東洋大学 2023年度 出雲・全日本振り返り⇒箱根に向けて

続いては東洋大学について、出雲・全日本の結果を振り返りつつ、箱根への展望も書いていきます。出雲・全日本結果はこのようになっております。 前年度も苦しいチーム状況ではありましたが…それでも3大駅伝は全て10位以内で全日本・箱根はシードを確保していました。それだけに全日本での14位というのはなかなかに衝撃的だったのでは。東洋は2002年度から毎年3大駅伝に出場していますが、14位というとはその中での単独ワースト順位ということになります。

出雲振り返り

1区の緒方が区間6位で走ったのは2つの駅伝における最大の収穫でした。ハイペースかつ上げ下げのあった1区に対応できる走力、今後エースとなっていくのでは?と期待が持てるレースでした。2区の熊崎は区間9位、3大駅伝初出場でしたが、好位置だったことを考えるともう一歩だったかな…3区の小林は区間8位、エース区間であることを考えるとまずまずの走りだったかな。今後は主要区間を担い続けるでしょう。


4区の松山は区間8位、まだまだ状態は戻っていないといううことでしたが、ならば無理せずに出雲に出場しなくても良かったのではという気もしてします。全日本は回避しているわけですし…5区の菅野が区間7位、2年の全日本で足を吊ってしまって6区13位と悔しい走りになって以来の3大駅伝出場、しっかりとまとめてくれました。アンカーの梅崎も区間7位でしたが、総合では7→8位と1つ順位を下げることに。全員が区間6~9位ではまとめていますし、1区で出遅れて浮上出来なかった前回と比べると、勝負は出来たレースでした。

全日本振り返り

1区に起用された熊崎が区間11位、先頭とは20秒差で走っていますし、スターターの役割はしっかりと果たしました。しかし、2区を見据えると同タイムで東農大の前田、3秒後ろに順大の三浦ということで2区の小林は相当走りづらい位置になってしまいました。結果として2区の小林は区間16位、関東勢では最下位に沈んでしまい、総合でも14位にまで下がることに。


3区の奥山は腹痛もあって区間16位、そして関東勢最下位…総合でも15位と1つ下がって関東勢最下位ですからね…さすがに厳しすぎる走りです。それでも出雲で好走した4区緒方ならばと思いましたが…こちらも区間14位と苦しい走りとなりました。そんな中でルーキーの薄根が5区10位で走ったのは今回のレースで得た数少ない収穫でしたし、6区の村上も苦しい位置で区間6位で走ったのは素晴らしかった。この状況で力を発揮出来るのは走力はもちろん強靭なメンタルが必要です。


しかし7区の西村は区間18位タイと長距離区間で再び沈んでしまうことに。レガシーハーフを走った選手が軒並み全日本では苦戦していましたが、西村もその1人となってしまいました。8区の梅崎は区間12位、安定感抜群の梅崎でもさすがにあの位置では厳しいですよね、良く走ったと思います。結果として順位は変わらずに14位でのフィニッシュとなりました。

箱根に向けて

チームとしても相当な危機感は持っていると思います。過去5年の全日本で14位だった大学の箱根成績は10位→17位→予選落ち→予選落ち→16位となっており…箱根シードを獲得出来れば素晴らしい結果、近年は箱根シードよりも箱根予選落ちの大学が走っている順位と言えばその深刻さが分かるでしょうか。その一方で全日本後には箱根に向けての希望がいくつも出てきました。


1万mでは吉田周が28分台のベストをマーク、小江戸川越ハーフでも62分43秒で優勝、箱根でも10人どころか往路を争うかもしれません。上尾ハーフでは九嶋が63分台で復活の走りを見せ、主力が一人戻ってきたのは大きい。菅野、奥山、岸本、薄根らも63分台で走っており、16人だけではなく10人の争いに加わってきそうな選手たちです。


激坂王では佐藤が復帰レース、馬場も5区候補として経験を積みました。ここから佐藤が箱根に間に合うのかは微妙なところですが、走れたことは何よりです。エースの松山もハーフで63分35秒で走れるまでに回復したのは大きいです。松山が2区に合わせられるかはチームの命運を左右しそうですし。他に往路候補としては緒方、小林、梅崎、熊崎、九嶋らになってくるのかなあ。これまで以上に1区での出遅れが厳禁な中で誰が起用されることになるのか。個人的には緒方かなあと思っていますが…


5区は佐藤も馬場も候補ではあるのでしょうが激坂王の走りを見る限りはまだまだ厳しそう。前回の前田のように走力のある主力に託すことになるかもしれません。6区は経験者の九嶋、西村がいますしどちらかが走るのが順当かなあ。復路は今年度の出雲・全日本を走った選手が10人おり、そこに先述の通り全日本後の記録会で結果を残した選手たちが争うことになりそう。永吉、兼原、小林らが小江戸川越ハーフで63分台のベストをマークしているのも良いですね。


全日本後ほどの絶望感は無くなりシードを獲得する可能性もだいぶ見えてはきましたが、それでもシード争いをするであろう1校ですし、シード争いに加われなかったとしてもそこまで驚きは無いかな。ハーフで記録を伸ばしたからといって、箱根の結果に直結するわけでも無いですから。次の箱根は本当の本当に正念場ですし、また強い東洋を見たいですが…まずは箱根で継続中の最長記録である18年連続シードをさらに更新することに全力を注いでくれれば。

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