第100回(2024年)箱根予選結果 ~大東大がトップ通過、東国大がまさかの予選落ち~

今回はコンディションが良かったこともあり、好タイムが出る高速レースとなりました。増枠を活かして東農大、駿河台が箱根復帰を果たす一方で前回の箱根で11位、トップ通過候補としても名前の挙がっていた東国大がまさかの予選落ちということに。箱根11位→箱根予選落ちというのはちらほら見られます。各大学ごとにレース結果を振り返ります。

1位:大東文化大学

ワンジルが途中棄権というアクシデントがあったにも関わらず、トップ通過を果たしたところに大東大の強さを感じます。西川、久保田、菊地のエース格が30位以内でまとめる一方で100位以内も8人いましたからね。ワンジルの状態は心配ですが、最終定点である17.4kmからの強さも改めて見せましたし、箱根でのシード獲得に向けて期待の持てるレースとなりました。

2位:明治大学

全日本予選はまさかの予選落ちとなった明治ですが、箱根予選は危なげなく通過を果たしました。児玉がチームトップと復活の走り、期待のルーキー綾もチーム3番手、大湊が5番手と見事な走りでした。エースの森下が8番手だったのは少し気になりますが、10番手でも140位という安定感で見事に2年連続の2位通過、本戦に向けてもエース級が揃っているのは強みです。

3位:帝京大学

やはりハーフの安定感となると帝京の強さが光ります。エースの小野がいなくても心配なし、福田がチームチップ、末次、山中、柴戸が50位以内、9番手が107位でここまで63分台とハイレベルな安定感を見せました。期待のルーキーである大西が334位と苦戦したのは残念でしたが、上級生たちの長い距離での走りは素晴らしいですね。箱根に向けては往路で戦える選手をどれだけ用意出来るかかな。復路はあまり心配いらないでしょうし。

4位:日本体育大学

予選会で究極の安定感は今回も健在、前半抑えて後半上げるお手本の走りを見せました。山口が19位、大森が33位とフリーの選手がしっかりと稼いだ一方で3番手の80位山崎~10番手の分須も135位と崩れることなく走り切りました。10番手の順位としては全大学で最高かな?予選会の日体大は本当に強いですね。連続出場というプレッシャーも当然あるはずですが…ただ、本戦となると今回は集団走に回った山崎、チーム最下位に終わった漆畑らエースたちの活躍が必要不可欠です。

5位:日本大学

4年ぶりの箱根出場を5位で勝ち取ったのが素晴らしいですね。新監督の手腕が光りました。留学生のキップケメイが全体1位という最高の走りで大きく貯金を作ったのも大きかったですが、西村が56位でまとめ、3番手の99位鈴木~10番手の大仲が153位、12番手の選手が204位というのは全大学で最高順位、見事に集団走を走り切りました。箱根ではキップケメイ以外の日本人エースの走りが大事になりますが、まずは箱根路へ復帰出来たのが何よりです。

6位:立教大学

エースの関口が14位と稼ぎ、馬場、中山、國安と主力がいずれも50位以内という安心の走り、10番手が249位と8~10番手がやや苦戦したものの、大崩れすることは無く前回と同じ順位での通過となりました。最初の10kmはトップと積極的な走りは今回も健在、あまり箱根予選には向かない走りだと思うのですが、こういう走りを出来ないと本戦では勝負出来ないですからね。勝負強さ、精神力の強さを見せてくれました。

7位:神奈川大学

1年で無事に復活を果たしたのが神奈川大学、エースの小林篤が13位、宇津野、宮本と主力が続きました。100位内は4人だけでしたが、10番手でも162位としっかりと集団が崩れることなく走り切りました。前回は主力の欠場もありましたが、元々箱根予選の安定感には定評がありますからね。主力の高橋が11番手だったのはちょっと心配ですが、4年生を中心に前回の悔しさを晴らす走りを見せました。

8位:国士館大学

カマウが6位と大きく貯金を稼ぎ、生駒、山本龍らが50位以内でまとめたのも大きかったですね。特に生駒がここまで走るとは…西田も含めて4人が100位以内、10番手が184位、11番手が186位と11人番手も崩れなかったのも安心感がありました。過去2回は最下位通過でしたが、今回はそこから順位を上げられたのも良かったです。4年生が1人だけというのも来年度に向けて頼もしい限りです。

