第100回(2024年)箱根駅伝 ~区間別展望(往路)~
2023年も今日で最後となります。今年もたくさんの方にブログを読んでいただき、ありがとうございました。今年は370本ほど書いていたので、1日1記事以上は更新してたことに…今のところはブログを書くモチベも高いので、なるべく毎日更新していきたいです。引き続き楽しんでもらえれば。本日は各区間ごとに区間賞争いをするであろう選手、優勝を争うであろう大学の選手を中心に当日変更も考慮して展望を述べていきます。
優勝候補で明確にエース級を起用してきた大学はいないですね。駒澤は白鳥、中央は溜池、青学は荒巻、國學院は当日変更が有力で青木あたりになるのかな。ここはそれほど差がつかなそうですし、逆に出遅れた大学はいきなり苦しくなりそう。前回経験者では早稲田の間瀬田、城西の野村らがいますし、1年時に走った順大の三浦、2年前の1区を走った巻田ら経験者がいます。
スローパースとハイペースは近年交互になっており、前回はスローなので順番通りならばハイペースですが…今のメンバーだとあまりハイペースにはならなそうかなあ。チームのエースを起用しているのは順大の三浦、山梨学院の北村あたりですが、さすがにずっとハイペースで引いていくのも難しそうですし…その一方で気になるのは駒澤と東農大、もし駒澤が篠原を1区に起用したら、東農大が前田を起用したら1区の状況はがらりと変わりますからね。
全体的に優勝候補がハイペースを望んでいなそうな気がするだけに、当日変更が気になるところ。エントリーされている選手で区間賞候補となると…順大の三浦、中央の溜池あたりになるのかなあ。駒澤の白鳥、青学の荒巻はある程度耐える区間になるのでは。
前回区間賞を獲得した中央の大和、駒澤のエース芽吹、國學院のエース平林と優勝を狙う大学のエースが揃いました。青学も当日変更で黒田の起用が有力視されていますし、優勝争いを有利に進めるためにも非常に大事な区間となりそう。留学生も創価のムチーニ、日大のキップケメイ、国士舘のカマウ、山梨学院のキピエゴンが起用されており、さらに駿河台のレマイヤンが当日変更で入ってくるかもしれません。これだけでもう9人名前が挙がっており、2区で区間1桁で走ることがどれだけ大変かがわかります。
さらに早稲田の山口、法政の松永、明治の児玉、中央学院の吉田、東海の花岡らエースがずらっと揃っています。当日変更では、城西の斎藤、神奈川の小林篤らの出場も予想され、ますに華の2区にふさわしいハイレベルさです。区間賞争いとなると、大和が前回のような状態に戻っているのであれば、まず候補になってきますし、留学生では箱根予選で全体トップのキップケメイの力が抜けているかなあ。出雲6区区間賞の芽吹、全日本7区区間賞の平林ら優勝を狙うエースも区間賞争いに絡んでくる可能性はあります。
今回は日本人ルーキーの起用はなさそうですね。走るとすれば前田だけかと思っていましたが、さすがに並木を当日変更で外すことはないでしょうし。前回は2区終了時でもう実質優勝を狙える大学が3校に絞られてしまいました。この2区終了時で優勝を争える位置にいないと、もうその時点で優勝は厳しくなってしまうでしょうし、それだけ重要な区間となります。まだヴィンセントと相澤しか経験していない65分台ランナーは新たに生まれるのか、区間記録の更新にも注目が集まるほどにハイレベルな2区となるかも。
最注目は駒澤の圭汰、ハーフのレースを走ったことが無いことだけが唯一の不安要素ですが、1万や全日本の走りを考えれば区間賞候補ということになるでしょう。さらに、この区間で唯一留学生としてキムタイが当日変更で出場する可能性あり、そうなれば3大駅伝全てで区間賞獲得する可能性も十分です。さらに前回区間賞を獲得している中央の中野も当然区間賞候補の1人、前回のような状態で臨めるか。
