八王子ロングディスタンス(2023/11/25) 結果振り返り ~駒澤の圭汰が初の1万で27分28秒をマーク~

本日、八王子ロングディスタンスが行われました。レース結果は直アクセスが禁止されているようなので、リンク先から「・2023八王子ロングディスタンス(11/25 上柚木)」を選んでもらえると結果が見れます。今日は一気に冷え込んだことで長距離にとっては最高のコンディションとなり、素晴らしい記録が出ました。E組以降の5レースに対し、レース結果を組みごとに振り返ります。

~E組~

組トップは28分27秒でGMOの嶋津、目のこともあってまだ明るいE組へのエントリーだったのかな?PMを上回るペース、創価時代からチームメイトのムルワがずっと引っ張る展開、そこに唯一最後までついていったのが嶋津でした。ベストには届かなかったですが組トップの走りはさすがです。愛三工業の藤井が28分31秒、JR東日本の竹井が28分32秒、Kaoの若林が28分36秒、NTNの谷口が28分37秒、NDソフトの鈴木、黒崎播磨の福谷がともに28分38秒ということでこの組の設定ペースだった28分40秒を7人も上回ってきましたね。


全体的に今日の条件ならば設定ペースはもう少し速くても良かったのかも…若林は中央、谷口は大東大、福谷は筑波を卒業して実業団ルーキーですが早速良い走りを見せていますし、鈴木はムルワの作るペースに喰らいついていき粘りました。28分台は17人がマークしていますし、この後の盛況ぶりを予感させるE組でした。

~D組~

ロジスティードの横山が28分14秒で組トップだったD組、こちらも設定タイムは28分30秒でしたが多くの選手が上回ってきました。特に横山の走りは素晴らしかったですね。PMが外れてから一気にスパートして後続を引き離し、ラストは差を詰められましたが抜かれることなく組トップを守りました。日大時代と比べても実業団で最も成長・活躍しているOBの1人ですね。


HONDAの森が28分15秒、ヤクルトの宮坂が28分16秒、JR東日本の武藤が28分18秒、GMOの大迫、吉田がともに28分19秒と6人が28分20秒を切ってきましたからね。森は今年度好調でラストの強さを見せましたし、宮坂も青学卒業のルーキーですが1年目から大活躍です。武藤も長く活躍を見せていますね。大迫と吉田はこの組ということはある程度ニューイヤーに向けた調整だったか。揃ってのゴールとなりました。


この組は18人が28分30秒切りという快走、その中には東京五輪代表以降は故障も多くしている富士通の中村も含まれます。28分23秒と久しぶりに良い走りが出来たのでは。トヨタ紡織の西澤(順大)、愛知製鋼の児玉(東洋)、ロジスティードの富田(明治)らも28分30秒切りで実業団ルーキーも1年目からしっかりと結果を残しています。

~C組~

ロジスティードの牟田が28分4秒で組トップだったC組、D組の横山に続いてロジスティードが2組連続トップということに。スーパーエースがいるチームでは無いですが、どの選手も安定して強い印象があります。牟田も長く活躍を見せています。メイクスのキベットが28分9秒、富士山の銘水のオニエゴが28分10秒と外国人選手が2,3番手で続いただけに牟田の強さが際立ちます。


YKKの細森、富士通の伊豫田がともに28分14秒、愛知製鋼の住田が28分15秒、JR東日本の米井が28分17秒、GMOの村山紘太が28分18秒で8人が28分20秒切り、伊豫田は東日本実業団駅伝といい勝負レースでも記録会でも早速結果を残していますね。完走したのは24人ですが24位でも29分8秒、22人が28分台という大きく遅れる人が1人もいなかったというのも凄いです。

~B組~

SUBARUのシャドラックが27分42秒で組トップだったB組、ここで日本人トップの4位だったのが27分47秒をマークした旭化成の井川、早稲田時代に27分台のベストは持っていましたが、そこからさらに12秒も更新してきました。ラストの切れ味も素晴らしかったです。同じく旭化成の大六野も27分49秒の6位で続き、日本人1,2位ということに。大六野もマラソンに調整しながらも当たり前のように1万で27分台をマークしてきますね。


