東京国際大学 2023年度 箱根予選・全日本振り返り⇒来年度に向けて

続いては東京国際大学について、全日本、箱根予選の結果を振り返りつつ、来年度への展望も書いていきます。箱根予選結果全日本結果はこのようになっております。まさかの14位で予選落ちとなった箱根予選とシードを獲得した全日本で全く別チームのような走りでした。

箱根予選振り返り

エースのエティーリが転倒で故障してしまい、12位…全体トップが有力視されていただけに、他の選手に与えた影響は大きいですよね。ただ、エティーリの爆走ありきだった戦略はどうだったのかという気も…集団走のペースも少し遅かったですからね。川内が2番手の40位、これは最も驚いた走りでしたし、今回唯一出場した2年生ですが、一気にエース格となりました。


村松が3番手の64位、佐藤榛が4番手の77位、冨永が5番手の85位とここは実力者が順当にチーム上位にきています。ただ、チーム内順位はともかく全体順位はもう一歩ということに…それでも佐藤榛が復活の走りを見せてくれたのは大きかったです。最も問題だったのは5番手と6番手の順位差、生田が6番手の161位ということで、通過に大事な101~150位が一人もいなかった…


さらに7番手の木村、8番手の加藤までが200位以内という状況では、増枠があっても厳しいレースになりますよね。山本が9番手、楠木が10番手の213位ということでチーム7~10番手の順位は近かったものの、もう少し上位で走れればという結果でした。さらに11番手の山岸が337位ということで10番手と11番手の差が大きかったのも苦しかったですね。12番手の359位に川端と山岸・川畑という実力者がまさかの10番手にも入れませんでした。


結果として13位と3秒差の14位というのはショックですよね。あらゆることが噛み合わなかったのかなあ。もちろんエティーリの転倒は大きかったですが、本来であれば上位通過も期待されるチームだったわけですし、主力が複数外れたり、集団走のペースが上がらなかったり、箱根予選を誰も経験していなかったり、ハーフの経験不足も影響したか?様々な要因が考えられますが・・・増枠がある中、まさかすぎる予選落ちとなりました。

全日本振り返り

まず大きかったのが1区の木村、箱根予選では180位でしたし正直厳しいと思っていたのですが…先頭と8秒差の7位という走りは素晴らしかったですね。最高のスタートを切りました。これは来年度に繋がる走りだったのは。2区のベットは区間5位ともう一歩…あのスタートを見たら2区で先頭に立つのは東国大かと思っていましたからね。結果として1つ順位を上げて6位に留まりました。


そんな状況を救ったのが3区の佐藤榛、区間5位の快走で総合でも4位に浮上、しかも競り合っていたのが中央の大和や青山学院の佐藤一世といった実力者でしたからね。出雲優勝メンバーの1人ですし、駅伝での強さはさすがです。4区以降は基本的に耐える展開になるかと思っていましたが、益田は区間10位とまずまずの走り、3大駅伝・予選会のエントリーが初だったことを考えれば上出来でしょう。


5区の菅野も区間9位ながら総合7→6位と1つ順位を上げる走り、1年時は姿を見せなかったですが、やはり力はあります。さらに6区生田が区間6位で走ったのも大きかったですね。主将がシードをグッと近づける走りを見せました。7区の村松も区間9位で総合7位は死守、しかし総合9位の創価とはわずか4秒差とシード争いにまきこまれることに。


全てを託されることになったのは8区の川内、箱根予選の快走で最長区間に抜擢されました。ここでしっかりと区間10位でまとめ、1つ順位を下げたものの総合8位で見事にシードを獲得しました。箱根予選での予選落ちによる精神的影響は凄まじかったと思いますが、それを引きずることなく箱根予選で苦戦した選手も出場しなかった選手もしっかりと自分の役割を果たし、8人全員が区間10位以内という誰一人崩れない走りで2年ぶりのシードを勝ち取りました。

来年度に向けて

今年度の日本人エースだった村松に川端、生田、林ら3大駅伝経験者が複数抜ける影響は決して小さくないですが…全日本に出場したのは生田と村松のみ、箱根予選に出場した12人中8人が残ることを考えると、前年度に比べても抜ける影響はそこまで大きくは無いかなあ。東国大史上最高のスカウトと言われた学年がついに最上級生となる来年度は勝負の年となります。


箱根予選、全日本を回避した白井の復活がとにかく待たれますが、全日本に出場した佐藤榛、木村、益田に箱根予選で好走した冨永ら主力がズラッと揃っています。さらに山岸、倉掛、吉住も含めて3大駅伝経験者は8人もいますからね。さらに箱根予選を走った山本、楠木もいますし、来年度のチームの中心となるのは間違いなくこの世代でしょう。


3年生に戦力が揃っている一方で1,2年生はエース級はいるもの選手層ではまだまだこれからという印象。2年生は川内が一気にエース候補として飛躍しており、頼もしい限り。さらに高校時代に実績穂風は菅野、森コンビが姿を見せなかった1年時を乗り越えて3大駅伝・予選会に出場し結果を残すまでになったのは大きいです。他にもハーフで結果を残している前田、大村もいますし、どんどんメンバー争いに喰らいついてほしいところ。


1年生はエティーリ、ベットという最強留学生がいますが、日本人選手はまだ3大駅伝・予選会の出場は無し、エントリーも1万で29分48秒をマークした松田がいるくらいです。短い距離に強い松尾や5千でベストを更新している登松、米村らはいますがまだまだ2,3年生に割って入るという状況では無さそう。


全日本が最後の3大駅伝となっただけに、まずは記録をどんどんと狙っていって欲しいですよね。1万のタイムを最も狙いやすい時期でもありますし、東国大はハーフの経験がとにかく少なかったですから、積極的に出場して経験を積んでいってくれれば。8校しか獲得できない全日本シードを獲得出来たのは自信回復にも繋がるでしょうし、6月の全日本予選に合わせなくて良いというのも大きいです。


来年度も箱根予選落ちする戦力では当然無いですし、増枠がなくなっても十分通過が狙えるどころか上位通過を果たす力のあるチームです。来年度はある程度選手層が見込めるだけに、やはり求められるのは日本人エースの台頭かなあ。伊藤、丹所のような主要区間で区間賞を獲得するような選手が出てくれば、一気にチームは強くなりそう。箱根予選の悔しすぎる3秒差での予選落ちを糧に、来年度はまた強い東国大の姿を見せて欲しいです!!

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