9位:中央学院大学

中央学院も神奈川大学と同様に1年で箱根復帰を果たしました。エースの吉田が唯一留学生に喰らいつく積極的な走り、東農大の前田に抜かれはしたものの、日本人2番手はエースの走りでした。伊藤、伊藤も箱根予選でついに好走しましたし、6人が100位以内というのも良かったですね。その一方で200位以内は8人に留まり、10番手は214位と選手層という点ではもう一歩だったか。主力で外れた選手もいますし、足並みが揃えば箱根もある程度戦えそうかな。

10位:東海大学

エースの石原に主将の越を欠いて心配されましたが、何とか通過を果たしました。鈴木がフリーで37位、南坂、花岡、兵藤、竹割までが2桁順位ですが5人とも下級生というのは珍しいですね。10番手も152位ということで、今回は稼ぐ役割を担った選手も1人だけでしたし、前回の9位より順位は下がったものの、収穫もあったレースだったかな。ただ、いくら予選&エースがいないとはいえ、箱根予選で苦戦しているチームが本戦でシード獲得は相当ハードルが高いです。

11位:東京農業大学

10年ぶりの箱根出場を勝ち取った東農大、大エース&スーパールーキーの前田が圧巻の走りで日本人トップの9位、今回は初ハーフということもあって無理せず日本人集団に留まりましたからね。このコースでルーキーが61分42秒は凄すぎます。並木、原田、高槻と3本柱に原田が割って入って4人が70位以内だったのも大きかった。5番手が155位と主力との差はやはり大きいですが、それでも10番手が195位としっかりと集団で走り切りましたからね。稼ぐべき選手が稼ぎ、耐える選手は耐えるという理想的な走りを見せました。前田はもう箱根2区で優勝候補のエースたちと真っ向勝負して欲しいです。

12位:駿河台大学

個人的に最も予想外だったのが駿河台の予選通過、新規加入したレマイヤンが10位と早速本領発揮したのが大きかったですし、日本人エースの新山も29位、期待のルーキー古橋が63位と稼ぐべき選手たちが結果を残しました。東泉も100位で100位以内が4人、200位以内も9人を揃え、14位とはわずかに10秒差で2年ぶり2度目の箱根出場を勝ち取りました。ボーダー争いにもあまり名前は挙がっていなかったと思いますが…見事に前評判を覆しましたね。

13位:山梨学院大学

14位とはわずかに3秒と薄氷を踏む通過となったのが山梨学院大学、10人がハーフを走って3秒差は凄いですね。ムトゥクが3位、北村が18位とエースが好走を見せ、100位以内も5人いたのは決して悪くは無かったですが、5番手が98位なのに6番手が169位、7番手は206位と崩れてしまいました。200位台が4人、10番手が277位で通過出来るとは思わなかったですが…それだけエースたちの貯金が大きかったということかな。増枠に救われましたが、このままだと本戦も最下位付近ということになってしまいそう。

14位:東京国際大学

まさかの予選落ちとなったのが前回の箱根で11位だった東京国際大学、主力を欠いていたので多少苦戦するカモとは思いましたが、それでも予選落ちは全く想像していませんでした。大エースのエティーリが転倒で力を発揮出来なかったのが大きいですが…集団走のペースが序盤あまりにも遅かったのも響いたかな。日本人選手も40位の川内が最高、100位以内は5人いたものの、6番手が161位と差が大きかったです。13位まで3秒差というのがあまりにも悔しすぎる予選落ちとなってしまいました。

15位:麗澤大学

今回高速レースになったのも麗澤にとっては痛かったか。14位とは3分25秒差もあったので、15位以下はなかなか苦しかったです。シュンゲヤが7位で粘り、鈴木、工藤、大澤までは100位以内とある程度力は発揮してくれましたが…6番手が198位ということで中間層が厳しかったですね。10番手も349位まで崩れてしまいましたし…初出場に迫りながらもなかなか届かない状況が続いています。

その他大学

16位の拓殖は序盤は突っ込んで上位にいましたが、ロンギサが17位で走るも続くのが95位の藤原まで下がってしまってはさすがに厳しいですね。7人が200位以内で走ったものの、稼ぐ選手がいませんでした。17位の上武は比較的善戦したと思います。パトリックが5位、6番手でも129位とここまでは良かったですが、7番手が252位と大きく崩れてしまいました。


前回箱根出場校で最も苦戦したのが18位だった専修大学、キサイサが22位、新井が73位で100位以内は2人だけでしたからね。200位以内も6人、10番手も268位ではさすがに厳しい。エースの木村を含め主力を欠いたことの影響が大きく出てしまう結果となりました。

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