箱根終了後に考える箱根駅伝(2023年度)の展望その1 ~箱根予選会校~

状況

最後は、来年1月に行われる箱根における現段階での展望を述べていきます。箱根でシードを獲得したのが10校(駒澤、中央、青学、國學院、順天、早稲田、法政、創価、城西、東洋)残念ながらシード落ちとなってしまったのが10校(東国、明治、帝京、山梨学院、東海、大東、日体、立教、国士舘、専修)となっています。


11か月後の箱根となるとどうなっているか正直全くわからないです。。。ルーキーがどれだけ長い距離に対応してくるのか、新たにエースや準エースに台頭している選手は誰なのか、箱根の山対策はどれだけ出来ているのか…前年度の箱根後からは、今回の箱根も全く想像出来ませんでした。優勝争いもシード争いも大きく変わってくる可能性も十分ありますが、まずは箱根出場→予選会となった10校について、通過したと仮定した場合の現時点での展望について見ていきます。

東京国際大学

箱根経験者は8人、5区は倉掛、川端、6区は林、吉住と山の経験者が2人ずついるのは強みです。ただ、いずれも1桁順位では走れていないだけに、再び箱根でシードを狙うとなるとさらなる走力アップや他の選手の起用というのも考える必要があるか。往路の1~4区を誰が担うかですが…新留学生が2区を走ると仮定すると、1区冨永、3区白井、4区村松のような形に現状はなるかなあ。この3人が勝負レースでの実績は抜けています。


後は箱根以外の3大駅伝を経験している佐藤、生田、木村らも箱根に出場してほしい選手ですし、今年度は3大駅伝で出番が無かった1年生や新入生も戦力となってきてくれれば。ハーフにあまり出場しておらず、タイムも目立っていないだけにまずはハーフで結果を残す選手が増えてくれれば。シードを狙うとなると…やはり丹所、山谷のように他大の日本人エースと渡り合える選手が出てこないと厳しいかなあ。期待したい選手は往路を候補を含めて何人もいますが、まだそのレベルには達していないですし。

明治大学

箱根経験者は6人、今年度の箱根に出場した5人+児玉となります。2区は今年度も児玉が候補だったということで来年度は万全ならば2区となるでしょう。さらに3区で好走した森下、7区区間賞の杉が往路に入ってくるかな。気が早いですが、新入生の綾も往路で見てみたいなあ。気になるのは今年度苦戦した5区と9区かなあ。特に5区は最もタイム差がつきやすい区間ですし、今回のように吉川響で決まりという状況よりももっと複数人で争う展開の方が良いはず…9区は往路を走った尾崎も候補になってくるかなあ。


6区は堀が良い走りをしていて不安は無いですし、ハーフでタイムを伸ばした斎藤、箱根予選をしっかりと走った新谷、室田、そして個人的に楽しみにしている2年生が復路にどれだけメンバー争いに絡んでくれるか。曳田は1万もハーフもタイムを伸ばしていますし、東原、甲斐あたりもそろそろ出てきてほしい。シード争いにはまず絡んでくるでしょうが、シード獲得となると今後の成長に期待かなあ。

帝京大学

今年度の箱根経験者は7人残り、さらに箱根経験者である福島もいます。往路は小野、西脇、小林、柴戸と今年度走った1~4区は残りますし、往路候補であろう福島も加えると平地は選手は揃っています。ただ、今年度4区終了時で15位だったのも事実ですし、さらなるエース級の戦力アップは必須。復路で好走した山中も往路争いに加わってくるか。


末次、日高という復路を走った二人に福田、藤本ら出雲経験者、ハーフだと尾崎や岩本らもタイムを伸ばしています。復路は今年度も来年度もある程度任せられる選手は揃っているでしょうし、順位を上げることはあっても大きく下げることは無さそう。となると、往路をどれだけ走れるか、そして今年度はともに4年生が担った5,6区という山をどれだけ準備出来るかですね。現時点ではまだシードは届かなそうかなあ。

山梨学院大学

今年度の箱根経験者は5人、2区はムトゥクが走るでしょうし、北村、村上が1,3区ということになるのかなあ。1,3区をどれだけ走れるかは留学生を2区に起用する大学において非常に大事になってきますからね。今回は2区終了時で4位も3区終了時では14位まで下がってしまいましたし…往路を中位で走れる選手が他にも台頭してきてほしいところ。5区を走った新本はどこまで万全だったのか…
6区は高田がいるだけに5区を誰に任せるかも大事になってきます。


復路は石部、伊東、篠原と3年生以下で苦しむことも多かった4年生が好走したのが大きかったですからね。砂川、島津、横山、徳田ら箱根経験者やハーフでチーム上位の選手がどれだけ力をつけて復路を任せられるようになるか…例年よりも新入生の持ちタイムは良いだけに、宮地や占部、和田らがどれだけ即戦力となってくれるかも楽しみです。ただ、シード争いに加わるとなるとやはり往路の戦力不足が現時点では否めないか。

東海大学

今年度の箱根経験者は7人、万全であれば1区花岡、2区石原、5区吉田という強力な布陣を組むことが可能です。越も3,4区を安心して任せられるとなると、あとは往路経験のある神薗あたりが復活するか、新入生の南坂が即戦力として往路を任せられるようになるか、それとも新たなエース級の台頭があるのか…往路はそこまで心配いらなそう。


