箱根終了後に考える全日本予選(2023年度)の展望その1 ~全日本不出場校~
箱根終了&新入生がある程度判明した現段階で、気が早すぎるのですが来年度の全日本予選について展望を述べていきます。例年だと行われるのは6月後半、全日本の関東出場枠は今年度の全日本の結果から15校、そして全日本シードは8校(駒澤、國學院、青学、順天、創価、早稲田、中央、東洋)なので予選からは7校となります。全日本シード8校はいずれも箱根でもシードを獲得しています。その一方で残る箱根シードは法政と城西…全日本シードどころか全日本にさえ出場出来ていません、やはり全日本予選と箱根は別物です。
4組×2人、合計8人のタイムで全日本出場を争うことになります。12人走って上位10人の合計タイムで競う箱根予選とは異なり、8人走って8人の合計タイムとなる全日本予選は誰一人として失敗出来ない分、プレッシャーも大きなレースとなります。6月で蒸し暑いこともあり、通過有力の大学が途中棄権でまさかの予選落ちなんてことも過去にはありました。今日は前回の全日本予選で予選落ちとなった大学について見ていきます。
前回はまさかの14位、その危機感をもとに駅伝シーズンの躍進に繋がりました。ただ、さすがに2年連続で全日本出場を逃すわけにはいきません。順当ならば最終組を務めるであろう松永、小泉に箱根区間賞の宗像、箱根6区快走の武田らが3組となるか。他にも稲毛、高須賀、細迫、宮岡といった箱根経験者が中心となりそうかな。
ただ、今年度は4年生中心のチームだっただけに、長い距離以上にトラックとなるとかなり戦力的に厳しそうな気がしていて…新1,2年生を含めた新戦力の台頭がないと、2年連続の予選落ちも十分にあり得るんですよね。それでも箱根での強さを見ると通過する可能性の方が高そうかな。
前回はあと一歩届かずの8位、3組の山本唯、野村に4組のキムタイ、斎藤という前回後半の組を担った選手は健在、さらに3年の山中、2年の林、平林、1年の鈴木、桜井ら力のある選手がズラッと揃います。長い距離よりもトラックの方が強いのでは?と思う選手もいますし、すでに28分台ランナーも6人いますからね。全日本予選・箱根の結果と来年度も箱根メンバー全員が残る戦力を考えても、予選通過はかなり有力そうです。
前回は9位とまずまずの結果、さらに3組の小林、柴戸、4組の小野、西脇とこちらも前回メンバーが8人中7人残ります。そこに箱根で好走した山中や主力である福島が戻ってくれば…予選会通過も狙えそうな気がしますよね。むしろ、前回は良く9位でまとめたと思いますし…他にも箱根に出場した日高など1万でタイムを伸ばしている選手も多く、前年度よりは通過の可能性が高そうですし、出場争いに絡んできそう。
前回は12位、順当ならばムトゥク、北村の最終組となりそうで頼もしいです。箱根で好走した高田や往路を担った村上、新本らが後半の組となってくるか。持ちタイムの良い新入生も入ってきますし、1年目から走る選手も出てきそう。ただ、予選通過を狙うにはまだ総合力として不足してるのは否めないかなあ。好走する選手が複数出たとしても、誰も崩れずに走るのは難しそう。
前回は15位、エースの藤本もいませんでしたし、主力を欠いていたこともあって勝負になりませんでした。来年度は箱根往路を中位で走った山崎、漆畑が最終組候補かな。分須、大森も後半の組に入ってきそうですし、平島、田島といった今年度活躍したルーキーも楽しみ。1万のタイムは決して悪く無いのですが…前回の結果を見ても通過争いに絡んでくるのは難しそう。
前回は11位、来年度は本格的に全日本予選通過を狙うことになりますね。國安、関口、林、中山というエース格が後半の組を走ってくるでしょうし、前回も3,4組は決して悪くは無かったですからね。ここに馬場、内田、服部、安藤ら箱根出場メンバー&スピードのある選手でもう8人組めてしまいます。トラックのスピードはある選手も多いですし、現実的に通過を狙える戦力となってくるのでは。
前回は10位、カマウ、山本龍という前回の最終組コンビに3組を担った岩下もいます。川勝、中島と10位台で走っている選手の存在も心強い。箱根5区を走った山本雷もいます。1万mで28分30秒前後で走っている選手がズラッと揃っており、正直今のチームだと箱根予選よりも全日本予選の方が強そうな気が…ボーダー争いに絡んできてもおかしくないですし、2016年以来の全日本出場もあり得るかも。
前回は16位、チームとしても全日本予選は苦手としていますし、最終組を走るであろう木村、キサイサは力がありますし、野下、田島という前回の3組を走った2人も健在。そして楽しみなのは有力ルーキーが何人も加入することですね。1年目から何人も全日本予選を走ってきてもおかしくないです。1万でタイムをのばす選手もグッと増えてきました。ただ、全日本予選を専修が通過するには、まだまだスピード不足は否めないかなあ。
他に全日本予選を走った大学では、13位の駿河台、17位の上武、18位の拓殖、19位の東農大、途中棄権となってしまった日薬大がいますが…いずれも現実的に予選通過を狙うのは難しいでしょうが、来年度注目したいのはやはり東農大ですね。高槻、並木というダブルエースが最終学年、そして世代トップクラスのスーパールーキーである前田を筆頭に楽しみなルーキーが何人も加入しますからね。今年度はダブルエースを揃って欠いたことで総合19位に沈みましたが、そこからどれだけ順位を上げてくるのか、期待のルーキーの走りにも注目です。
今年度の全日本に出場していない大学でも、これだけ有力校が揃っていることに来年度の全日本予選の激しさが分かります。箱根シード校となった法政、城西はもちろん、帝京、立教、国士館あたりはピタッと全日本予選に合わせられれば通過を果たしてもおかしく無さそう。今年度は全日本を通過した大学が3校(神奈川、中央学院、日大)も箱根予選落ちとなっており、3大駅伝に出場するだけでも本当に大変になってきています。前回の全日本予選で予選落ちとなってしまった大学から、何校が全日本出場を果たすのかにも注目です。