さらに青学も当日変更で太田が入ってくればこれまた区間賞候補ですし、國學院は佐藤がこのままなのか山本あたりと当日変更なのか…佐藤が3区はやや意外なのですが、山本に当日変更&状態が全日本からどこまで上がっているかですね。基本的に優勝候補は準エース級の起用が見込まれます。創価も日本人エースの山森が2年連続、ここでさらに上位を伺いたいですね。
明治は前回区間賞の杉、早稲田も当日変更で石塚となれば一気に区間賞争いに加わってくるか。東農大も前田が3区となればこれまた優勝候補のエース級との争いも非常に楽しみでいきなり区間賞でもおかしくは無いですよね。3区終了時での順位というのをどの大学も重視しており、駒澤に3区終了時で先行したいと話す大学が多いですし、駒澤としては3区終了時には先頭にいるのが理想でしょう。
優勝候補でここに明確に主力を起用しているのは、青学の一世くらい。どこも当日変更を前提とした区間配置のように思えます。一世は最近は3大駅伝で苦戦気味ですが、最後の箱根でどこまで合わせられるか。駒澤は篠原が入ってくれば一気に区間賞候補筆頭となりますが、1区なのか4区なのかは要注目です。中央は湯浅が入ってくればまさに盤石の布陣となりますし、國學院もここに伊地知を起用してくるのかなあ。前回同様にハイレベルな4区となりそう。
優勝を狙う大学にとっては2番手の選手を起用することも多い区間、5区に繋ぐ準エース区間です。また、この区間で首位交代が起きることも多く、2020の青学、2021の創価、2023の駒澤が首位に立ち、創価はラスト2kmまで、青学と駒澤はそのまま優勝を果たしました。城西は山中が入って計算出来る区間になりましたし、創価はこのまま野沢なのか小暮らと当日変更なのか…往路だとやや苦戦する可能性のある区間かな。
大東大はワンジルの当日変更が予想され、そうなれば一気に上位を伺う走りが出来そう。最も気になっているのは早稲田の長屋でこのまま出場する方が私は高いと思っているのですが、そうでなければ伊藤との当日変更もありそう。シードを争う大学は1~3区にエース級を起用してきますが、日体大は大森、明治は当日変更で森下が起用されれば2区も走れるエース級が起用されることに。
最もタイム差のつく最重要区間ながら、適性も大事になってくるため起用する選手が悩ましいですね。走力のあるエース級を起用するのか走力は劣っても適性のある選手を起用するのか…駒澤でいえば適性のある金子、走力もある山川なのか、中央は走力もある阿部ではなくまだ大学で目立った走りをしていない山崎を起用し、大勝負に出てきました。駒澤は山川が起用となれば区間賞候補の1人になりますが、金子も2年前に5区4位で走っている実力者です。
青学は予想通り若林、1年時のような走りを見せられるのか、國學院は上原できましたね。駅伝シーズンの活躍ぶりを見ればすでにエース格の1人ですし、これは俄然楽しみになってきました。そんな優勝候補を上回る活躍が期待されるのが創価の吉田響と城西の山本唯、吉田響は2年前に5区2位で走っていますが、さらなる強さを見せつけて個人的に区間賞候補筆頭と期待しています。68分台も十分視野に入っています。
山本唯は70分4秒という区間記録保持者、69分12秒という順大の今井がほぼ同距離の旧コースでマークしたタイムをターゲットということで区間新を出す選手が3,4人いてもおかしくなさそう。早稲田は工藤のままなのか伊藤が走るのか要注目な区間ですし、東洋も馬場なのか佐藤なのか他の選手の起用もあるのか…激坂王でトップ3だった国士舘の山本雷、山梨学院の弓削、東農大の吉村颯も揃ってエントリーされており、どんな走りを見せるのかも注目です。
前回走った選手では法政の細迫、大東大の菊地、明治の吉川響らがいますし、前回以上の順位で走れるか。順大は3年連続4区の石井がエントリーされており、当日変更が無いと良いのですが…前回に限ると往路で10位に入った大学のうち9校がシードを獲得、5区で区間10位以内に入った大学のうち9校が往路で10位以内に入っています。それほどまでに重要な区間、どの選手、どの大学が制するのか非常に楽しみです。