日本選手権１５００ｍ（2023/06/02) 結果振り返り　～トーエネックの河村が２年ぶりの優勝～

6/2に日本選手権１５００ｍが行われましたので、レース結果を入賞した選手を中心に見ていきます。３分４０秒切りが４人もいる非常にハイレベルなレースとなり、大会記録も３人が更新してきました。１５００ｍも３分３０秒台をマークする選手が多くなってきましたね。しばらく更新されなかった日本記録もどんどん更新されていますし、３０００ｍ障害と同様にレベルアップが著しい種目でもあります。

優勝を果たしたのは３分３８秒でトーエネックの河村、２年前に優勝し日本記録保持者でもある第一人者ですが、去年からはやや苦戦気味の印象で前回も５位に留まっています。しかし今回はラスト１周で抜け出し、差を詰められるも先頭は譲らずにゴールという力強い勝ち方を見せました。完全復活と言って良いでしょうし、さらなる記録の更新にも期待。


２位に３分３８秒で北海道大学大学院の高橋、北大時代から２年前の日本選手権でも４位、前回も７位に入るなどトップクラスの結果を残していましたが、優勝まで０．２４秒まで迫る好記録＆自己ベストを叩き出して２位に入ってきたのは素晴らしいですね。安定感は抜群ですし、今後優勝を果たす可能性も十分にありそう。


３位に３分３８秒でSUBARUの森田、２位にはわずか０．０６秒及びませんでしたが前々回の２位、前回の３位に続いて３大会連続で表彰台に上がるのが凄いですね。優勝タイムは今回が前回よりも４秒以上速かったですが、どちらのペースにも対応して表彰台に上がる強さが際立っています。


４位に３分３９秒で富士山の名水の才木、３分４０秒切りの自己ベストを叩き出して４位に入ってきました。３，４位はともに筑波大のOBということに。大学としては最近はなかなか箱根出場に届かずにいますが、OBたちが１５００ｍで活躍を見せていますね。

５位に３分４０秒でDenaの館澤、前回の４位に続いての入賞となりましたが、連覇を含む３度の優勝を果たしていることを考えると、最近はなかなか勝ち切るまでには至っていない状況。非常に力のある選手ですし、どんどんレベルが上がっている１５００ｍでも引き続き存在感を示していって欲しいところ。


６位に３分４１秒でトーエネックの野口、トーエネックが唯一のダブル入賞となりました。野口も順大時代から１５００ｍに強い選手でしたが、大学時代は故障に苦しむことも多かったですからね。前回の１０位から４つ順位を上げて入賞を果たすなど実業団では結果を残し続けているのは何よりです。


７位に３分４４秒で阿見ACの飯島、前々回が６位、前回は２位に入っている実力者が今回も入賞を果たしました。ただ前回２位に入っていることを考えると今回は悔しい結果となったか。それでも安定してハイレベルな結果を日本選手権で残しているのが素晴らしいです。


８位に３分４４秒で日体大の高村、個人選手権、関東インカレともに優勝と学生トップの実力者が入賞を果たすことに。大学生が大活躍だった３０００ｍ障害に比べると、１５００ｍは実業団の選手の強さが目立ちますね。大学生のうちに３分４０秒切りを狙いたいという話もしていましたし、さらなる自己ベストの更新にも期待です。


もう１人大学生で決勝に進んだ中央の中野倫は３分５４秒の１２位と決勝では最下位ということで苦しい走りとなりました。このハイレベルな１５００ｍで決勝に進むだけで十分に凄いですけどね…