日本選手権1万m(2023/12/10) 結果 ~塩尻が日本新記録で5千に続く2冠を達成~

本日、日本選手権1万mが行われましたので、レース結果を入賞した選手を中心に見ていきます。季節外れの暖かさということでコンディションが心配されましたが、3人が日本記録を更新する凄まじいレースとなりました。オープン参加だったキプロノのペースメイクも光りました。

順位氏名所属記録
1位塩尻 和也(96)富士通27:09.80
2位太田 智樹(97)トヨタ自動車27:12.53
3位相澤 晃(97)旭化成27:13.04
4位田澤 廉(00)トヨタ自動車27:22.31
5位小林 歩(98)NTT西日本27:28.13
6位大川 歩夢(01)プレス工業27:45.55
7位難波 天(99)トーエネック27:46.66
8位田村 友佑(98)黒崎播磨27:46.99

優勝を果たしたのは富士通の塩尻、6月に行われた5000mも制していますので、5千、1万の2冠ということに。半年経っての2冠というのもこれまた凄いですよね。今トラックで最も強い選手と言って良いでしょう。ハイペースに余裕をもってついていき、ラスト2周で抜け出すとそのまま勝ち切る圧巻のレース、27分9秒80と従来の日本記録を8.95秒も更新する驚異的な日本新となりました。パリ五輪でもその走りを是非とも見てみたい選手です。


2位にトヨタの太田、今年度の活躍ぶりはずっと日本トップレベルでしたが、今回も最後まで先頭集団についていき、ラスト1周の時点では3番手でしたが最後の最後で逆転での2位となりました。タイムも27分12秒53とこちらも従来の日本記録を6秒以上上回る素晴らしい走り、高いレベルでの安定感にさらに爆発力まで身につけてきました。


3位に旭化成の相澤、惜しくも2連覇こそなりませんでしたが、故障に苦しんだことを考えれば最後まで優勝争いに加わり、27分13秒04と自身の持つ日本記録を5秒以上上回っての3位表彰台ですから十分な結果ですよね。やはり相澤は強いという事実を存分に見せつける走りでした。今後は故障さえ無ければ再び世界で戦う姿を見られそう。


4位にトヨタの田澤、27分22秒31とベストを1秒更新はしたものの表彰台を逃す結果に。このタイムで表彰台に上がれないどころか3位とも9秒離されているのですから、いかにトップ3が圧巻だったかが分かります。このタイムも日本歴代4位ですからね。今年だけで1万mで7レース目、勝負レースにも多く出場していた影響もあったでしょうが…悔しい結果となりました。

5位にNTT西日本の小林、27分28秒という日本歴代7位という好タイム、本人の目標は入賞&27分40秒という話でしたが、どちらも上回ってきました。6位とは17秒も離れていますし、上位陣にも喰らいついていきました。駒澤大学時代は大きな差があった2学年下の田澤にも6秒差に迫る走りでしたし、大学で大きな飛躍を遂げた選手ですが、実業団に入ってからもさらに強くなっています。


6位にプレス工業の大川が27分45秒で入ってきたのにはびっくりしました。東経大時代から活躍を見せていた実業団ルーキーですが、少なくとも大学生トップクラスというわけでは無かったですからね。それが日本選手権でこのタイム・順位は素晴らしいです。


7位にトーエネックの難波が27分46秒で入ってきました。上位7人は全員が自己ベストということに。大川と同様に大学時代は強いけれどそこまで目立つ存在では無かったのですが…実業団になってから大幅に伸びていますね。東経大の大川といい麗澤大の難波といい、箱根未出場校のエースが実業団で大活躍を見せています。


8位に黒崎播磨の田村友が27分46秒で入りここまでが入賞。駅伝での活躍ぶりはトップクラス、トラックでもどんどんタイムを伸ばしている選手ですし、入賞どころかさらに上位で走ってもおかしくない実力者ですからね。1秒未満の入賞争いをしっかりと制してきたのもさすがです。


9位に中国電力の菊地が27分47秒で入賞には0.77秒及ばずも自己ベストの走りでしたし、今年度の活躍ぶりにふさわしい走りを見せてくれました。SUBARUの清水、ヤクルトの太田直、旭化成の市田孝と続いてここまでが27分台、太田智樹&直希の兄弟も揃って自己ベストの快走を見せました。日本歴代3位のタイムを持っていたHONDAの伊藤は16位ということで今回は合わせきれなかったかなあ。。。

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