第35回(2023年)出雲駅伝に向けて ~箱根2位:中央大学~

続いては前回の箱根で2位だった中央大学についてです。過去5年はこのようになっております。1区大和が万全で無いながらも区間賞の好スタート、その後は1度も総合4位以下に沈むことはなく、5区終了時で2位、6区で1つ順位を下げたものの、久しぶりの出雲で3位は上出来の結果だったと言って良いでしょう。

~区間配置~

中央のチーム状況を考えると、出雲の候補は比較的わかりやすいかなあ。前回の箱根を走った6人(溜池、大和、中野、駿恭、阿部、湯浅)に今年度ハイレベルに安定している吉中、浦田を含めた8人中6人が出場するのが順当でしょう。ここで気になることが2つあります。1つは阿部が貧血が判明したのが7月ということで、そこから10月の出雲にしっかりと合わせられるのか?全日本からという可能性も十分あるかなあと。


そして2つ目かつ最も気になるのが大和が10/1にラトビアで行われる世界ロードランニング選手権の5kmに出場することです。そこから8日後に行われる出雲に向けてはコンディションも気になります。時差も6時間ありますから、出場するにしてもエース区間というのは難しい可能性が…ともに3大駅伝フル出場を続けている大和、阿部がベストな状態で出雲に臨めるかというのは重要です。


こうしたことを考慮しないのであれば…大和は最長区間の6区が良いかな。今の距離に近くなった2001年以降、明確のチームNo.1を1区に起用して優勝した大学は無いですからね。強いて言えば2011年にまだ万全では無かった柏原を1区に起用した東洋くらいかな。6区に大エースがいることで他大に与える影響というのも大きいですし。


1区駿恭、3区中野、6区大和と3本柱を主要区間に置くのがやはり強力ですよね。つなぎ区間も2区溜池、4区阿部、5区吉中とかになるのかなあ。湯浅もスピードが増していますし、浦田も短い距離ならば主力と十分渡り合えそう。大和が6区を無理ならば中野を起用すれば良いでしょうし、主要区間を回避するのであっても溜池がいますからね。1区溜池、3区駿恭、6区中野でも良いですし主要区間を任せられる選手が4人いるのは大きいです。

~展望~

中央が3大駅伝で優勝する可能性が最も高いのは出雲だと思っています。大和という大エースを筆頭に13分20秒台のベストを3人揃えているのは出雲において非常に強力、前回出雲を走った選手が5人揃っているのも良いですね。つなぎ区間も吉中、浦田と走るたびにベストを更新するような強さをみせている2人が担えそうになりましたし、主要区間、つなぎ区間ともに隙はありません。


まずはチームとしてはどれだけベストな布陣で臨めるか。6区大和ならば、1区から無理にリードを狙う必要は無く、先頭と差を広げられずについていければアンカーでの逆転優勝が十分狙えますし。6区大和以外ならば5区終了時で先頭にいたいところですね。出雲はまだ優勝したことは無いですし、最後に3大駅伝で優勝したのは1996年の箱根まで遡ります。


以前も書きましたし、今後もまだ書く機会はあるでしょうが中央は他の優勝候補と比べると優勝を争う経験が不足していますし、それ以上に私が気にしているのが優勝候補として臨むことによるプレッシャーです。出雲では優勝候補筆頭として臨むことになる可能性も十分ありますし、特に伝統ある中央においてそのプレッシャーは極めて大きいかと。前回の箱根があまりにも良すぎたので、その再現は容易では無いでしょうし。


かつては駒澤も優勝候補筆頭と言われながらも故障や崩れる区間があって3大駅伝で何度も優勝を逃してきましたし、青学でさえ前回の箱根は優勝候補のプレッシャーが大きかったと話していました。勝負の年というのは優勝を狙う大きなチャンスであると同時に何が何でも勝ちたい、勝たないとという状況にもなりますからね…3冠に向けては絶対に負けられない出雲において、前回の箱根のように持てる力を発揮して優勝することが出来るのか、戦力は非常に充実しているだけに出雲初出場を期待したいです!

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