日本選手権3000m障害(2023/06/02) 結果振り返り ~順大の三浦が盤石の走りで3連覇を達成~
本日、日本選手権3000m障害が行われましたので、レース結果を入賞した選手を中心に見ていきます。今日は雨が強くて厳しいコンディション、世陸・五輪代表である青木が滑ってハードルにぶつかってしまうというアクシデントもありました。そんな中でも自己ベストを出した選手が何人もいたというのが凄いですね、3000m障害のレベルもどんどん上がっています。
順位 | 氏名 | 所属 | 記録 |
---|---|---|---|
1位 | 三浦 龍司(02) | 順天堂大 | 8:21.41 |
2位 | 砂田 晟弥(01) | プレス工業 | 8:26.36 |
3位 | 菖蒲 敦司(01) | 早稲田大 | 8:28.16 |
4位 | 小原 響(01) | 青学大 | 8:32.05 |
5位 | 潰滝 大記(93) | 富士通 | 8:32.41 |
6位 | 新家 裕太郎(01) | 愛三工業 | 8:34.92 |
7位 | 青木 涼真(97) | Honda | 8:37.39 |
8位 | 滋野 聖也(96) | プレス工業 | 8:37.97 |
優勝したのは8分21秒で順大の三浦、すでに世界陸上の参加標準は突破していましたので3位以内に入れば出場が内定しますが、今回も途中から集団を引っ張り抜け出すとそのまま後続を寄せ付けずに勝つといういつも通りの強さを見せてくれました。他のトラック種目、特に長距離はもう参加標準を突破するのが非常に困難なだけに三浦の強さが際立っています。東京五輪のような走りを世界陸上でも期待。
2位に8分26秒でプレス工業の砂田、高校までは短距離だってにも関わらず、実業団で今年度一気にタイムを伸ばしてきた異色の選手です。短距離と長距離では筋肉の質が違うなんて言われますが…どちらもハイレベルなタイムを残せるのが凄いですね。今回ベストととなった3000m障害のタイムが最もハイレベルですし、高卒で社会人4年目、さらに経験を積んでいけばどこまで高みを目指せるのか楽しみです。
3位に8分28秒で早稲田の菖蒲、自己ベストを更新しての3位表彰台に上がる走りは価値がありますね。4位とも4秒差をつけていますし、8分20秒台にまでタイムを縮めてきました。同学年の三浦がどうしても抜け出た存在ではありますが、菖蒲も三浦に追いつきたいという話はずっとしていますし、菖蒲も年々力をつけていて今後が非常に楽しみな選手です。
4位に8分32秒で青学の小原、1~4位は全て同学年ということで…(社会人や早生まれはあるものの、大4世代)この学年のハイレベルさは大学1年時から際立っていましたが、日本選手権でも上位を独占するほどになりました。小原も3年時はやや苦戦していましたが、4年時になってからは関東インカレ優勝に続いて日本選手権でも快走を見せました。三浦や菖蒲は駅伝でも活躍していますし、小原も3大駅伝で見てみたい。
5位に8分32秒で富士通の潰滝、2016,2017に連覇を果たしている実力者、その後はやや苦しむときもありましたが、今回もハイレベルな成績を残しています。若い世代がどんどん台頭してきていますが、まだまだトップクラスの選手として長く活躍を見せて欲しいです。
6位に8分34秒で愛三工業の新家、新家も自己ベストをこの日本選手権でマークしました。創価大学時代にはそこまで3000m障害で目立った選手では無かったですが…実業団1年目から活躍しているのは何よりです。大学4年間で大きく飛躍を遂げた選手ですし、実業団でもさらなる活躍を期待。
7位に8分37秒でHONDAの青木、先頭の三浦に喰らいついていこうとしましたが、ハードルの直前でまさかの転倒、最初は顔を打ったかと焦りましたが、頭部では無かったのはまだ良かったです。これだけの雨だとどうしても滑りやすくなりますよね、まして障害を越えるのですから余計に…転倒があって大きく離されたにも関わらず、7位入賞を果たしたのが凄いですが三浦に次ぐ実力者ですし不本意な走りとなってしまいました。
8位に8分37秒でプレス工業の滋野、滋野もこの種目で安定してハイレベルな結果を残しています。大学を転校した後も実業団に入ってからも着実に力をつけて結果を残しています。砂田とともにプレス工業はダブル入賞ということになりますね。ニューイヤー駅伝はここ3年出場出来ていませんが…今回は日本選手権で大きな存在感を示してくれました。
トップ4のうち2位以外を大学生が占めましたが…他には順大の村尾が8分43秒で10位、中央の浦田が8分53秒で12位、山梨学院の中込が8分57秒で14位、帝京の大吉が9分9秒で15位となっています。今回出場した16人中(完走は15人)7人が大学生ということで他の種目に比べて大学生の活躍が目立ちます。村尾、浦田は今年度に入って3000m障害でも好タイムをマークしていますし、4年世代の強さが圧倒的ですが3年以下のさらなる活躍も楽しみにしたいです♪