箱根終了後に考える箱根予選(2023年度)の展望その2 ~箱根出場校~

状況

10月に行われる箱根予選における現段階での展望、続いては箱根でシード落ちとなってしまった10校を見ていきます。今年度と比べて戦力的に厳しそうな大学はいくつもありますが、予選突破が厳しそうな大学というのは1校も無いかなあ。来年度は増枠もあるでしょうし、揃って連続出場を果たしてもおかしくないのかなと思っています。もちろん、何があるのか分からないのが箱根予選ですが…

東京国際大学

今回紹介する10校の中でもトップクラスに戦力ダウンが大きいのがこの東国大、ヴィンセント、丹所、山谷と3本柱に宗像、堀畑らチームを支えた選手が揃って卒業します。新留学生が加入するということですが、村松、白井、冨永ら主力級も丹所や山谷に比べると正直物足りないですし、2年の佐藤、1年の森、菅野ら主力となって欲しい下級生もなかなか姿を見せないのは気になるところ。さすがに箱根予選落ちをするようなチームでは無いですが、監督も変わりますし、通過確実と言えるほどの安心感は正直無いかなあ。

明治大学

明治も4年生の抜ける穴が非常に大きいです。富田、小澤、櫛田、加藤、下條、漆畑らチームを支えてきた選手たちが揃って抜けますからね。ただ、今年度は3年が児玉に加えて杉も台頭、2年の尾崎、新谷に1年の森下はすでにエースの1人、1年は吉川、堀、室田と3大駅伝・予選会の経験者はズラッと揃っていますからね。2年生がまだ物足りない印象はありますが楽しみな選手はいますし、新入生も綾、大湊らが揃うことを考えても、通過は問題無さそう。

帝京大学

久しぶりにシード落ちとなってしまった帝京大学、4年生が抜ける影響はここ数年と比べるとそこまで大きくはなく…3年の西脇、小野、2年の福島、小林、山中、1年の柴戸らが揃います。往路経験者も多いですし、上尾ハーフを見てもハーフでしっかりと走れる選手が何人もいますからね。今回の予選会に出場する大学の中で、最も予選会から遠ざかっている大学というのは少ない不安要素ではありますが、帝京が予選落ちする姿は想像出来ないです。

山梨学院大学

ムルア、木山らが抜けますが留学生のムトゥク、日本人エースの北村らがチームを牽引します。主力の村上、高田らもいますが、気になるのは箱根予選で好走している選手が少ないこと。今年度の箱根予選で150位以内で走った選手さえムトゥク、北村、高田の3人しかいません。ハーフで63分台となると、砂川や高木、新本ら何人もいるのですが、ちょっと勝負レースでの経験不足なのは心配かなあ。さすがに予選落ちまでは無いと思いますが、通過有力とも言い切れない気が。

東海大学

戦力としてはトップ通過を果たしてもおかしくないほどに有力選手が揃っています。エースの石原は日本人トップを争う選手、3年の入田、神薗、丸山、2年の越、吉田、梶谷、1年の花岡、竹割ら箱根経験者も多く、新入生も南坂ら楽しみな選手が入ります。ただ、気になるのはやはりチーム状況がどうなのか、なかなか上手くいっていないようで監督も悩んでいるようですし、今年度の箱根予選で9位と大苦戦しているのも心配です。しっかりとチームを立て直し、箱根予選に合わせられれば何も心配いりませんが、そうでなければひょっとすると予選落ちもあり得るかと。

大東文化大学

大野、木山、谷口ら力のある選手が揃う学年が卒業となり、1年前までは非常に戦力ダウンが心配されましたが、2年生の驚異的な台頭で今は正直心配は無さそうかなあ。3年の久保田、菊地、佐竹に2年はワンジル、大谷、西川、西代らがおり、1年も入濱が早速チームに貢献する走りを見せています。前回のトップ通過メンバーが8人残ること、他にも1万やハーフで結果を残している選手が揃っていることを考えても、通過は心配いらなそう。

日本体育大学

エースの藤本が抜ける穴はあまりにも大きいのですが…それでも今年度の完璧すぎる集団走を箱根予選で見せたことを考えると、来年度も心配はいらないのかなと思います。それほど、強力なインパクトでした。選手も1年の山崎、平島、田島、2年の分須、山下、3年の漆畑、大森、田中らが揃っています。今年度あれだけ主力を欠いても5位通過を果たしていることを考えると、箱根予選に合わせる力は抜けていますからね。箱根本戦を見据えると、山崎あたりが一気にエースへとなってくれるとさらに心強いかな。

立教大学

戦力的には何も心配いりません。今年度の箱根予選12人全員が3年生以下で6位通過、箱根に出場した10人どころか16人エントリー全員が3年生以下で来年度の戦力ダウンはほぼありません。普通に考えると、通過は何も心配いらないどころか、今年度以上の順位で通過するのでしょうが…気になる傾向として、3年生が中心となって箱根予選や箱根で結果を残した場合、さらに活躍が期待される4年時に結果を残せていない大学が多いんですよね。


箱根ならば東海の黄金世代4年時や今年度の青学4年時、箱根予選も創価初出場や筑波が久しぶりの出場を果たした時も3年生が主力だった中での通過にも関わらず、4年時は予選落ちを果たしています。今年度通過出来たのだから、来年度は何も心配いらないだろう…と油断していると足元をすくわれることになるかも。

国士舘大学

現時点で最も予選落ちする可能性があるとすれば、この国士舘大学になってしまうかも。綱島、清水という箱根予選でチーム2,3番手だった主力が卒業、さらに箱根予選は2年連続最下位通過ですからね。1万のタイムは揃って伸ばしてはいるのですが、箱根予選となると合わせられない状況が続いています。留学生のカマウもヴィンセントほどの力はまだりませんし、日本人選手も山本龍、山本雷に西田、川勝らが中心となるでしょうが、稼げるかと言われると微妙な気が…ここ2年のように箱根予選に合わせられないと、来年度は正直危険です。

専修大学

箱根は故障者・不調者があまりにも多すぎて勝負出来ませんでしたが、同じようなことが箱根予選でも起きなければ心配はいらなそうかなあ。木村、キサイサのダブルエースに箱根予選で安定感を見せる野下、水谷がいて千代島、粟江ら中堅どころも力をつけてきています。そして、非常に楽しみなのが新入生ですよね。専修史上最高ともいえるスカウトで大西、中島、平松、江幡らが早速持ちタイムでトップ10入りするなど14分30秒切りがズラッと揃います。予選会では戦力的に厳しい状況でも通過を果たしてきましたし、来年度も粘り強く通過してくるのでは。

まとめ

どの大学も多かれ少なかれ、不安があるんですよね。その中でも特に国士館が不安かなあとは思うのですが…かといって予選会校で戦力的に充実しているのは神奈川大学くらい、増枠があるであろうことを考えると、現時点では箱根に出場した10校は全て連続出場を果たす可能性の方が高そう。ただ、今年度の箱根を見ても万全の状態で臨めた大学はほとんどなかっただけに、故障や体調不良には気をつけないといけません。通過有力と言われた大学が毎年のように予選落ちすることがあるのが箱根予選ですし…

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