大東文化大学　２０２３年度 箱根予選・全日本振り返り⇒箱根に向けて

ワンジルが途中棄権というアクシデントに見舞われた大東大、結果として足を痛めていなかったのは何よりですが…留学生抜きで２年連続トップ通過を果たしたことに大東大の強さを感じました。もうエースとなった西川が１５位、久保田も１６位、菊地が２３位と走るべきエースたちが揃って貯金を稼ぎました。


続く選手も５１位の入濱、５７位の大谷とハイレベルでした。全日本で結果的に主要区間を担うのも箱根予選でトップ５のうち４人でしたからね。６５位の小田、７８位の棟方、８３位の佐竹と８人が１００位以内という素晴らしい走り、なかなか勝負レースで結果を残せなかった小田が好走したのも大きいですし、即戦力は厳しいかもと思われていたルーキーも棟方が快走を見せました。


９番手の西代が１１３位までは良かったですが、１０番手の松村が２１１位と１００位近く差があったのは数少ない気になるところかな。１１番手の長島が２３２位、そしてワンジルが途中棄権で記録なしということになります。箱根に向けても期待が高まる結果となりました。

１区の佐竹が５位と好スタート、先頭ともわずか７秒差ですし力がありますね。箱根６区でも快走していますが、この走りは２区以降の選手にとっても非常に大きかった。２区の西川は区間１１位、さすがにあれだけスピードのあるエース級が揃うと厳しかったかなあ。それでも崩れることなくしっかりとまとめてくれました。３区の久保田も区間９位、前半の主要区間をいずれも区間１０位前後にまとめ、シードラインと大きく離されなかったのが大きかったです。


４区の入濱も区間８位と安定した走りを見せましたが、ここでシードラインとは１分近く離されることなりますが、６区にワンジルがいることを考えると現実的な差はキープしています。５区の西川が区間６位の快走、ここで総合８位と一気にシード圏内に入ってきたのは大きかったですね。６区のワンジルは区間２位の走りで狙い通りシードラインとの差を広げることに成功しました。


７区はやや耐える区間になるかと思っていましたが…ここで大谷が区間８位と見事な走り、総合５位とさらに順位を１つ上げました。とはいえ、９位と３２秒差とまだまだシード確実とは言えない状況でした。そんな中で菊地は２つ順位を下げたものの、区間９位でまとめて総合７位、２００５年以来１８年ぶりの全日本シード獲得を果たしました。

全日本でシードを獲得したとなれば、箱根でも９年ぶりのシード獲得が期待されます。前回の箱根メンバーは６人、往路を走った久保田、ワンジル、入濱、菊地と残っているのが心強いです。前回５区を走った菊地は急遽という話でしたし、全日本で好走し本人も希望している西代あたりが候補になってくるかな。前回往路を走った４人をそのままでも良いですが、エース格へと成長した西川は是非とも往路を走って欲しい選手、そうすれば主力を１人は復路に残せます。


また、ワンジルは往路では負担の少ない４区か復路への起用が良さそう。これまでの起用を見ていても、まさか２区とは思いませんでした。復路もまず重要区間がピタッとハマりそうで、６区は前回も全日本も好走した佐竹がいて盤石、９区も２年連続で大谷が入れば安心です。全日本を走った８人はアクシデントなどなければそのまま箱根にも出場しそうなので、残る２枠を巡って激しい争いが繰り広げられることになるかな。


箱根予選で好走した小田、棟方はまず名前が挙がってくる２人ですし、学年バランスを見てもルーキーは１人は見てみたいかな。倉田は４年連続で箱根予選を走っているので残念ながら出場資格は無しですが、松村や長島といった箱根予選出場メンバー、そして１万でタイムを伸ばしている２年の照井や１年の庄司、宮倉、藤原らも箱根１６人だけではなく１０人を狙っていることでしょう。


大東大の箱根に向けての課題は選手層の薄さだと思っています。箱根はなかなかベストメンバーで臨めることが少ないですし、９～１２番手あたりの選手層をどれだけ厚く出来るかがシード獲得に向けて大事になってきます。往路も復路も主要区間を経験豊富な選手で揃えることが出来るのは大東大の強みですし、全日本でシードを獲得したという自信も大きいでしょう。この２年で大きく力をつけた大東大が全日本シード獲得の勢いそのままに箱根でもシードを獲得出来るのか、十分に狙える目標だと思いますし達成して欲しいです。