さらに5000mで東京五輪代表の坂東も27分51秒をマーク、5千であのスピードならば27分台も出してきますよね。ロジスティードの藤本、GMOの岸本がともに27分54秒ということでそれぞれ日体大、青学のエースだった2人が27分台ランナーの仲間入りを果たしました。B組から27分台が5人も出る盛況ぶり。


学生では麗澤のシュンゲヤが27分58秒、ペースメーカーを追い抜いてハイペースを作りましたが、ちょっと力を使ってしまったか…東国大のベットが28分0秒でベストに1秒届かずもセカンドベスト、山梨学院のムトゥク、駿河台のレマイヤンがともに28分4秒、亜大のモゲニが28分13秒、日薬大のキプルトが28分19秒ということで留学生の出場が多かったですが、いずれもベストには届かなかったですね。唯一日本人大学生で出場した中央の中野は28分25秒、そこまで合わせたわけではないようですしまずまずかなあ。

~A組~

先頭は27分0秒というパリ五輪参加標準を目指してレースを進めていく中、日本人選手は27分50秒のペースメーカーにつくことに。結果として設定タイムを上回ってレースを進めていったことが好記録に繋がりました。駒澤のトリプルエースである圭汰、芽吹、篠原の3人はしっかりとPMについていき、外れると圭汰が一気にペースアップ、さらに旭化成の葛西もペースを上げて駒澤勢の前に来ることに。


その後葛西が遅れてしまい、駒澤でも篠原が最初に圭汰、芽吹から遅れてしまうことに。ラスト1周で芽吹を突き放した圭汰が27分28秒50という日本学生歴代2位、日本歴代5位の好タイムで日本人トップとなりました。U20日本記録を30秒更新してきましたが、、あれは早生まれが有利過ぎるので個人的にはあまり重視していません…初の1万で日本歴代5位を叩き出す強さ、そして先輩の芽吹、篠原を上回ってくるのが凄まじいですね。箱根でも大暴れしてくれそう。


芽吹は27分30秒69で日本学生歴代3位、日本歴代9位という素晴らしい走りだったのですが、やはり後輩の圭汰に負けたのはエースとして悔しかったか…途中はちょっと苦しそうかなと思って心配したのですが、何も問題無かったですね。ベストを11秒更新して目標としていた27分30秒もマークしましたし、さすがの走りでした。


篠原も27分38秒66でベストを5秒更新、日本人学生歴代5位のタイムは出したのですが…走り終わった後はもう悔しさを隠し切れない表情が印象的でした。駒澤のエースは自分だとプライドを持っていることが篠原の強さに繋がっていますし、そんな中で圭汰に10秒、芽吹に8秒負けたのは本人としても当然悔しいですよね。まずは箱根で圧倒的な走りを見せてくれれば。


そんな駒澤勢に割って入ってきたのが27分36秒を叩き出した旭化成の葛西、創価時代、去年の全日本2区でも駒澤の圭汰に勝っていますし、強いのは重々承知ですがそれでも27分36秒までタイムを伸ばしてくるとは思いませんでした。同期の井川も好タイムをマークしていますし、旭化成は元々力のある選手が揃いますが、ルーキーがさらに戦力アップに貢献してくれそう。MGCで2位に入った九電工の赤崎も27分48秒で続いたのも凄いですね…当然マラソンの疲労はあるはずでトラックに合わせるのも大変なはずですが…さすがは五輪代表という強さを見せました。


大学生では中央の大和が28分1秒でベストを2秒秒更新することに。27分台にはあと一歩届かなかったですが、苦しい走りとなった全日本からしっかりと復調してきましたね。また箱根ではあの驚異的な走りを見せてくれれば。東国大のエティーリは27分15秒のセカンドベストで3位、箱根予選会での転倒が心配されましたが、問題無さそうで何よりです。27分15秒がセカンドベストの大学1年生って恐ろしすぎますね。


そんなエティーリを上回って組トップだったのが中電工のクルガト、一時期27分0秒のウェーブライトを上回って走っていたのにはびっくりしました。さすがに後半は苦しくなりましたが、27分10秒と圧巻の走りを見せました。三菱重工のコリルも27分12秒の2位とさすがの実力を見せています。27分30秒切りが12人も出るという高速レースとなりました。

箱根の順位予想区間配置予想の投票を受けてけています。投票をお待ちしております~

※1人1票でお願いします。