第99回(2023年)箱根駅伝 順天堂大学 区間配置予想 ~今井、長門監督を擁した2007年以来の栄冠へ~

本日は順天堂大学について、区間配置予想及び戦力分析をしていきます。前回の箱根は1区18位と出遅れたものの、そこから一気に挽回して往路5位、復路は牧瀬、津田という4年生の区間賞もあって総合2位に入りました。今年度の出雲は安定した走りで5位、全日本はラスト勝負に敗れて4位と表彰台を逃したものの、箱根に向けていい形できています。エントリーメンバー箱根成績(直近5年)はこのようになっています。

4年生:伊豫田 達弥、野村 優作、四釜 峻佑、
     西澤 侑真、平 駿介、堀内 郁哉

3年生:三浦 龍司、石井 一希、内田 征冶、藤原 優希

2年生:浅井 皓貴、海老澤 憲伸、服部 壮馬、神谷 青輝、油谷 航亮

1年生:村尾 雄己

出雲、全日本に出場した9人が順当にエントリーを果たしています。箱根でも主要区間を担うであろう選手ばかりですし、まずは一安心。順大の場合、続く選手たちが大事になってきますが…注目は5人と4年生に次いでエントリーされた4年生です。今年度あまり姿を見せなかった服部がメンバー入り、出雲を走った油谷、全日本を走った海老澤に上尾ハーフで62分12秒を叩き出した浅井と一気に存在感を増しているんですよね。


堀内、内田、藤原ら上級生も長い距離で結果を残しており、虎視眈々と箱根出場を狙っているでしょう。ルーキーが村尾しかメンバー入りを果たせなかったのはちょっと気になりますが、それだけ2~4年生が充実しているとも言えます。前回の往路経験者が全員残っているのも強みです。そんな順天堂大学の区間配置予想は以下の通りです。

区間配置予想

三浦③ー野村④ー伊豫田④ー石井③ー四釜④
服部②ー海老澤②ー浅井②ー西澤④ー平④

~往路~

1区は三浦、前回はチーム事情で2区を走りましたが、合っているのはスピードを活かせる1区か3区ですよね。どちらも怖いのですが、ラストの切れ味まで考えると3区よりも1区の方が良いのかなあと。本人も1区希望ですし、3区は前回3位で走っている実力者が健在ですから。優勝を狙う以上、1区で抜け出すのが理想。


2区は野村、往路ではこの区間が最も重要かつ気になります。監督も野村の状態が上がっていれば起用したいという話をしていましたが、前回のように万全では無くて復路に回るようなことがあった場合、誰が2区になるのか…耐える2区だとすがに優勝争いには加われなくなってしまうと考えているので、万全の状態で野村に臨んで欲しい。


3区は伊豫田、順大の箱根における大きな強みがこの伊豫田です。2大会連続区間5位以内で走っておりお、前回も17→10位と一気に順位を押し上げました。今年度は前年度ほど駅伝シーズンで活躍出来ていないのは気になるところですが、最後の箱根で3年連続の3区で快走を見せてくれれば。


4区は石井、こちらも3区伊豫田同様に2年連続5位以内で走っており、前回は区間2位の快走でした。3,4区のハイレベルさがここ2年の順大の強さを支えています。出雲を回避した石井ですが全日本は4区5位でまとめていますし、箱根でも大事な4区を安心して任せられそう。


5区は四釜、前回はコンディションがそこまで良くなかったという話ですがそれでも区間5位でまとめています。万全であれば区間記録を狙っていたという話ですし、今年度は出雲、全日本ともに好走して箱根でも2年連続で5区を担うことになるのでは。四釜が区間記録を更新するような快走を見せれば、チームとして目指している往路優勝も現実的になってきます。

~復路~

6区は服部、6区を力が発揮できる区間としているのが服部しかいなかったので…あまり姿を見せていなかったのが、山下りに向けて準備をしていたとかならば良いのですが。ここ2大会はいずれも区間2位以内と好結果を残している6区なだけに、また結果を残せる選手を準備してくれるのでは。


7区は海老澤、全日本は5区9位とやや苦しい走りとなりましたが、上尾ハーフでは62分台をマークしており、やはり力はあります。記録会でもずっと安定した走りを見せていましたし、海老澤も10人に入ってくるであろう選手。3区を力が発揮できる区間としていたので、比較的走りやすい7区と予想しました。


8区は浅井、今回予想した10人では唯一3大駅伝を走っていないのですが、それ以上に上尾ハーフで62分13秒をマークしたのは衝撃的でした。ハーフでこの快走となると、箱根でも是非とも見てみたくなりますよね。1万で28分台も1年時にマークしていますし。3大駅伝デビューということで、比較的負担の少ない8区としました。


9区は西澤、全日本6区区間2位、区間新の走りは見事でした。前回走った7区もあり得ますが…今回は2年生が復路に多く起用されることになりそうなので、ならば9区まで西澤を残した方がチームとしても良いのかなあと。全日本のように優勝を狙う大学に負けない走りを見せて欲しい。


10区は平、3大駅伝は4度走っていますが、出雲の2区2位以外はいずれも二桁順位となかなか結果を残せず…それでも1区で起用されるというのは期待されているということですし、1区と反対となる10区を託すのもありかなあと。ここ3大会はいずれも4年生を10区に起用していますし。

~展望~

今回の区間配置予想をしていて、改めて四釜の5区がとんでもない気がしてきました。3~5区が前回と同じであれば、もう2区次第では往路優勝の可能性が十分あるのでは。長門監督も往路優勝、復路はとにかく逃げ切るのが優勝に向けて必要になってくるという話をしていましたし、エース級に加えて新戦力の台頭で力のある選手たちが揃っていますよね。前回経験者が7人も残っているのは大きいです。


その一方で気になるのが前回走った4年生の穴を埋められるのかということです。1つ下に野村・伊豫田、2つ下に三浦・石井がいたことでそこまで目立たない学年でしたが…最後の箱根では牧瀬が初の箱根で6区区間賞の快走、そして何と言っても津田ですよね。前回の箱根は5区四釜が有力視されていて、四釜なら区間賞も狙えるのではという雰囲気になっていました。前年度5区を走った津田がいたのに。。。


そんな悔しさを晴らすかのように、8区に回った津田は最高の走りを見せて8区区間賞、後続を一気に離したことで総合2位に大きな貢献を果たしました。この区間賞コンビの穴を埋められるのか、前評判では今年度の方が高いでしょうが、実は前回の方が強いのでは?なんて一抹の不安もあるんですよね。もちろん、2年生を筆頭に楽しみな選手はズラッと揃っていますが、未知数な部分もありますから。


それでも、青学、駒澤以外で最も優勝の可能性が高いチームは?と聞かれれば私は順大かと思っています。3位争いと言われる大学の中でも力がありますし、5区に何の心配もいらないのが大きい。2強に割って入ってもおかしくないだけの戦力なのでは。前回は2007年に総合優勝を果たして以来の高順位となる2位、もう上は総合優勝しかありません。最後の「優勝メンバー」である長門監督を「優勝監督」にしてほしいです!!

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