中央大学 来年度の箱根駅伝(2024年)に向けて

経験

続いては箱根で2位と躍進した中央大学について見ていきます。今年度の箱根結果はこのようになっています。来年度も3大駅伝経験者は9人残りますが…何よりも大きいのは大和、中野の区間賞コンビを含む往路メンバーが全員残ることですよね。それも往路優勝した駒澤とわずか30秒差の2位だった強力メンバーです。来年度も今年度と同じ区間配置で往路優勝出来るのでは?と思えてしまいます。


さらに9区を走った湯浅の存在は大きく、復路の切り札となる存在です。この6人は余程のことが無い限り来年度も箱根10人に入ってくることでしょう。やや気になるのは残る3人の経験者、山平、居田、山口と3人いますが3人とも3大駅伝は1度しか出場経験が無く二桁順位に留まっています。関東インカレハーフで3位に入った山平は来年度10人に入ってくる可能性も十分にありますが、居田や山口は今年度の走りを見る限り、メンバー争いに加わるにはさらなるレベルアップが必要かなあ。主力の往路での好走経験は中央最大の武器です。

新戦力

来年度の箱根優勝を狙うには新戦力の台頭が必須です。箱根復路を走った5人中4人が抜けるわけですからね。まず楽しみなのは1年生。白川はハーフで62分18秒まだタイムを伸ばし、佐藤、吉中もハーフで63分台をマークしています。吉中は力を発揮出来る区間に6区を挙げていましたし、来年度の6区を争ってほしい選手の1人です。


2年生は全日本で6区予定だった東海林やハーフで63分台をマークした高沼らがいます。阿部が抜け出ているだけに続く選手の活躍は大事です。3年は園木、伊藤大らハーフで63分台の選手がおり、特に園木は個人的にも完全復活して欲しい選手の1人です。大澤も吉中同様に6区を力が発揮できる区間として挙げており、若林の後を誰が次ぐのかも楽しみです。


そして新戦力として最も楽しみなのがルーキーです。今年度も全大学を見渡してもトップ3には最低でも入るであろうスカウトです。柴田、鈴木、本間の13分台トリオはもちろん即戦力候補として楽しみですが…14分台でも山崎、佐藤蓮、伊藤ら勝負レースで実績豊富な選手も多いんですよね。ロードでの強さとなると、本当に全大学No.1なのでは…1年目からどんどん箱根10人に入ってきてくれれば。現時点での新戦力候補となると他の優勝候補と比べてまだ劣っているかもしれませんが…9か月後にはどうなっているか分からないほど楽しみな選手が揃います。

展望

個人的には今年度の往路メンバーが来年度もそのまま走るチーム状況では厳しいと思っていて、往路メンバーを実力で上回る選手が台頭し、1人復路に回せれば大きいと思っていますが…監督のコメントには2人復路に残したいともありましたね。往路の戦力が変わらずに往路メンバーを2人復路に起用出来たとしたら…もう総合優勝してしまいますね。その可能性があるとすれば、やはり期待のルーキーかなあと思ったり…


6区は大澤や吉中、他にも何人か候補が出てくるでしょうし、今のチーム力を考えると上位で走れる選手は準備出来そう。復路候補も各学年に複数揃っていますし、白川、山平、東海林、伊東大あたりが現状だと期待かなあ。もちろん来年度台頭してくる選手もどんどん出てくるでしょうし、出場する10人、16人エントリーメンバーの争いも非常に熾烈になりそう。


来年度の箱根優勝に向けて戦力的には十分に狙えるでしょうし、優勝候補として箱根に臨む可能性も高いです。そんな中で気になるのは大きく3つ。まずは今年度のように箱根に合わせられるかどうか。優勝した駒澤を含む箱根上位の大学はことごとく故障者や不調者に悩まされました。箱根シードを獲得した大学でベストな布陣が組めたのは中央くらいだったかも。


2年連続でベストメンバーを組めれば何も問題無いですが…来年度は優勝を狙う好機で「故障者・不調者が出てしまったので優勝出来ませんでした」にはしたくない。。。理想はありつつもベストメンバーが組めなかったとしても大きく戦力ダウンしないような選手層を構築する必要があります。山対策はもちろん、往路も含めて多少主力が起用出来なかったとしてもカバーできるようにしたいところ。


2つ目は優勝候補であるが故のプレッシャーです。来年度は中央が優勝候補筆頭と言われているかもしれません。箱根最多優勝を誇る中央ですが、直近で優勝したのは1996年の箱根まで遡り、優勝候補筆頭と言われたのは何十年も無かったかも…最近であれば駒澤や青学が背負い続けてきたプレッシャー、その大きさは特に今年度の青学は感じていたという話ですし、来年度は中央にのしかかることになるでしょう。そんな状況で今年度のように力を発揮出来るのか?という不安は正直あります。中央は伝統校でOBを含めた周りの声も色々とあるでしょうし。


3つ目は今年度の目標を3冠に設定していることです。3冠する可能性もあるとは思いますが…そのためには箱根はもちろん、出雲や全日本にもしっかりと合わせる必要があります。今年度だと全日本には合わせらなかった選手が複数いましたし、実際に箱根を見据えて全日本にはそこまで合わせなかったという選手もいました。


しかし全日本優勝を狙うのであればそんなわけにはいきません。おそらく立ちはだかるのは全日本3連覇中の駒澤で全日本を非常に得意としていますからね。全日本のみ注力したとしても勝つのは大変でしょう。出雲にも全日本にも合わせた結果、箱根に合わせられなかったとなってしまっては本末転倒ですから、調整の難しさは今年度よりもグッと増すことになるでしょう。


今年度の箱根駅伝は全てが上手くいったというのは事実ですし、再現出来れば箱根優勝がグッと近づきますが、再現するのが非常に大変だとも感じています。100回大会優勝を目標に掲げて現実的に狙えるところまでにチームが成長を遂げたのは、監督や選手をはじめとするチーム関係者の努力のたまものでしょう。優勝だけを目指し、優勝候補として臨むであろう来年度の箱根駅伝でその目標を達成することが出来るのかは本当に楽しみです♪

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