第54回(2022年)全日本予選結果 ~5位:大東文化大学~

続いては全日本予選で5位、2017年以来5年ぶりの全日本出場を果たした大東文化大学を見ていきます。個人的に最も注目していたチームでしたが…やりましたね。正直、組エントリーを見た時は主力が複数外れてワンジルも2組だったことで厳しいかと思いましたが…1組の出遅れを2組であっという間に挽回し、3,4組も素晴らしい走りでした。レース結果はこのようになっております。

~1組~ 4位:西代、39位:小田

西代が4位に入ったのがまず素晴らしかったですね。高校ベストは15分38秒の選手のはずなのですが…今年は14分22秒までタイムを縮めると、全日本予選も集団に喰らいつきました。特に小田が早くに遅れてしまっただけに、希望を何とか残す走りとなりました。小田は39位と大きく沈んでしまうことに…5千で14分25秒までタイムを伸ばしたものの、初の1万は苦すぎる結果となりました。

~2組~ 1位:ワンジル、6位:大谷

1組の出遅れを救ったのが2組、まずはワンジルが見事なレース運びでしたね。前年度は全日本予選も箱根予選も崩れてしまいましたが…今回は一人抜け出した専修の木村にはあえてついていかない戦略をとりました。そして、自分のタイミングで集団から抜け出し、喰らいつく東洋勢2人を突き放して後半は独走、28分48秒で41秒もの大差をつけました。もはや、ワンジルは心配いらなそうかなあ。他大の留学生ともある程度戦えるのでは…


そして、大谷も集団でずっとレースを進めたのが大きかったですね。ワンジルがいくら貯金を作ってももう1人が遅れてしまったのは苦しいところでしたが、今回は人数が絞られた集団にもずっととどまっていました。ラストもしっかりと粘っての6位は素晴らしい。前年度の箱根予選は213位に留まっていますが、1,2組を任された2年生4人のうち3人が6位以内とは…他の学年に比べると谷間の世代となるのでは?と去年までは心配していましたが、とんでもなかったですね。

~3組~ 1位:大野、21位:入濱

ワンジルが2組トップで走る可能性は今年度の好調さからあり得るとは思っていましたが…まさか3組で大野がトップとなるとは思いませんでした。28分台のベストを持つ選手が何人もおり、各大学の主力が揃う中でラストの切れ味が抜群でしたね。前年度の箱根予選でチームトップ、箱根でも関東連合で8区を走っていますが、3年目以降の活躍は4年生の中でも抜けています。


3組に抜擢されたルーキーの入濱が21位、トップだった大野とも27秒差ですから悪くない走りでしょう。大学で早速自己ベストを更新してはいましたが、3組を任される時点で期待の大きさが分かりますよね。それに応えた走りも素晴らしくどんどん強くなりそうです。

~4組~ 6位:久保田、21位:菊地

ワンジルが最終組では無かったことで3年生コンビが最終組を任されることになりました。そこで久保田が日本人エースたる走り…日本人先頭集団で最後までレースを進めるのが強い。前回は4組19位でしたが今回は4組6位、28分53秒というタイムとともに素晴らしい走りでチームを全日本に導きました。菊地もよくぞ2年時にほとんど姿を見せない状況から復活してくれました。29分27秒で21位でまとめてくれたのですから、十分です。全学年の選手が見せて場を作ってくれたのも今後につながります。

箱根予選に向けて

監督が代わって自己ベスト連発、チームも良い状況になってきていると言われていた大東大にとって、全日本予選は大きな試金石となると考えていましたが…いきなり5位通過を果たしたのは最高の結果となりました。ここまですぐにチームが変わるものなのですね…3年連続で箱根予選落ちとなっていますが、今回の箱根予選はこの4年間で最も期待できるものとなるでしょう。


まずワンジルが全日本予選での走りで自信を得て、箱根予選でも無理のない走りで貯金を作ってくれるでしょうし…久保田、大野らも上位で走る可能性は十分。今回の全日本予選の走りを見る限りは、崩れてしまった小田以外の7人は全員箱根予選を走る可能性は高そう。そして、全日本予選からの最も大きな上積みは4年生でしょう。


全日本予選は教育実習や就職活動などもあってなかなか4年生が合わせられないことが多いのですが…今回出場した4年生は大野だけです。その一方で箱根予選経験者は8人もいるんですよね。前回トップ5には大野に続いて谷口、蟹江、木山、塩田といますし、28分台のベストを持つ倉田もいます。今年度のチームは4年生に頼ることになると思っていたのですが、全日本予選を見る限りは3年生以下も台頭が著しく、チーム内の競争は非常に激しくなりそう。


チーム内競争が激しいということは、調子のよい選手を箱根予選で起用することが出来るわけですし、エース力でも選手層の厚さでも前年度よりも遥かに上がっているのでは。全日本予選も通過予想でしたが、箱根予選でも現時点では通過する可能性の方が高いと思っています。全日本予選、箱根予選を同時に通過となると一気に大東大復活を印象付けられますし、全日本予選のような強い走りを箱根予選でも見せ、4年ぶりに箱根路に戻ってきてほしいです!!

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