創価大学　来年度の箱根駅伝（２０２４年）に向けて

続いては箱根で８位だった創価大学について見ていきます。今年度の箱根結果はこのようになっています。来年度の３大駅伝経験者はわずかに６人しかいません。１４人→６人になってしまうのですから、いかに４年生の存在が大きかったかが分かります。これは今年度の箱根出場校を見ても最も少ない人数となっています。


区間５位以内で走った経験があるのは、出雲で５区５位の石井だけですし、シード校の中でも経験値というのは特に低く、いくら育成力のある創価とはいえ、来年度はさすがに３大駅伝で苦戦するのではないかという評価にもつながってしまっているか。箱根で３区を走っている桑田、山森、５区を走った野沢など往路経験者が複数おり、いずれも頼りになる選手たちが揃っています。野沢は学生ハーフでも７位入賞を果たし、さらに評価を上げています。

３大駅伝経験者が少ない以上、とにかく大事になってくるのが３大駅伝未経験者たちです。３年生では志村が長い距離で結果を残しており、今年度の緒方のように長い距離で活躍が期待されますし、溝口、吉田悠、森下と箱根エントリー経験者も揃います。吉田悠は学生ハーフでも良い走りを見せていました。箱根に向けて４年生の力は大事になってきますし、１人でも多く箱根メンバー争いに絡んでほしいところ。


２年生はカミナが来年度の中心選手となるでしょうし、今年度の走りを見る限りは心配なさそうかなあ。新留学生のムチーニも加入して二人の争いということに。２年おきだと上級生になるまで出番が無くなる可能性が高いので、個人的には３年おきか４年おきが良いと思うのですが・・・


３年で最も期待しているのが志村ならば、２年では小暮です。本来は主力として名を連ねていてほしい選手、１万で２８分５０秒、ハーフは６２分１８秒のベストですからね。学生ハーフでも５位入賞と結果を残していますし、来年度は出場が最低限で往路を走って欲しい選手です。同じく６２分台のベストを持つ野田も来年度の躍進が期待される選手です。１年は３大駅伝フル出場の石丸、野沢が抜けていますが、家入、山下、黒木の３人がどんどん１万やハーフでベストを更新してきていますからね。今後はエース級も選手層も揃った学年となるかも。


新入生も１万で２９分２１秒、３０００ｍ障害で実績抜群の齊藤やともに１４分１０秒のベストを持つ川上、織橋を始め１４分３０秒切りの選手が何人も加入ということで、チームが強くなるに連れ、スカウトも着実に良くなってきていますよね。ここに創価の育成力が合わさるとなると、また１年目から箱根出場を果たす選手が複数出てくるかもしれません。

２区はカミナかムチーニが走るとすると・・・山森、野沢、桑田といった往路経験者、さらに石丸、吉田凌、小暮あたりが往路候補になってくるのかな。今回５区を走った野沢もいますし、往路を中位で走れるであろう選手たちは何人もいます。ただ、来年度の日本人エースは○○とはっきり言えるような選手はいませんし、主力から抜け出してエースとなる選手が出てきてほしいですね。


６区もまた新たに候補を探さないといけないですし、名前を挙げた選手以外にも志村、野田、山下、黒木らハーフで結果を残している選手、期待の新入生も含めて復路の候補となってくるでしょうか。エース級の台頭も必須ですが、選手層が一気に薄くなってしまったのも事実ですから、どんどんその穴を埋める選手が出てこないと箱根に向けては苦しいです。今年度は主力に故障があったり不調者が出たりしてもシードを獲得しましたが、来年度はベストに近い布陣を組む必要があるでしょう。


４年連続でシードを獲得している創価ですが、少なくとも現時点で５年連続シードが有力とは言えません。最強世代だった４年生が卒業する穴がそんなに小さいわけがないですから。ただ、創価ならばまた新戦力がどんどん台頭してシードを獲得できる戦力を揃えてくるのでは？という期待感は十分あるんですよね。４年生が１年時、創価がシードを獲得すると予想した人は少なかったですし、２年時に総合２位に入ると予想した人はほぼいなかったでしょう。前評判を超える結果を残してきたのが創価です。


大きな戦力ダウンとなる来年度もシードを獲得するとなれば、完全にシード常連校の仲間入りを果たすでしょう。確かに３大駅伝の経験は乏しいですが、来年度は３大駅伝フル出場を果たすということで駅伝の経験は箱根までに２度詰めるのも大きいですし、１万で２８分台、ハーフで６２分台のベストを持っている選手も多く、１万はすでに２９分３０秒きりで１６人揃ってしまいますからね。タイムを伸ばしている選手が勝負レースでも結果を残せられるようになれば、箱根での５年連続シードも現実的な目標となりそうです。