第５５回（２０２３年)全日本予選結果　～１２位：日本大学～

片桐はアクシデントがあって途中棄権した選手を除けばほぼ最初に遅れてしまいました。その後もどんどん差を広げられてしまい、組３９位と実質最下位ということに。これまで目立った実績も無かったですし、きなりの全日本予選は荷が重かったかな。西村は本来ならば３組を任されるであろう選手で状態が万全で無いのは明らかでしたが、結果は２９位ということで最低限ではまとめてくれたか。まずは西村がこの時期に戻ってきてくれたのが良かったです。西村と片桐は１分２４秒も差がついてしまいました。

山口は３０００ｍ障害で入賞するなど活躍を見せる選手ですが、今回の２１位という結果は上々と言って良いのでは無いでしょうか。３０００ｍ障害以外の勝負レースで結果を残せたのは大きいです。前年度の箱根予選はチーム最下位でしたが、今年度は箱根予選でも楽しみ。久保も４年目で３大駅伝・予選会初エントリーの選手ですし、２３位は良く走ってくれました。１万も２９分１６秒までタイムを縮めてきていますし、最終学年での飛躍に期待。

最も組の合計順位が良かったのがこの３組、そして最も良い走りを見せたのは安藤でしょう。すでにチームの主力の１人ではありましたが、それでも前回の全日本予選では１組２６位、今回は第二集団で終盤までしっかりと走り、その後のラストでも粘り強い走りで６位に食い込みました。今回の走りは本人も自信になったでしょうし、今後はエースとなってくれれば。大仲は２７位とまずまずの走り、安藤とも２０秒差でまとめていますからね。前年度はルーキーながら箱根予選も全日本も経験している実力者、選手が揃う２年生を牽引していってくれれば。

最終組はこの組み合わせが盤石でしょう。下尾は２９分１１秒の２０位は上出来と言って良いでしょう。エースが揃う中でしっかりと中位でまとめてくれました。トラックは心配いらないだけに、後はロードやハーフの距離でエースらしい走りを見せられるかですね。一方のキップケイメは留学生の集団から遅れてしまうとそのままずるずると後退してしまうことに。今回出場した留学生の中でも最も悪いタイムだったというのも心配です。箱根予選までにどれだけ勝負出来る力をつけられるか…

監督も決まって大事な大事な箱根予選、増枠のある今回通過できるかは今後の日大の命運を分けることになるかも。今回も予選落ちとなった場合、そのまま箱根から遠ざかってしまう可能性の方が高いかと。戦力的には厳しいのも事実です。前回は予選１３位、卒業生に主力が多く揃っています。前回の箱根予選に限ると、チーム上位で走ったのはドゥング、若山だけでキップケイメがドゥングの穴を埋めてくれると期待すれば、若山の穴を何とかすれば良いのでは？と一見思えますが…


その大きすぎる穴を埋めて、他の選手が前回と同様に走れたとしても１３位ですからね。４年生が苦戦したのは事実ですが、逆に３年生以下は力を発揮出来た選手が多かった印象。２年連続で結果を残せるかは未知数です。前回１４位以下の大学では麗澤、東農大は戦力ダウンが少なくて増枠での出場を狙ってきますし、激しい箱根予選の出場争いになりそう。


もちろん期待もあります。西村、安藤、下尾ら日本人の主力は着実に力をつけていて前回以上の走りを見せてくれそうですし、揃って２桁順位ではまとめて欲しいところ。大仲、山口月と前回箱根予選を走った２年生は全日本予選でも上々の走りを見せていますし、この学年でトップだった中澤やトラックで持ちタイムを伸ばしている冨田、古川、小路らが長い距離も対応してくれば、チームの中心学年として活躍してくれそう。


そして新監督の手腕が最も楽しみかなあ。倉敷高校という全国制覇を何度も果たすチームを作り上げた名将、最近だと仙台育英→大東大でともに活躍を見せる真名子監督と同じパターンです。大東大も見事に復活を果たしましたし、日大も同様に新監督が復活させてくれるのでは？という期待感はありますよね。現時点ではボーダー争いかやや下かなという印象ではありますが…箱根で優勝１２回、３大駅伝で優勝２０回を誇る日大がこのまま箱根から遠ざかるのは寂しすぎますし、日大復活の走りを見せて欲しいです。