第55回(2023年)全日本大学駅伝 戦力分析&区間配置予想 ~青山学院大学~

続いては、前回の全日本で3位、出雲では5位だった青山学院大学の全日本大学駅伝における戦力分析と区間配置予想を行っていきます。エントリー一覧過去5年成績はこのようになっております。出雲を見る限りは近藤・岸本世代卒業の大きさを感じますが、それはもう仕方のないことですし、全日本も新戦力の起用がありそうかな。

4年生

1年の全日本以来の3大駅伝だった出雲で4区区間賞を獲得した山内、前回の全日本で3区2位、出雲で3区4位だった一世、13分39秒のベストを先月マーク、出雲に続いてエントリーされた小原、5千で13分51秒のベストを先月マーク、3大駅伝初エントリーを果たした佐々木の4人。

3年生

5千で13分35秒を今年度マーク、出雲では6区8位だった鶴川、5千で13分36秒を先月マーク、出雲では1区7位だった野村、今年ハーフで61分25秒をマーク、2年前の全日本では6区12位だった若林、先月5千で13分51秒をマーク、前回の箱根で8区5位、全日本は3年連続エントリーとなった田中、先月5千で13分53秒のベストをマーク、前回の箱根で4区2位の快走を見せた太田の5人。

2年生

5千で13分36秒を先月マーク、出雲では2区区間賞の快走を見せた黒田、5千で13分51秒を先月マーク、1500mで関東インカレ優勝を果たした宇田川、今年5千で13分51秒、ハーフでは62分1秒をマークしている塩出、5千で13分54秒、ハーフで63分11秒を今年マークしている荒巻、5千で14分6秒、1万で29分29秒のベストを持つ神田の5人。

1年生

5千で13分36秒のベストを先月マーク、出雲では5区10位と苦しい走りになった鳥井、5千で13分52秒を先月マーク、都道府県対抗では5区14位で走っている平松の2人。

ほぼほぼベストなエントリーと言えそう。出雲にエントリーされていた倉本、前回の全日本を走った白石、主将の志貴らは外れてしまいましたが、16人に入ってくることはあっても8人となると厳しそうな選手たちですし…2~4年が4,5人ずつと学年のバランスもかなり良くなってきました。全日本でベストな布陣を組んでくるのか、それとも箱根を見据えて経験を積ませることを重視するのかによっても区間配置は変わってきそう。私は箱根を見据えてくると思っています。そんな青山学院大学の区間配置予想は以下のとおりです。

区間配置予想

鶴川③ー黒田②ー太田③ー小原④
平松①ー塩出②ー一世④ー田中③

1区は鶴川、出雲であそこまで苦戦するとは正直思いませんでした。全日本は本人も希望している前半区間の方が良いかなというのと、箱根を見据えて全日本で経験しておいてほしいということで、1区としました。もったいな気もしますが、なるべく上位でレースを進めていきたいですからね。


2区は黒田、3年連続で二桁順位と大苦戦している区間、さすがにそろそろテコ入れはしてくると思うんですよね…3大駅伝で結果を残していない選手や初出場の選手を起用することは無さそう。そうなると、出雲で2区で快走してエース候補として期待される黒田ならばエース区間も安心して任せられるかなと。


3区は太田、出雲を欠場したので状態は分からないですが…出場するのであれば主要区間を走って欲しいところ。万全であればエース区間の7区を走って欲しいですが、いきなり長距離区間よりは前半の主要区間の方が良いかなということで3区としました。


4区は小原、過去5大会はいずれも4年生が出場しており、副将が任されることも多い区間、監督も小原が全日本に出場するかもしれないという話をしていましたし、奥球磨駅伝でも好走していた副将の小原としました。

5区は平松、こちらもチームとして非常に期待値の高いルーキー、高校時代からロードで結果を残していますし、大学ではトラックでも早速ベストを更新、今後を見据えても全日本を経験して欲しいということで比較的負担の少ない5区としました。


6区は塩出、こちらもハーフで結果を残しており、箱根でも出場が期待される選手。奥球磨駅伝でも悪くない走りを見せていました。長い距離で結果を残しているということで、全日本でも3番目に長くスピードよりもスタミナのある選手が起用されることが多い6区としました。


7区は一世、青学は距離変更後は7区にエースを毎年起用しており、5年連続で区間2位以内で走っています。今年度もエースを起用してくることが有力で一世か太田だと思うのですが…出雲を欠場したエースを全日本7区に起用することはこれまでも無かったので、一世としました。


8区は田中、エースを起用する7区とは違って8区にエース級を起用したのは2020年の吉田圭太のみ、長い距離に強い選手を起用してくることも多い区間です。それも踏まえて、箱根でもハーフ大会でも結果を残している田中としました。

展望

青学は一部の選手を除くと戦力が拮抗しているので区間配置予想は難しいですね。出雲のつなぎ区間で苦戦した選手は全日本では基本起用されないので鳥井は外れる可能性が高そう、区間賞の山内は監督の評価はあまり高く無かったようで…箱根を見据えるとなると全日本は外れると予想しています。山内と同様に箱根6区候補と言われる野村も出雲はもう一歩でしたし、こちらも今回は外しています。


若林は万全ならば出場して欲しいですが、直近の記録会も出雲記録会も奮わなかったので、全日本は厳しそう。。。これだけガラッと出雲メンバーを外して予想しても強そうですが…出雲は経験不足を露呈する結果となったので、全日本もさらに経験を積ませることを重視してくると思うんですよね。出雲の後は全日本に向けては少しトーンダウンしているように思えますし、ここからは箱根に全てを賭けてくるのではないかと。


今回の予想だと、1区の鶴川、エース区間の黒田や箱根を見据えての小原、平松、塩出らを試せますし…3大駅伝を経験しているというのはやはり大きいですから。現実的にな順位としては、前回の全日本のように全日本で勝つことのみを狙ってくるとすると…2~4位くらいが狙えると思いますが、経験重視だと4~6位になってもおかしくないかなと。さすがにシード争いに巻き込まれることは無いと思いますが、トップ3に入るのは難しそう。


出雲は区間賞が2つありながらも総合5位で良い区間と悪い区間がはっきりと分かれる凸凹な駅伝となってしまいました。全日本に向けては崩れる区間をなるべく少なくしていきたいところですよね。3年連続で二桁順位の2区の他では6区、8区で比較的苦戦する傾向があります。これまでのような区間配置とするのか、それとも苦戦が続く区間に主力を投入してくるのかも注目です。青学は箱根初優勝以降、出雲も全日本も両方総合3位以内を逃したことは一度もありません。苦戦した出雲から全日本でどれだけ巻き返してくるのかに注目です。

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