復路は今年度故障者や不調者もあって崩れてしまいましたが…竹割や丸山が箱根を経験できたのは大きかったですし、3年生がどれだけ戦力となってくれるかですよね。本来であれば石原を中心に黄金世代となってもおかしくなかったはず…箱根経験者の入田や佐伯、持ちタイム上位の松尾、喜早らが揃っているわけですし。来年度の予選会校の中では最もシードを獲得する力はあると思うのですが…足並みを揃えて箱根に合わせられるかどうかですね。

大東文化大学

箱根経験者は6人、5,6区を担った選手がいるのは安心ですね。特に6区佐竹は区間6位で好走しています。5区は急遽菊地が準備したという話ですし、名前が挙がっていた西代とかがまた候補になってくるのかなあ。2年生は今回ワンジル、大谷しか走っていませんが、他にも西川、小田、中澤らがいますし、一大戦力となってきてほしいところ。もう持ちタイムは多くの選手が伸ばしてきていますし、あとは勝負レースで結果を残せる選手をどれだけ増やせるかですね。


2区のワンジルは元々反対だったので4区に起用するとすれば、久保田、菊地、入濱らで1~3区を任せることになるのかなあ。また他大のエースと渡り合えるには力不足な気はしますし、さらなる戦力アップやエースの台頭も期待したいところ。まだ戦力的にシード争いに加わるのは難しいと思っていましたが、それでも今の大東大と真名子監督ならばちょっと来年度も期待したくなりますね。

日本体育大学

今年度の経験者が6人、2区を走った藤本以外は往路メンバーが残るのは大きいですが…4区分須、5区吉富はともに区間19位以下ですし、往路を任せられる選手はまだまだ必要です。今回は山崎、漆畑が好走したのは収穫で山崎は来年度2区を走って欲しい選手です。6区を内山が10位で走ったのも大きいですし、まずは往路をどうするか…


箱根予選で好走した1年の平島、田島らも争いに絡んできてほしいですし、ハーフでグッとタイムを伸ばす選手が出てきてほしいですね。来年度のハーフで64分を切っている選手が現時点では1人もいませんし…2年も溝上、山下、富永ら5千や1万でタイムをのばしている選手はいますからね。箱根で結果を残せる選手をいかに育てられるか…予選会は突破出来ても、シード争いに加わるにはまだまだか。

立教大学

箱根メンバー10人どころか16人全員が3年生以下ですから、戦力ダウンが最も無い大学がこの立教となります。箱根もかなりベストに近い布陣が組めましたからね。復路が全て区間12~15位だったのも良かったですし、選手層はやはり箱根出場校にも引けをとりません。まずは5区対策ですよね。最重要区間に現状箱根出場した選手では10番手だったであろう選手というのはやはり厳しすぎる。エース級の起用もありそう。


単純に来年度は各選手の成長の分だけ戦力アップとなるわけですし、今回箱根を走っていない選手では後藤、永井、吉屋といった箱根予選出場者もいますし、新入生も含めた箱根出場争いはますます熾烈となりそう。今回の箱根を経験出来たのも大きかったですし、来年度は今年度の18位からグッと順位を上げてきそう。次は15位以内くらいがターゲットになってくるか。

国士舘大学

今年度の経験者が7人、カマウ、山本龍、山本雷の3人は往路を走っており来年度も2区カマウ、5区山本雷は来年度も有力です。山本龍はチーム内上位の力がある選手ですが、往路となるとまだまだ厳しい状況は否めず…しかし他に箱根予選や箱根で好走している選手が他にいるわけでは無いですからね…往路の人選はかなり悩ましいところです。


一方の復路は中島、西田、鈴木、川勝と4人経験者がいますが、いずれも区間16位以下ということで、こちらも厳しい状況。2年の西田や1年の川勝らが往路を任せられるようになれば良いのですが、難しいのかなあ。現状だと箱根に連続出場を果たせたとしても、また18位前後の争いになってしまいそう。

専修大学

今年度の経験者が6人、ただ専修の場合は今年度はあまりにも主力を欠きすぎてもう勝負にならなかったですよね…本当に10人起用するのがギリギリという状況でしたし…来年度はまず木村、キサイサが1,2区を担うとして3、4区は誰になるのか…田島、野下、水谷あたりが候補になってくるかと思いますが、現状だと区間15位以内で走るのも難しそうですし、5区の問題も引き続き残ります。過去最高クラスのスカウトとなった新入生から複数往路に起用されることもあるかも。


その一方で6区は粟江が区間7位と見事な走りで今大会における一番の収穫でした。来年度も健在なのは心強いです。復路は中山、野下が今年度走りましたが、おそらく予定外ではあったでしょうが1区の千代島、4区の新井らも今回の苦しい経験を今後に活かしてくれれば。来年度も総合力では今年度以上だと思いますし、まずは最下位脱出を…

まとめ

箱根でシードに届かなかった10校の中で来年度シードに入ってくることが有力視される大学は現時点では正直見当たらないかも…ベストメンバーが揃えば東海が最も可能性が高いでしょうし、明治もかみ合えばシードは十分狙えると思うのですが、どちらも10区間上手くいくとは思えず…何かしら崩れる不安が正直あります。


今回は戦力的に苦しいかもって思いながらも13位に入った帝京や1年で箱根予選トップ通過までチームを押し上げた大東大が来年度シード争いにまで加われるのか?というのは個人的に楽しみなところです。箱根でいずれも悔しい思いをした大学ばかりですし、まずは来年度の箱根予選をしっかりと突破し、本戦では大いに見せ場を作って欲しいです。

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