第100回(2024年)箱根駅伝 東京農業大学 区間配置予想 ~10年ぶりの箱根、強力なトリプルエースを武器に~
いよいよ本日区間エントリーが発表されますね。最後は東京農業大学について、区間配置予想及び戦力分析をしていきます。前回の箱根予選は17位で予選落ち、箱根は遥か遠い目標でしたが…スーパールーキーの前田がチームを変えました。箱根予選では前田の日本人トップの活躍もあり11位で10年ぶりの通過を果たすと、全日本では4区終了時で5位につけるなど前半大活躍、後半はさすがに失速して13位でしたがインパクトを残しました。エントリーメンバーはこのようになっています。
4年生:高槻 芳照、並木 寧音、松本 虎太郎
長谷部 慎、田中 莉生、吉村 颯斗
3年生:高島 侑翔、実井 智哉
2年生:原田 洋輔、吉村 智輝、深堀 優、圓谷 吏生、菅原 昇真
1年生:前田 和摩、栗本 航希、植月 俊太
箱根予選を走った12人からは、チーム5番手の田岡、11番手だった高山が外れています。11番手以降の選手が外れることは良くありますし、仕方ないですが…全日本でも最長区間の8区を走った田岡が外れたのはちょっと意外でした。全日本メンバーからは他に6区を走った浅海も外れています。箱根予選を2度走り前年度はチーム3番手だった奥田もおらず、4年生のエントリー漏れが目立つかな。その分、下級生は順当なエントリーのように思えます。
全日本では2~4区にエース級を起用したのもハマりましたし、本当に昨年とからは見違えるチームになりましたよね。箱根予選17位から全日本、箱根ともに出場を果たし、さらに箱根も往路はある程度戦えそうな布陣が組めるようになるとは…エース級以外にも自己ベストをマークする選手がどんどん出てきており、チーム状況の良さが伺えます。そんな東京農業大学の区間配置予想は以下の通りです。
高槻④ー前田①ー並木④ー原田②ー吉村颯④
田中④ー圓谷②ー吉村智②ー深堀②ー実井③
1区は高槻、この4年間チームを牽引してきたエースですし本人も1区が力を発揮できる区間としていますからね。前半からエース級を投入するしか無いですし、大事な1区を任せるにふさわしい選手です。
2区は前田、ここはほぼ確実でしょう。チームのNo.1ランナーであり全大学を見渡してもNo.1ルーキー。箱根予選日本人トップ、全日本でも快走を見せていますし、エース区間であっても何も心配はいらないですよね。東農大が最も計算出来るのが前田の走る区間です。
3区は並木、2区に大エースがいるとなると大事になってくるのが3区です。高槻、前田を起用すれば2区終了時で上位にいてもおかしくないですし、ここでトリプルエースの1人である並木ならば安心して任せられるのでは無いでしょうか。2区終了時が高順位で逆に力を発揮出来ない選手も多いですが、並木ならば心配いらなそう。
4区は原田、箱根予選ではチーム3番手とトリプルエースに割って入ってきました。現状でも走力は4番手だと思いますし、1~4区にこの4人を起用することになるでしょう。優勝や上位を狙うような大学では無い場合、往路平地でも4番手が起用されることのない4区としました。
5区は吉村颯、激坂王で3位に入る走り、本人も5区を希望しているということでしたし、激坂王で結果を残したとなると箱根でも5区への起用はあり得るのでは。箱根予選でもチーム7番手で走る走力はありますし。
6区は田中、エントリーされている選手で6区が力を発揮できる区間として挙げていた選手、さらに箱根予選でチーム8番手で走っている走力もあります。いくら特殊区間と言ってもやはり力が無いと5,6区は任せられないですし、箱根予選でチーム10番手以内で走っている選手に任せたいところ。
7区は圓谷、前年度の箱根予選ではチーム5番手で走り、さらに全日本で1区10位と好スタートを切ったことで評価を高めました。長い距離も問題は無いですし、勝負レースで結果を残しているのも頼もしいですよね。復路で重要度の高まっている7区としました。
8区は吉村智、力を発揮できる区間として8区を挙げていました。箱根予選を走った経験が無いのは気になるところなのですが、先月1万で29分14秒と好タイムをマークしたんですよね。このタイムはエントリーメンバー16人において4本柱に次ぐ5番手のタイムですし、8区あたりでのデビューもあるのでは。
9区は深堀、箱根予選ではチーム6番手で走っている選手、1年時には全日本予選で最終組に抜擢されています。勝負レースの経験が豊富で長い距離も問題無いですし、自身も希望している9区を任せられるだけの選手です。
10区は実井、箱根予選ではチーム9番手、全日本予選でも5区13位で走っています。となると箱根でも10人に入ってくる可能性は十分ありますし、今回予想した選手の中では箱根予選で最も下位だったこともあり、8~10番手の選手が走ることも多い10区としました。
箱根予選で上位に入った選手、全日本を走った選手が中心になってくるでしょう。今回は外して予想しましたが箱根予選を走った長谷部に箱根予選を2度走っている高島は1万でも29分30秒を切ってきましたし、前田以外のルーキーも1万でタイムを伸ばす栗本、高校時代からハーフで結果を残す植月と楽しみな選手が揃いますからね。復路のメンバー争いに絡んできてほしい選手たちが揃います。
最も楽しみなのは前田が務めるであろう2区、日本人トップを狙うということでどこまで迫れるか楽しみですし、前田ならばひょっとするとという期待感があります。4区までに4本柱を起用したとなると、ある程度好位置にはいると思うのですが…5区以降どれだけ粘れるかが大事になってきますね。また、エース格と言えどもチームが10年ぶりの出場となる箱根で力を発揮できるかは未知数な部分もありますし、どれだけ力を発揮出来るか。
箱根予選で11位と増枠に頼っての通過、全日本もやはりエース級以外は苦しい走りとなったことを考えても、5区以降もシード争いに絡んでいくのは正直厳しいでしょう。往路の平地が苦しいであろう大学が何校もあることを考えると、17~21位くらいが順当ということになるのかなあ。15位以内であればかなり健闘したと言えそう。1年で全日本、箱根の両方に出場するまでにチームが復活を遂げた東農大、まずは久しぶりの箱根路を楽しんで走って欲しいです。