2023年度 トラックシーズンにおけるベスト更新&ルーキー活躍状況 ~帝京大学~

続いては帝京大学について、トラックシーズンの結果をトップ10でベスト更新した選手及びルーキーの走りを振り返ります。過去最高とも言われる新入生が加わった今年度、トラックシーズンはむしろ新入生以外の活躍が目立ちましたね。1万で多くの選手が自己ベストを更新、前年度は9位で予選落ちとなった全日本予選でも6位通過を果たしました。

順位名前学年5千ベスト更新日
1位帝京大学 楠岡 由浩113:55.8422/10/06
2位帝京大学 西脇 翔太413:56.7121/09/19
3位帝京大学 栗田 隆希214:00.0421/12/05
4位帝京大学 島田 晃希214:01.6223/04/23
5位帝京大学 小野 隆一朗414:04.4721/07/03
6位帝京大学 大西 柊太朗114:05.1821/09/25
7位帝京大学 柴戸 遼太214:06.8321/12/05
8位帝京大学 山口 翔平214:09.4722/04/30
9位帝京大学 福島 渉太314:09.5221/04/25
10位帝京大学 内藤 一輝314:10.3920/10/24
5000m:4点(4位)  ※前年:8点、2年前:25点

島田が5千で14分1秒をマーク、チーム4番手のタイムをマークしました。すでにハーフで63分台をマークしていますが、5千で今年度グッとタイムを縮めてきています。トップ10でベスト更新は島田だけでしたが…トップ10圏外ではルーキーの賀山が14分17秒でベストを9秒、尾崎が14分18秒で2秒、大類が14分19秒でベストを8秒更新するなど、14分10秒台でのベスト更新が多かったですね。

順位名前学年1万ベスト更新日
1位帝京大学 西脇 翔太428:38.4323/05/11
2位帝京大学 小林 大晟328:43.7122/10/22
3位帝京大学 小野 隆一朗428:49.1023/05/11
4位帝京大学 福田 翔328:56.8823/04/22
5位帝京大学 福島 渉太328:57.4921/11/23
6位帝京大学 柴戸 遼太229:00.4722/11/20
7位帝京大学 山中 博生329:07.1523/04/22
8位帝京大学 林 叶大329:07.6123/04/22
9位帝京大学 末次 海斗429:08.8323/04/22
10位帝京大学 尾崎 仁哉229:10.3923/04/22
10000m:19点(1、3、4、7~10位 ) ※前年:6点、2年前:10点

西村が28分38秒でベストを8秒更新しチームトップタイムをマーク、小野も28分49秒で1秒未満ですがベストを更新し、チーム3番手となっています。ダブルエースが揃って関東インカレ1万で自己ベストを更新したというのが良いですね。さらに福田が28分56秒でベストを一気に41秒も更新、28分台ランナーは5人となりました。


29分前半をマークした選手も多く、29分7秒の山中、林、29分8秒の末次、29分10秒の尾崎と揃って自己ベストを更新、チーム7~10番手を占めることとなりました。5千の1人だけとは違い、1万はトップ10のうち7人が自己ベスト更新という盛況ぶりです。他にも石川が29分18秒、岩本が29分38秒のベストをマークするなど、トップ10圏外の選手もベストを更新しています。

ルーキー

高校時代に実績のある選手が多く加入しましたが、トラックシーズンはあまり目立った走りは出来なかったですね。先述の賀山が14分17秒でベストを更新した他、佐伯が14分27秒のベストをマークしたくらい。5千で13分56秒、1万で29分29秒の高校ベストを持ち、即戦力として期待される楠岡はあまり姿を見せず、エントリーされた関東インカレも欠場となってしまいました。焦る必要は無いですし、駅伝シーズンで元気な姿を見せてくれれば。


5千で14分5秒、1万で29分30秒と楠岡に次ぐタイムを持つ大西、5千で14分10秒の谷口、14分11秒の原と高校時代に実績のある選手が揃い、原は1万で30分0秒をコンディションの悪い記録会でマークしています。関東インカレに出場したのは賀山だけで全日本予選に誰も出場しなかったのは残念ですが…少しずつ戦力となる選手が増えていってくれれば良いかなあ。即戦力はもちろん欲しいですが、2~4年の主力も中堅どころも着実に力をつけていますし。

総評

23大学中、5千の4点は単独21位、1万の19点は単独3位、合計の23点は11位となっております。5千と1万の順位差が当然ですが大きいです。帝京は5千よりも1万、1万よりもハーフと長い距離に強い選手も多いですし、5千でベストを更新出来ていないのは特に気にする必要は無いかなあ。1万で記録を狙えるところでしっかりとマークしてきた印象。


4月→現時点における上位10人の平均タイムで見てみると、5千では0.91秒縮めてはいますが14分4秒は変わらず、17→19位と2つ順位を下げています。1万では29分8→28分58秒と10秒短縮し、17→14位と3つ順位を上げて28分台に突入してきました。全日本予選では1~3組で稼いで4組は耐えるという現実的に狙えた理想的な走りで6位通過、帝京の強さを感じました。


関東インカレでは1万で西脇、小野がともに自己ベストをマーク、タイムレースではありますが1組では西脇が1位、小野が5位という順位は素晴らしかったです。さらに、ハーフで小林が8位入賞を果たしたのもお見事でした。走るべき選手が結果を残してくれると大きいです。3000m障害では林が9位と入賞にはあと一歩届かなかったものの、良い走りを見せてくれましたね。得点こそ1点でしたが、収穫の多い大会となったのでは。


駅伝シーズンに向けてですが…チームが5年連続で箱根シードを獲得していたこともあって、箱根予選出場が6年ぶりとなる経験不足が数少ない懸念点かなあ。箱根予選に出場しないに越したことはないですが、久しぶりであればあるほど予選会の戦い方のノウハウは失われていきますからね。特に最近の箱根予選は高速化が進んでおり、帝京にとっては未体験の領域です。それでも帝京の安定感、トラックよりもロードや長い距離に強いことを考えると、予選落ちというのは考えられないかなあ。


過去3度の箱根予選での結果は2→2→1位といずれも上位通過を果たしています。さすがに2位以内は難しいかもしれませんが、今回も上位で通過して欲しいところ。全日本は2年前が13位で今回も6位通過で関東勢では14番手であることを考えると13位前後というのが一つの目安になるのかなあ。箱根予選もあって連続で合わせるのは難しいですし。箱根でシードを狙うにはエース力不足なのは否めないです。前回同様に1~3区で出遅れて4区以降巻き返してもシード争いには絡めず…という展開が最もあり得そうです。逆にエース区間を区間中位で走れる選手が複数出てくれば選手層の厚さを活かしてシードは狙えると思いますし、エースのさらなる成長や新エース誕生に期待したいところ。

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