第54回(2022年)全日本大学駅伝 戦力分析&区間配置予想 ~東洋大学~
出雲で1区13位の児玉、5区9位の前田、北海道マラソンで2位に入りMGC出場権を獲得した柏、同じく北海道マラソンに出場して6位、前回の箱根では10区2位で入っている清野、前回の箱根では4区18位と苦戦も関東インカレハーフでは5位入賞、全日本予選では1組23位で走っている木本の5人。
出雲で4区11位の佐藤、出雲エントリーの奥山、前回の全日本では3区8位、全日本予選でも2組3位で走り、関東インカレ5000mでは4位に入っている九嶋、今年度5千で14分7秒のベスト、北海道マラソンにも3年生で唯一出場、3大駅伝は未経験ながら4度目のエントリーとなる村上の4人。
出雲で2区7位の甲木、3区9位の石田、6区8位の吉田、出雲エントリーの梅崎、5千で13分55秒のベストを先月マーク、2年連続で全日本メンバー入りを果たした小林の5人。
出雲エントリーの緒方、西村の2人がそのまま全日本でもエントリー。
出雲ではまさかの9位に終わりましたが、エントリーメンバーを見るとだいぶ主力が戻ってきましたね。特に柏、清野といった北海道マラソンに出場した選手の状態が気になります。万全であれば長距離区間など短く感じてしまうほどですが。また、スピードのある九嶋が戻ってきたのも大きいですね、主要区間も任せられる選手ですし。その一方でエースの松山は全日本でも戻らないのは苦しいです。
また、前回の全日本に出場している菅野、スピード抜群の及川、全日本予選で2組2位だった熊崎らも外れています。特に直近の記録会で熊崎はチームトップの28分36秒を叩き出しているのですが…出雲にエントリーされながら出場しなかった実力者たちのコンディションも気になります。そんな東洋大学の区間配置予想は以下のとおりです。
西村①ー九嶋③ー石田②ー前田④
児玉④ー佐藤③ー梅崎②ー清野④
1区は西村、ずっと1区を担ってきた児玉はいるのですが、最近はそこまで奮わず…出雲で苦戦してそのまま全日本に起用するよりも別の区間を任せる選択肢もありそう。距離が短くてルーキーが起用されることも多い区間と考えると、期待のルーキーで直近の記録会でも結果を残した西村を1区としました。
2区は九嶋、出雲に未エントリーだったのは気になりましたが、直近の記録会でベストを出して心配いらないことを証明。前回も主要区間の3区を8位でまとめていますし、やはりそのスピードは魅力です。九嶋を活かすには前半区間の方が良いかな?ということで東洋が比較的重視している2区としました。
3区は石田、前半の主要区間となった3区を任せるのは出雲に続いてエースとなって欲しい石田とするのが良さそう。出雲はまさかの展開で力を発揮することは出来ませんでしたが、走力はチームでも抜けていますからね。今後も主要区間を担ってほしい選手ですし。
4区は前田、本来であれば主要区間を走ってもおかしくない実力者ですが、出雲は苦戦気味でしたし、全日本もつなぎ区間の方が良いかなあ。となると2年前に区間4位と好走している4区を再び任せるのが安心かなあ。
5区は児玉、これまで1区しか走ったことのない選手ですが5区としました。かつては西山が出雲1区で苦戦⇒全日本5区という起用もありましたし、箱根や来年度以降を見据えても1区を児玉以外にするのも十分あるかなあと。児玉も今年度はトラックシーズンで大活躍でチームに欠かせない選手ですし、1区以外で結果を残してくれれば。
6区は佐藤、前回は1区を走っているのですが12位と苦戦気味…あまり1区タイプという印象も無く、長い距離にも強いので長距離区間に次いで3番目に距離の長い6区としました。佐藤も児玉同様に関東インカレで好走していますし、その走りを全日本でも見せて欲しい。
7区は梅崎、前回の全日本では5区4位と好走、関東インカレハーフでの好走と個人的には長い距離で非常に期待している選手の1人です。出雲が欠場だったのが気になるところですが…エース区間でも任せられる力があると思いますし、万全であれば長距離区間を走って欲しいということで7区としました。
8区は清野、最長区間は柏か清野という北海道マラソンで好走した選手がどちらか起用されるのでは?という考えであり、MGCを獲得したのは柏ですが…箱根でもアンカーを2度務めて前回好走している清野としました。もちろん、柏が走る可能性も十分ありますよね。
戦力が出雲に比べて整ってきたことで、誰が起用されるのか悩ましいですよね。今回外して予想した選手では、先述の柏に出雲を走った甲木、吉田、ハーフで結果を残している木本らがいますし、調子のよい選手が起用されることになりそう。ただ、松山を欠いたことで絶対的エースというのがいないのは気になります。万全であれば7区を担うことになるでしょうし…石田も長い距離はまだ未知数な部分がありますし…
箱根シードを狙う大学はどこも7,8区にはエース級を起用してくるでしょうし、そこで東洋がどれだけ戦えるかがシード返り咲きとなるかに大きく影響してきそう。前回もまだ万全とは言えない松山、宮下を起用した結果、順位を上げられずにシード落ちとなってしまったわけですし…今回もシードを狙える戦力ではありますが、出雲の走りやエースの欠場を考えると2年連続でシード落ちとなってしまっても驚きは無いかと。
前回の全日本は10位、直近の出雲では9位と苦戦しているのですが…東洋は柏原入学以降、3大駅伝で2大会連続で7位以下になったことも、2年連続同大会で7位以下になったことも無いんですよね。その理論でいくと今回の全日本も6位以内に入ってくることになりますが…逆に今回もシード落ちとなってしまうと、このままズルズルと下がってしまう恐れもあります。前回の全日本、出雲での苦しい走りを糧に全日本ではまた東洋らしい強い走りを見せてシード返り咲き、そして1つでも上の順位を達成してほしいです!