第35回(2023年)出雲駅伝に向けて ~箱根10位:東洋大学~

トラックシーズンの結果を振り返る間に出雲出場校について戦力分析及び展望を述べてきます。最初は前回の箱根で10位、往路の出遅れから復路でシード圏内まで挽回した東洋大学についてです。過去5年はこのようになっております。前回の出雲は1区13位と大きく出遅れてしまうと、その後は最も良かったのが2区7位だった甲木、その後も区間8~11位と挽回するには至らずに総合9位と苦しい走りとなりました。それまでの3大会は2→3→3位と3位以内で好走していたのですが…

~区間配置~

東洋は3大駅伝で5大会連続で1区12位以下と出遅れているんですよね。そこから大きく巻き返せたのは2022年の箱根で1区12位→総合4位くらい。今年度の出雲も1区で出遅れないことがとにかく大事になってきます。出雲の1区は3大駅伝で最も重要度が高いですし、エース級の起用も十分あり得るんですよね。例えばトラックシーズンで最も良かったエース級である小林を起用とかで良いと思うのですが…それは出雲に限って1つでも上の順位を狙う場合。


出雲は全日本や箱根と違ってシードも無いですし、優勝以外の価値がかなり低いです。現実的に優勝を狙うのは難しいであろうことを考えると、全日本や箱根を見据えての選手起用もありそうです。そうすると、1区を希望していてスピードのある九嶋、前回の全日本で1区を走った奥山の2人は候補として挙がってくるか。九嶋は2年前の出雲でも4区2位で走っていますし、出雲1区も良さそう。


出雲の主要区間は1,3,6区と言われていますが、東洋は3区を重視する一方で6区にエース級というのは無いんですよね。最後にエースが起用されたのは啓太が4年時まで遡るのでは。ようやく復活してきた松山が主要区間で起用出来るのであれば3区とかになるでしょうし、6区は今後に期待を込めて2年の網本とか緒方あたりの起用がありそうですし、順当に長い距離に強い選手ならば梅崎が合っているように思えます。


石田は前年度は苦戦していましたし、2年前に圧巻の走りを見せた5区とかで一度結果を残すことを目指すのも良いのでは。現状は無理に主要区間に起用しないといけないチーム状況では無いですからね。2区はスピードが求められますし、期待のルーキーである田中や1500mで結果を残した奥山あたりになるか。個人的には出雲で田中を見てみたいので、起用するなら2区かなあと。こうすると、小林の起用区間が悩ましいですよね…


個人的に見てみたいのは1区小林、3区松山、6区梅崎の主要区間で繋ぎ区間を2区田中、4区緒方、5区石田みたいな形で主要区間をエース級で揃え、つなぎ区間は今後の全日本、箱根を見据えたり、復活して欲しい選手なのですが…他にも3大駅伝デビューが待たれる4年の熊崎、復活の走りを見たい主将の佐藤、全日本で好走した村上、前回2区の甲木など候補は多いです。

~展望~

出雲では順位を重視するのか経験を積ませることを重視するのかによってガラッと布陣が変わりそうです。前年度が苦しすぎただけに、出雲で高順位を狙うのもありだとは思いますが…区間予想でも書いた通り、とにかく最重要区間は1区ですね。優勝候補と言われる大学であっても、1区で出遅れるとその後巻き返すのは非常に困難なわけですし、前回が9位、箱根も10位とギリギリシードであった東洋にとってはなおさら出遅れ厳禁です。


1区は順位よりもタイム差がとにかく大事ですからね。前回は1位と1分近く差をつけられてしまったのが致命的となりました。2年前は1区7位でしたが1位とわずか8秒差と好スタートを切ったことが大きかったです。もう1つ大事なのが稼ぐ区間を作れるかですね。優勝争いに加わり、1位と12秒差の2位だった2018年、1位と11秒差の3位だった2019年はもちろん、2年前に3位に入ったのは4区2位の九嶋、5区区間賞だった石田の走りで8→2位に順位を上げたのが大きかった。


九嶋は区間賞と2秒差、石田は区間2位に20秒差をつける区間賞で一気にチームを押し上げました。主要区間で大きく稼ぐのは頼りになるエースがいるとはいえ容易では無いでしょうから、2年前のようにつなぎ区間で差をつけていきたいところですよね。箱根シード校はどこも戦力が充実していることを考えると、5位以内に入れればかなり上出来で現実的には7位前後というのが1つの目安となりそう。


前年度は3大駅伝全てで総合8位以下となり、これは2005年度に全日本で8位、箱根で10位になって以来です(出雲は箱根シード落ちで不出場)3大駅伝で再び上位進出を狙っていくためにも、出雲から結果を残していきたいですし、再び強い東洋の走りを見せて欲しいです。

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