大阪マラソン2024結果 ~國學院の平林が初マラソン最高タイムで優勝~

本日、大阪マラソンが行われましたのでレース結果を振り返ります。MGCファイナルとなった今回のレース、2:05:50以内かつ条件を満たした選手がいればパリ五輪に大きく近づくことになりましたが、残念ながら今回は達成者は無し…それでもレースとしては非常に面白かったですね。


小林、林田がPMとして引っ張っていた25kmまでは多少設定タイムより遅かったものの、十分に設定タイムを狙える走りが出来ていましたが、25km~30kmでPMのペースが遅くなって先頭集団から遅れてしまったこと、さらにやや向かい風となってしまったのも痛かったですね。ここで一気に2時間5分台から遅れることとなってしまいました。


しかし、そんな中でも小山やキッサが集団を引っ張ると、そこから抜け出していったのが國學院の平林とキッサ、本当に平林の走りは素晴らしかった。30kmを過ぎてからずっと前を走り続け、時折見せる笑顔や観衆へも反応していて余裕がありそうでしたし、どんどん3位集団を引き離していきましたからね。HONDAの小山、GMOインタネットの吉田、黒崎播磨の土井といずれもマラソンで結果を残している選手たちが3位集団を形成していたのにも関わらずの走りでした。


平林の後ろにずっとついていたキッサの方がさすがに有利かなと思っていましたが、何度か隣に並びかけてもすぐに下がってしまっていたのはちょっと気になっていました。そしてラスト1kmを切ってからのスパートでキッサを引き離し、そのまま逃げ切って2時間6分18秒という日本歴代7位のタイムを叩き出して優勝を果たしました。


このタイムはとんでもない記録であり、これまで初マラソン最高タイムだったトヨタの西山和弥が持つ2時間6分45秒を27秒も上回り、青学の横田が2時間7分47秒で持っていた日本学生記録を1分29秒も更新してきました。大学3年でこのタイムを叩き出すのも驚異的ですが、それ以上に勝ち切ったことの方が価値があるのかも…


ラスト10kmをずっと先頭を引っ張っていたのも凄いですし、パリ五輪代表がかかっていて有力選手が揃い、海外招待選手も揃う中での優勝ですからね。これまで学生が好タイムをマークすることは何度もありましたが、今回のようなハイレベルなレースで優勝した選手はいませんからね。初マラソンでこの走りが出来る平林はやはり別格かと。。。


パリ五輪の出場争いに加わるにはそもそもMGCの条件を満たしていませんでしたが、来年の東京世界陸上、そして次のロサンゼルス五輪へと期待は高まるばかりです。個人としても楽しみすぎますが、最終学年となる来年度の3大駅伝でも大学を代表する選手として、チームを優勝に導いてくれれば。

パリ五輪の争いは吉田、土井の2人が3位争いを繰り広げていましたが、徐々に平林に離されていったのは厳しかったですね。すでにパリ五輪代表を決めている小山を含めて3人の集団を30km以降は形成、集団を引っ張る選手が入れ替わって何とかペースはキープしていましたが、そこから吉田が抜け出すと土井が遅れてしまい、吉田と小山の一騎打ちに。小山が五輪代表の意地を見せて3位、2時間6分33秒をここまでマークしたというのは、パリ五輪に向けても期待が高まります。


吉田は2時間6分37秒で小山には4秒届きませんでしたが、自己ベストの快走、MDCを含め苦しい結果が最近は続いていましたが、ここでの快走は完全復活と言って良いでしょう。土井も2時間6分54秒とここまでが2時間6分台、もうこの数年は6分台を出すのも珍しくなくなりましたよね。土井も法大時代と比べて実業団での活躍ぶりが圧倒的です。


次はいよいよ有力選手がずらっと揃う東京マラソン、ここでパリ五輪が決まることになります。大阪マラソンはレースとしては非常に面白かったですが、それでも2時間5分50秒には平林でさえ28秒及びませんでした。前回は三菱重工の山下が2時間5分51秒で走っており、ここを1秒更新する選手が出てくるのか…大阪マラソン以上にハイレベルなレースを期待したいです!!

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