箱根終了後に考える全日本予選(2023年度)の展望その2 ~全日本出場校~

状況

続いては今年度の全日本に出場し、全日本シード獲得には至らなかった7校について、全日本予選の展望を語っていきます。東京国際、明治の2校がシード落ちとなって予選に回ってくることとなりました。箱根では東京国際が11位、明治が12位でこちらもシード落ちとなっており、今年度は苦しい1年となりました。

東京国際大学

前回は11位、今年度はチームの足並みがなかなか揃わず、ヴィンセント、丹所、山谷らが卒業、さらに監督交代もあったことで来年度はどんなチーム状況になっているのか最も読みづらいかもしれません。新留学生が加入するということなので、留学生と白井が順当ならば最終組を担うことになるでしょう。続くのは村松、冨永あたりかな。本来であれば主力である佐藤、今年度は目立たなかったルーキーの森、菅野らの復活も待たれるところ。逆にいえば、主力が戻ってこないと全日本予選はかなり苦戦しそうで予選落ちしてもおかしくないかも…

明治大学

前回は9位と一歩届かずにシード落ち、主力が多く卒業しますが、児玉、森下、杉らの主力がおり、堀、尾崎といった箱根出場&28分台ランナーもいます。児玉、森下が担うとなれば最終組も強力そう。新入生も綾、大湊ら即戦力候補が入りますし、全日本予選には順当ならば出場しそう。持ちタイムや実績を見ても上位通過が十分狙える大学です。ただ、全日本予選を経験している選手は1人もいませんし、勝負レースでの経験不足というのは気になるところかなあ。さすがに、予選落ちすることは無さそう。

東海大学

前回は予選を4位通過、本戦では10位、エースの石原に前回最終組で好走している梶谷、他にも吉田、神薗らも結果を残していますし、花岡、越と箱根往路で結果を残している選手が揃っています。石原、花岡が最終組、梶谷、越、吉田らが後半の組を担うことになるかなあ、いずれも強力です。新入生も南坂という即戦力候補が入りますし、戦力的には予選通過は何も問題ありません。唯一心配なのは今年度、なかなかチームの足並みが揃わなかったことですね。来年度はしっかりと立て直してまた強い東海を見せてくれれば。さすがに通過はしてくるはず…

大東文化大学

前回は予選を5位通過も本戦は14位、久保田、菊地という前回最終組コンビに3組経験者の入濱、全日本予選で好走している西代、ワンジル、大谷と前回好走した選手がズラッとと残っているのは強力です。箱根で好走した佐竹もいますし、1万でトラックでタイムを伸ばしている選手も多いです。今年度の予選会の安定感を見る限り、2年連続で予選通過する可能性は十分ありそう。

神奈川大学

前回は予選をトップ通過も本戦では12位、そして箱根予選落ちからの立て直しを図ります。前回最終組の巻田、3組の小林篤、宇津野は健在で宮本、尾方と1桁順位で走った選手がズラッと揃います。中原、高橋という28分台コンビに佐々木、小林政といった箱根で好走している選手もいますから、8人揃えるのは何も問題無いですよね。新入生も滝本、新妻と即戦力候補が入ります。前回の全日本予選結果はさすがに出来すぎだとは思いますが、それでも主力の故障・不調がなければ通過は心配いらなそう。

中央学院大学

前回は予選を6位通過、本戦は13位、箱根予選では12位で予選落ちと駅伝シーズンは苦戦しました。27分台ランナーとなったエースの吉田に伊藤と最終組コンビは健在、工藤、堀田、飯塚、安藤と28分台も5人います。持ちタイムを考えれば通過有力ではあるのですが、箱根予選会後にタイムの出る記録会にこぞって出場ということで、どこまでタイム通りの走りを見せられるか。現時点ではボーダーを争う1校という印象かなあ。

日本大学

前回は予選を7位通過、本戦は15位、箱根予選では13位で予選落ちとなっています。前回の全日本出場校で戦力的に最も厳しいのがこの日大ということになるか。ドゥング、三山、若山、松岡らが揃って卒業、西村、下尾という28分台コンビが順当なら最終組か。新留学生も加入するかは把握していませんが、気になります。さらに安藤、中澤らが中心となってきますが…まずは全日本予選に出場する20校に確実に入るところからですよね。現時点ではさすがに通過争いに絡むのは難しいでしょう。

まとめ

前回予選落ちとなった大学が何校も全日本出場する可能性がありそうなのに、前回出場校のうち、明らかに戦力ダウンが大きく苦しいのは日大くらいなんですよね。全日本出場校も何かしらの不安は抱えていて、通過有力であっても確実と言えるほど力のある大学は無さそう。前回から入れ替わるとしたら2校くらい、多くて3校、少なくて1校とかになりそうかなあ。7校しか通過出来ない全日本予選の熾烈さは今年度よりも上かと思います。


前回の法政のように通過有力と思われる中でまさかの結果となることもありますし、箱根シード校や全日本予選上位校と言えども安心出来ません。全日本予選は4年生が教育実習の影響であまり練習出来ていない、出場しないなんてこともありますからね。後5か月でどれだけチーム力を高め、どの大学が予選通過を果たすのか楽しみです。