2023年度 トラックシーズンにおけるベスト更新&ルーキー活躍状況 ~明治大学~
続いては明治大学について、トラックシーズンの結果をトップ10でベスト更新した選手及びルーキーの走りを振り返ります。主力が持ちタイムを伸ばしたり、新戦力の台頭があったりと収穫もありましたが…トラックシーズンにおける最大のレースであった全日本予選では10位で予選落ち、全日本の連続出場も途絶えることとなりました。監督も代わってこれからチームがどうなっていくのか…現時点では期待よりも不安の方が大きいです。
順位 | 名前 | 学年 | 5千ベスト | 更新日 |
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1位 | 児玉 真輝 | 4 | 13:47.10 | 22/05/04 |
2位 | 森下 翔太 | 2 | 13:49.20 | 23/04/02 |
3位 | 綾 一輝 | 1 | 13:51.61 | 21/07/31 |
4位 | 大湊 柊翔 | 1 | 13:54.51 | 21/11/14 |
5位 | 尾崎 健斗 | 3 | 13:54.88 | 20/11/15 |
6位 | 鈴木 祐太 | 3 | 13:55.23 | 22/06/05 |
7位 | 堀 颯介 | 2 | 13:58.00 | 21/09/25 |
8位 | 吉川 響 | 2 | 13:58.40 | 23/04/22 |
9位 | 溝上 稜斗 | 3 | 13:58.52 | 23/07/12 |
10位 | 甲斐 涼介 | 3 | 13:58.86 | 20/11/14 |
エースの森下が13分49秒のベストをマークしてチーム2番手、セカンドベストの13分52秒も今年度マークしていますし、箱根での快走に続いてトラックシーズンで最も活躍を見せた選手となりました。箱根5区を走った吉川響が13分58でベストを12秒更新してチーム8番手、溝上も同じく13分58秒でベストを6秒更新、チーム9番手となっています。
これで13分台ランナーは11人まで増えることになりました。11人のうち6人が高校ベストのままで更新出来ていないというのは気になるところですが…トップ10以外では、室田が14分9秒でベストを8秒更新しています。5千は大体10点前後とこの3年はなっています。
順位 | 名前 | 学年 | 1万ベスト | 更新日 |
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1位 | 児玉 真輝 | 4 | 28:22.27 | 20/11/21 |
2位 | 森下 翔太 | 2 | 28:24.84 | 23/04/08 |
3位 | 杉 彩文海 | 4 | 28:28.94 | 23/04/08 |
4位 | 堀 颯介 | 2 | 28:40.90 | 21/11/13 |
5位 | 曳田 道斗 | 3 | 28:48.42 | 22/10/09 |
6位 | 尾崎 健斗 | 3 | 28:54.19 | 22/10/09 |
7位 | 吉川 響 | 2 | 29:01.27 | 22/10/09 |
8位 | 吉川 陽 | 4 | 29:11.83 | 20/11/21 |
9位 | 溝上 稜斗 | 3 | 29:15.05 | 23/05/11 |
10位 | 綾 一輝 | 1 | 29:16.06 | 23/06/17 |
森下が28分24秒をマークしてチーム2番手、5千、1万ともに児玉に次ぐタイムとなり、名実ともにエースとなりました。セカンドベストの28分55秒も全日本予選でマークしたセカンドベストですし、大活躍でした。ただチームとしては2年生エースに負担をかけすぎているような…杉が28分28秒でベストを11秒更新、箱根7区区間賞を獲得したエースの1人が順当にタイムを伸ばしています。
他には溝上が29分15秒でチーム9番手、セカンドベストの29分17秒も今年度マークしており、5千、1万ともにベスト、セカンドベストを更新しているのは森下と溝上のみ。二人の充実ぶりが分かります。ルーキーの綾も29分16秒のベストを全日本予選でマークしてチーム10番手、期待の即戦力ルーキーが早速タイムを伸ばしています。あまり記録の出る記録会に出場していなかっただけに、そんな中でもタイムを更新している選手は力がありそう。
綾が関東インカレ5000mに出場して15位、全日本予選では最終組に抜擢されて23位と早速の活躍を見せています。すでにエースの一角に数えられるほどでは…チーム状況としても綾には活躍してもらわないと困りますし、期待に応える走りを見せてくれれば。5千で13分54秒、1万で29分33秒を持つ大湊も綾と並ぶ即戦力候補のルーキー、まだ大学では目立った走りは見せられていませんが…高校時代から実績のある選手ですし、駅伝シーズンから台頭してきてほしいです。
明スポで注目選手として名前が挙がっていたのが佐久間、高校ベストは14分34秒と目立たないですが、綾や大湊と同じチームで練習しているということで、駅伝シーズンに大幅自己ベストが期待出来そう。関東インカレ1500mでは乙守、加世堂が出場して乙守は決勝にも進出していますし、3000m障害では小林、鬼塚がともに出場しています。多くの選手がトラックシーズンで勝負レースを経験したのは収穫ですし、駅伝シーズンでも1人でも多く即戦力として活躍してくれれば。
23大学中、5千の8点は単独16位、1万の11点は13位タイ、合計の19点は単独18位となっています。自己ベストを連発する選手とそうでない選手の差が激しかったので、全体的にはあまり得点は伸びていないですよね。記録会にも積極的では無かったですし、駅伝シーズンにタイムを狙うことになるのかなあ。持ちタイム自体は悪くないですが、なかなか高校ベストや昔のタイムを更新出来ずにいるのはもどかしいところ。
4月→現時点における上位10人の平均タイムで見てみると、5千では13分55→13分54秒と1秒短縮し、順位は9→12位と3つ下げています。1万では28分57⇒28分50秒と7秒短縮し、9→11位と2つ順位を下げています。5千はともかく、1万は7秒ちぢめても2つ順位を下げてしまうところに、他大がいかに自己ベストラッシュだったかが分かります。
関東インカレでは杉がハーフで5位入賞したのが唯一のポイントで、5千、1万、ハーフの主要3種目で他の選手はなかなか入賞争いにも加われなかったのが残念だったかなあ。森下が11位で走ったのが唯一迫ったくらいですし。全日本予選では児玉が1組、杉を欠いたのが最終的には大きく響いてしまって10位、故障明けの選手を起用せざるを得なかったチーム状況も苦しかったです。
これで3大駅伝出場のチャンスが残るのは箱根のみ。箱根予選は最後に予選落ちとなって以降、4大会連続で5位以内、過去2度は1位⇒2位通過を果たしていますし、増枠が無くてもボーダー争いに巻き込まれることは無いと思いますが…前回予選落ちの時は主力を欠いたのが大きかっただけに、箱根予選にしっかりと合わせることが大事になってきます。ここ最近はなかなか浮上のきっかけを掴めずにいますが…まずは箱根予選をゆとりを持って通過し、シードを獲得できるようなチームを築いていって欲しいです。