第55回(2023年)全日本大学駅伝 戦力分析&区間配置予想 ~帝京大学~
前回の箱根では2区17位、箱根予選ではチーム5番手の59位で走った西脇、前回の箱根では10区12位、箱根予選ではチーム9番手の107位だった日高、チーム2番手の38位と快走を見せた末次の3人。
箱根予選でチームトップとなる21位で走った福田、今年度は3大駅伝・予選会全てにエントリー、1万で29分7秒のベストも更新した林、前回の箱根では3区17位、箱根予選ではチーム6番手の84位だった小林、前回の箱根では8区6位と好走、箱根予選でもチーム3番手の39位で走っている山中。
箱根予選でチーム8番手の104位で走っている岩本、チーム11番手の242位と苦しい走りとなった高島、チーム10番手の160位で走った野村、1万で29分18秒を今年度マーク、3大駅伝・予選会通じて初エントリーとなった石川と最多の8人。
今年度5千で14分1秒のベストをマーク、箱根予選ではチーム7番手の92位で走っている島田、前回の箱根では4区12位、箱根予選ではチーム4番手の50位で走っている柴戸、5千で14分18秒、1万で29分10秒を今年度マーク、箱根予選にもエントリーされている尾崎の3人。
箱根予選ではチーム最下位の334位とほろ苦いデビューとなった大西、1万で30分、ハーフで66分31秒を入学後にマーク、全日本予選に続くエントリーとなった原の2人。
箱根予選メンバーが順当にエントリーを果たしてきましたが、その一方でエースの小野、期待のルーキー楠岡は引き続き外れてしまいました。ともに全日本で見たかった選手なので残念ですが…箱根予選を3位通過したメンバーが揃っているのはやはり強力。福田、末次、山中、柴戸、西脇らがチーム上位で走っており、勝負レースで結果を残した選手たちが全日本でも中心となってくるのではないでしょうか。そんな帝京大学の区間配置予想は以下のとおりです。
柴戸②ー西脇④ー山中③ー末次④
島田②ー日高④ー小林③ー福田③
1区は柴戸、箱根でも箱根予選でも結果を残してる選手、少なくとも出遅れたくない1区には安定感のある選手を起用したいですし、そうすると柴戸を起用というのも選択肢の1つかなと。
2区は西脇、最近は2区にスピードのあるエース級が集まっています。西脇はスタミナもありますが、エントリーメンバートップの5千、1万のタイムを有していますし、スピード勝負となる2区にも対応出来るのでは。
3区は山中、前回の箱根、全日本予選、箱根予選とずっとハイレベルで安定した結果を残しており、もはやエース格の1人ですよね。3区は主要区間となっていますし、前半から安定感も実績もある選手を注ぎ込んでいきたいところ。
4区は末次、箱根予選ではチーム2番手と見事な走り、これだけを見れば主要区間への抜擢もあり得るのですが…3大駅伝となるとまだ好走と呼べるような走りは出来ていないだけに、初の全日本なだけに重要度は高いもののつなぎ区間ではある4区としました。
5区は島田、箱根予選ではチーム7番手でまとめてきました。5千では14分1秒とスピードも磨いてきましたし、比較的平坦でそのスピードも活かしやすい5区としました。
6区は日高、つなぎ区間では最も長い距離である6区、スタミナのある選手が起用されることもありますし、箱根予選では9番手とまずまず、箱根でも10区を経験している日高としました。
7区は小林、2年前にも同区間を11位で走っている選手、箱根でも3区と主要区間を担っていますし、箱根予選ではチーム6番手の84位と小林とすればもう一歩だったかもしれませんが…主要区間を任されてきた実績がありますし、今回もエース区間を走って欲しい。
8区は福田、長い距離に強い選手でしたが、箱根予選ではチームトップの快走、ここまで走るとなると全日本でも最も距離の長い8区で見てみたいかなあ。ハーフで62分3秒とチームトップタイムを有しており、記録会でも勝負レースでも結果を残しています。
エース力不足というのが帝京の大きな課題だったのですが…箱根予選を見る限り、往路1~4区を走った小野、西脇、小林、柴戸の4人に加え、福田、末次、山中の箱根予選トップ3の活躍が光りました。箱根予選のような走りを全日本でも見せることが出来れば面白そうです。特に前半どれだけ喰らいついていけるかが大事になりそう。
実際、2年前に出場した際はは1区18位と出遅れて巻き返せずにシード落ち、箱根も1区16位スタートから3区までずっと苦しい走りでしたからね。今回も出遅れてしまった場合は巻き返すだけの力は無さそう。全日本予選で6位通過ということは関東勢で14番手、現実的には12~14位くらいというのが一つの目安になるかなあ。
箱根シードの9校はどこも強力であり、さらに箱根予選を走った疲労があることを考えると、シード校を上回るのは容易では無いですし、予選会校も大エースを擁する大学が複数ありますからね。帝京としては箱根よりも全日本の方が厳しい戦いになりそう。ただ、前年度はそもそも全日本に出場さえ出来なかったわけで、全日本は貴重な駅伝経験を積む場となりそう。
箱根予選で結果を残した選手が全日本でどれだけ走れるのかというのは、箱根を見据えても大事になってきます。今回は箱根予選でチームトップ10に入った選手がそのまま全日本も起用されると予想しましたが、箱根予選との連戦を回避するのであれば、期待のルーキー原や全日本予選で好走した尾崎らも見てみたいです。まずは全日本に1年で戻ってきたのが大きいですし、下馬評は決して高くは無いでしょうがそんな中で結果を残してきたのが帝京大学、今回も大きな爪痕を残して欲しいです。