駒澤大学 2023年度 出雲・全日本振り返り⇒箱根に向けて

続いては駒澤大学について、出雲・全日本の結果を振り返りつつ、箱根への展望も書いていきます。出雲・全日本結果はこのようになっております。出雲・全日本ともに前年度を上回る圧倒的な強さで優勝を果たし、2年連続で3冠に王手をかけた駒澤大学ですが…それでも箱根は何が起きるか分からないです。優勝候補筆頭なのは間違いないですが、その前評判通りに箱根で勝つことの難しさを何度も経験している大学でもあります。

出雲振り返り

1区の篠原が区間賞の走り、それも関東勢2位とも21秒差もの差をつける最高のスタートを切りました。エースを起用した駒澤にとって、アイビーリーグがハイペースにしてくれるのは理想的な展開でした。2区の圭汰もアジア大会からの連戦ながら区間賞を獲得すると、3区の山川が区間3位も日本人2番手に32秒もの大差をつける走りで優勝を決定づけました。山川の成長はチームにとって最も大きかったかも…


4区の伊藤は区間3位と他の5人と比べるともう一歩ではありましたが、しっかりとまとめてはくれました。5区の太陽は区間2位も3位と33秒差をつける圧巻の走りを見せました。6区の芽吹は日本人最高記録を更新する29分ちょうどで走って2連覇のゴールテープを切りました。総合2位に1分43秒差、3位に2分44秒もの差をつける圧勝でした。

全日本振り返り

1区の赤津が早稲田の間瀬田とのスパート合戦を制して区間賞を獲得、これが駒澤にとって全日本の一番のハイライトだったかな。出雲はハイペースが理想でその通りになり、全日本はラスト勝負の方がありがたく、その通りになったのは展開も味方しています。2区の圭汰は区間賞&区間新の走りでMVPも獲得、2区圭汰の存在は他大にとって非常に脅威です。さらに3区の篠原は区間2位も日本人2番手とは22秒差をつけて優勝を決定づける走り、出雲も全日本もほぼ3区で優勝が決まったかな。


4区の赤星も区間2位と危なげのない走りで総合2位との差を広げることに。出雲を走れなかった悔しさを晴らす走りでした。5区の伊藤も区間2位の走りで平地でも結果を残したのはチームにっても大きいです。6区の太陽は3年連続の同区間で区間賞を獲得、区間2位とも23秒差つけているのも評価が高いです。


7区の芽吹は田澤の記録を意識しすぎて前半突っ込みすぎたことも影響し区間3位、本人も反省していましたし、箱根に向けても心配はいらないでしょう。それでもトップとわずか6秒差ですからね。8区の山川は前半抑えて後半突き放す圧巻の走りで区間賞を獲得、区間2位とは41秒もの大差をつける別格の強さを見せました。出雲に続いて1区から1度も先頭を譲ることなく完全優勝を果たすことに。

箱根に向けて

箱根に向けての課題はいくつかあります。まずは1区を誰にするのか。全日本1区を走った赤津は全日本メンバーで8番手、距離が倍以上になり他大がエース級を起用する可能性もある1区を赤津で大丈夫なのか?という不安は正直あります。箱根1区経験者は白鳥と唐澤がいますが、白鳥は現状ロードで結果を残せていないですし、唐澤はずっと姿を見せていない…練習は二人とも出来ているという話で唐澤が2年時のような状態で1区を任せられるのが理想ですが、人選には悩むことになりそう。


もう1つの不安要素が選手層、前年度に現時点で及ばないという話は監督もしていましたし、圭汰、花尾、金子、帰山を欠いても勝てた前年度が圧倒的なんですよね。ベストメンバーを組めれば選手層は必須ではありませんが、他大を見ても主力を欠くケースは多いですし最低でも14人は大きく戦力ダウンすることなく箱根を走れる選手を揃える必要があります。駅伝シーズンに姿を見せていない花尾、唐澤、青柿らの状態も含めた選手層は箱根に向けての大きな課題です。


それ以外は戦力的に大きな課題は無さそう。2,4区に芽吹、篠原、3区に圭汰、5区に山川を起用出来れば2~5区は他大にとって脅威でしか無いでしょうし、私も理想的な布陣だと思います。復路も6区に伊藤がいることで山は盤石、7~10区の平地も太陽、花尾、赤星、青柿と復路経験者が揃い、ここに全日本1区区間賞の赤津、箱根5区4位の金子ら4年生、ハーフで結果を残す庭瀬、吉本ら3年生、2年生は現状厳しそうですが、ルーキーも早速小松、新谷、村上がハーフで結果を残していますからね。


10人の争いはもちろん、16人の争いも非常に熾烈となりそうで、このメンバーから選ばれる10人は失敗しないだろうという監督の自信も分かります。戦力以外での不安要素を挙げるとすれば、他大から徹底的にマークされるであろうこと、そして箱根でも1強という扱いになれば優勝候補が背負うことになる重圧を一手に引き受けることになります。そんな状況でも各選手が持てる力を発揮出来るのか…3大駅伝は5連勝中ですが、過去5大会を超える重圧が襲うことでしょう。


駒澤としてもそれは重々承知でしょうし、それでも勝てるだけの選手が揃っていると監督も選手も信じているのでしょう。前回は主力を体調不良で複数欠いたことで苦しくなったのも事実ですし、本当に故障と体調不良が最大の敵となるかもしれません。次の箱根ではベストな布陣で臨み、3大駅伝の歴史上どの大学が達成したことも無い2年連続の3冠という大偉業、達成して欲しいです。

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