東京農業大学 2023年度 箱根予選・全日本振り返り⇒箱根に向けて

続いては東京農業大学について、全日本、箱根予選の結果を振り返りつつ、箱根への展望も書いていきます。箱根予選結果全日本結果はこのようになっております。1年前からは考えられないチームになりました。スーパールーキーの前田が前評判を上回る驚異的な走りを見せてチームを牽引、引っ張られるように総合力もどんどん上がっていき、全日本・箱根ともに出場を果たしました。

箱根予選振り返り

日本人トップの9位に入ったのがエースの前田、15kmを過ぎてからのペースアップを考えると、留学生が形成した先頭集団についていっても面白かったかもしれません。箱根予選に出場した日本人選手の中では別格の走りで大きな貯金を作りました。並木が30位、原田が61位、高槻が67位と全日本予選でも3,4組を走った4人が順当にトップ4を占めました。


並木もさすがはエースという走りでしたし、原田も上出来と言って良いでしょう。2年になってグッと力をつけてきましたが、前回の210位から150位近く順位を上げてくる快走でした。その一方で高槻は過去3大会はいずれもチームトップで直近2回は14位、12位を考えると物足りなかったかもしれませんが、万全では無かったかなあ。4番手と5番手は大きく差が開いており、155位の田岡が続きタイムは50秒離れています。


しかし、その後は166位の深堀、175位の吉村颯、183位の田中、189位の実井、195位の長谷部と5~10番手は19秒しか離れていないのが素晴らしい。稼ぐべき選手がしっかりと稼ぎ、集団走も崩れることなくしっかりと走ったのが通過に繋ぎました。11番手の高山が227位とあまり離されなかったのも安心感がありました。12番手の松本は304位とちょっと離されてしまうことに。

全日本振り返り

1区の圓谷が区間10位、先頭と20秒差で走ったのがとにかく大きかったですね。1区で出遅れてしまっては2区の前田が活かせませんでしたから…箱根予選は未エントリーでしたが、全日本にはしっかりと合わせてきました。2区の前田は区間新&区間3位の快走で10→4位と6つ順位を上げることに。箱根予選との連戦でどうかと思いましたが、何も心配いりませんでしたね。スーパールーキーというよりもすでに大学長距離界を代表する選手の1人ですよね。駅伝でも圧倒的な走りを見せました。


3区の原田も区間10位と見事な走り、さすがに3区は厳しいかと思いましたが4→6位と2つ順位を落としただけですし、良く粘ったと思います。東農大は前田、並木、高槻だけではなく、原田も含めた4本柱になってきました。4区の並木も区間5位でまとめるさすがエースの走り、6→5位と1つ順位を上げてここまでシード圏内でレースを進めました。


5区の実井は区間13位で5→10位と5つ順位を落としてシード圏外に、さすがにここからは選手層を考えても厳しくなりますよね。6区の浅海も区間15位と苦しい走りになりました。7区にエース格の高槻を残していましたが区間11位ということでもう一歩だったかなあ。今年度の駅伝シーズンはなかなかコンディションが上がりきらない様子なのが気になります。8区の田岡は区間20位と非常に苦しい走りになってしまい、11→13位と2つ順位を下げてのゴール、全日本予選を5位通過だったことを考えると最終順位は順当ではありましたが、道中で存分に見せ場を作りました。

箱根に向けて

箱根予選でトップ4だった4人、前田、並木、原田、高槻がそのまま箱根でも往路の1~4区を担うのが順当と言えそう。その中でも前田の2区は有力なだけに、高槻と並木で1,3区、原田が4区が最も自然かなあ。1区で好位置につけられれば、2区前田で一気に上位に浮上出来ますからね。往路に全力を注ぐことになるでしょう。そして5区は激坂王で好走した吉村颯がいますが、監督はあくまでも候補の1人という言い方でしたし、複数の選手で争わせることになるのかな。そんな中でも激坂王で結果を残したのは大きいです。


復路は基本的に耐える区間となるでしょうが…5区を準備出来ているのであれば、6区もある程度対応出来るのでは?と期待したくなりますよね。ずっと箱根に出場していない中でどれだけ順位を出来るか。復路候補としては、箱根予選を走った選手たち、特に箱根予選も全日本も出場した田岡、実井は有力候補となってくるか。全日本1区で上々の走りを見せた圓谷や箱根予選でチーム6番手だった深堀などもメンバー争いに加わってきそう。


直近の記録会では、吉村智、長谷部、高島が1万で29分30秒切りのベストをマークするなど存在感を見せました。ルーキーも前田が抜けていますが、磯、植月らも楽しみな選手たちです。16人は箱根予選、全日本出場者、1万でベストをのばしてきた選手たちで揃えることが出来るのでは無いでしょうか。


箱根は10年ぶりの出場なだけに、まずは箱根予選で11位に相当する箱根21位からどれだけ順位を上げられるかということになるかな。4本柱をそのまま1~4区に起用出来た場合、4区終了時ではかなり好位置にいてもおかしくないんですよね。その流れに5区以降も乗ることが出来れば15位以内に入ってくる可能性もあるのでは…さすがに復路は区間下位が多くなってくると思うので、18位くらいが現実的かなと思いますが…エース力が必要な箱根の方が箱根予選よりも好結果が期待できるんですよね。まずは10年ぶりの箱根を楽しんで欲しいですし、その中でも1人でも多く好走を見せて欲しいです。

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