くは無いのですが・・・河崎は21位ながら30分1秒と自己ベストをマークしてきました。全日本予選でベストを出せるくらいですから、まだまだタイムの上乗せが期待出来そうですね。

 

 

4組: No.19 田林、No.39 東

最終組は、前回1組9位と復活の走りを見せた田林に、2年時の箱根を走って以降、なかなか表舞台ん立つことが無かった東というちょっと意外な組み合わせとなりました。正直、最終組は最も苦しいレースになるのではと戦前は思ってしまいました。レースはハイペースで進み、二人とも集団の中盤から後方でレースを進めていきます。しかし、先頭集団が抜けだした時には、揃って第二集団の最高峰に位置するという非常に苦しい展開となります。

 

 

第二集団からも遅れてしまい、最下位付近でのレースとなっただけに、このままズルズルと下がっていってしまうのかな?と思ったのですが、そこからが共に粘ります。早めにハイペースに付いていくのを諦めたのが幸いしたのか、集団からこぼれ落ちてくる選手を丁寧に拾っていき、ずっと二人で並走して走っていました。終盤には東も田林から遅れてしまいましたが、それでも田林が22位の29分43秒でベストを15秒更新、ようやく高校ベストだった29分58秒を超えることとなりました。東も27位の29分51秒はベストを12秒更新する走り、揃ってベスト更新という結果でした。結果は上々だったと思います。無理に集団に付いていけば撃沈していた可能性も高かったですし、冷静な走りは見せてくれたのでは?東がここにきて戦力として計算出来るようになったのも大きいですね!選手層が決して厚くはない上武に貴重な選手が戻ってきてくれました。

 

 

タイム差だけを見れば、やはり1組の出遅れが痛かったですねー。それでも、自己ベストを3人もマークするなど見せ場も大いに作ってくれましたし、やはり上武は全日本予選への相性は良さそうです。もう少し上手く噛み合えば予選通過できていたでしょうから、悔しい思いも強いでしょうが、全日本に出場出来ない以上、箱根予選が今年最大の目標となります。坂本が調子を戻してくるのが、まずは大事になってきそうですねえ。後は、いつもどおり得意の集団走でしっかりと走り切る形になるでしょうか?前回は1位~10位までのタイム差がダントツで全大学中最小でしたからねえ。エースが奮わなくても、中堅どころがきっちりとカバーするという粘り強い走りを見せてくれました。今季も予選突破は安泰とは言えないでしょうが、通過の可能性は高そうです。ゆくゆくは箱根本戦で勝負出来るチームを作っていくためにも、まずはきっちりと箱根予選を突破して欲しいです!!

 

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