全日本予選2015 大学別結果雑感 ~2位:日本大学~

本日は、日本大学における全日本予選の各組ごとの結果を写真とともに振り返っていきたいと思います。公式結果はこちらをご覧ください。前評判は決して高くはなく、順位予想でも1位通過は0人、2位通過は1人、3位通過予想は2人しかおらず、通過するとしても下位通過では?という予想が多かったですね。私も失礼ながら8位通過と予想してしまいました。それが、3組までしっかりと通過圏内をキープしての2位通過であり、エースに頼りきらなかったところに、より価値があると思います!全本予選結果はこのようになっております。

 

 

1組: No.7 新関、No.27 山崎

前回1組で35位と苦しい走りになった新関が、再度1組にエントリーということで一抹の不安はあったのですが、今回は落ち着いた走りをしていましたね。集団の中で目立つこともなく着実にペースを刻んでいましたし、先頭集団のペースが上がって縦長になった時にも、しっかりと前の方で走っていました。集団が10人ほどにまで絞られるとさすがにそこからはこぼれてしまいましたが、それでも第二集団で山崎と並走しながら粘り強い走りを見せ、15位と上出来の結果を残しています!

 

 

一方の山崎はこれが3大駅伝・予選会を通じて初めての舞台、昨年度の駅伝シーズンから伸びてきたとはいえ、持ちタイムは30分12秒とまだ不安の残る状況です。慎重に入ったのか、集団の最後尾からのレースとなりました。何周か経ってもずっと最後尾、それもやや外側を走っていたのでちょっと気になるところでしたが、徐々に集団の前の方に進んできて、一時は先頭付近も走っていましたから、まだまだ余力はあったのでしょう。中盤以降は同学年の新関と一緒に走る場面も多かったですね。同じ集団でペースを刻んで17位、揃って10位台と上々の出だしを切りました。総合順位も7位とまずまずでしたね

 

 

2組: No.7 上野、No.27 加藤

上野も山崎同様に昨年度の駅伝シーズンで台頭してきた選手であり、持ちタイムも30分6秒と似通っています。序盤はやや後方からのレースでしたね。集団の後ろのほうにいると観ている立場からすると怖いのですが、これまた集団のペースが上がると、前の方にスルスルと上がっていき、先頭集団でしぶとく食らいついていきました。しかし、さらにペースが上がると徐々に集団から遅れ始め、後ろにいた加藤にも抜かれてしまいます。終盤は苦しい走りになりましたが、何とか26位と最低限の走りはしてくれた形でしょうか?

 

 

一方のルーキー加藤も、集団の中盤から後方に位置する形でレースを進めていきました。最終組に絶対の自信を持つ日大なだけに、1,2組で無理をする必要はなく、怖いのはブレーキですからね。集団のペースが上がるとそこからは離されてしまいますが、次に大きな集団でレースを進めていきます。ここら辺は無理をしないレースだったのかなあ。良かったのはその集団の中でもズルズルと下がっていくのではなく、むしろ前に出て積極的に前を追っていったことですね。結果として17位とまずまずのデビュー戦となりました。十分に即戦力となってくれそうです。2組を終えて9位と通過ギリギリに落ちはしましたが、4組を考えると通過は濃厚になってきました。

 

 

 

3組: No.7 石川、No.27 木津

前回3組4位と好走している石川が再び3組を任されました。前回の全日本予選での好走以降、一皮向けた印象があります。石川も序盤は目立つこと無く集団の中で慎重にレースを進めていきました。一方の木津は1万mの持ちタイムが30分54秒の選手、学生ハーフで64分台を出したことで戦力として計算出来るようになるかも?と思っていましたが、3組に抜擢されるとは思いませんでした。序盤はまたしても集団の最高峰に近い位置でレースを進めています。3組続けてということはもう作戦だったのでしょう。

 

 

この時は、石川が稼いだとしても木津がその貯金を吐き出してしまうのでは?と心配していましたが、集団からこぼれ落ちる選手が出てくるとスルスルと前に出てくるという3組共通の冷静なレース運び、集団から早いうちに溢れると特に3組以降は致命的になってしまいますからね!いい走りを見せてくれました。結局、終盤に先頭集団が縦長になって一気にバラけ始めるまで喰らいつき、3組16位、29分54秒でベストをちょうど1分走る快走、最高の走りと言っていいでしょう。これで通過をほぼ確実にしました。

 

 

石川は中盤以降は先頭付近でレースを進めるさすがの走り、終段がバラけても当然のように先頭についていき、激しいトップ争いを繰り広げました。ラスト勝負でわずかに及ばずに2位だったものの、今回も見事な走りを見せ、総合順位でも7位につけ、後は最終組でどれだけ順位をあげられるか?という状況にまでもっていきました。

 

 

 

4組: No.7 荻野、No.27 キトニー

 

 

前回殆どの選手を周回遅れにしたキトニー、今回も当然のように先頭を引っ張って行きました。このハイペースに付いていける日本人選手はそうはいないですよね。どんどん後続を引き離していく前回と同様のレースを見せ、ついてくるのは中央学院の潰滝のみ。その後、潰滝に先頭を譲ったのが気にはなりましたが、28分10秒台も狙えるような前回並みのハイペースで5000mを通過すると、ペースが落ちたとみるやすかさず先頭に立って潰滝を引き離しにかかります。結局は大きく引き離すことは出来ませんでしたが、それでも2大会連続で最終組トップの快走、さすがの走りを見せてくれました。ちなみに、最後の写真はゴールする直前 or 直後?の走りです。嬉しそうに手を叩いていました。

 

 

一方の荻野はまたもや集団最後尾からのレース、本当に徹底していますね。ただ、今回はほかならぬキトニーがハイペースで突っ込んでいますので、集団がどんどん縦長になっていきます。すると、早めに集団の中盤に位置を移し、第二集団の中で堅実にペースを刻んでいきました。荻野の立場からすれば無理をする必要はまるでなく、第二集団にいるのが正解でしょう。徐々に集団が絞られていっても遅れること無く、好位置で走っていました。もう安心して見ていられましたね。最終的には7位と二人揃っての1桁順位、一気に総合順位を2位まで上げてきました。

 

 

一度も通過圏外に落ちることなく、3本柱だけではないチームとして勝ち取った全日本出場権という印象ですね。ここ最近ではシードを取った前々回の箱根に近い結果でしょうか?本戦ではアンカーはキトニーが基本線でしょう。1,2,4区のうち2区間を荻野、石川を配置する可能性が高く、後は残りの1つの主要区間をどうするかですねー。今回のような走りが出来るのであれば、予選会を走った8人がそのまま全日本を走っても面白そうです。もちろん、他に箱根を走った町井宏や高野もいますし、1,2年は特に伸び盛りの選手が多そうですからねー。チーム内での競争がさらに激しくなり、再びシードに返り咲くようなチームにしていって欲しいです!

 

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