法政大学　来年度の箱根駅伝（２０２３年）に向けて

続いては箱根で１０位となった法政大学について見ていきます。今年度の箱根結果はこのようになっています。箱根経験者経験者は１４人おり、来年度は１０人が残ることとなります。鎌田、清家らチームを牽引してきた選手が抜けることとなり、エースが抜ける影響というのは当然大きいですよね。ただ、今回の箱根経験者は８人が残り、まず往路の平地区間をいずれも区間１０位前後で走っている内田、小泉、河田がいるのは大きいです。


さらに、６区２位で走っている武田はまだ１年生ですし、山下りの心配が無いのも大きいです。復路も中園、稲毛、川上が区間中位でまとめていますし、前々回の箱根で往路３区を走っている松本もいます。５区の細迫はやや苦しい走りとなりましたが走力はありますし、箱根経験者が９人に加え、全日本で６区６位と粘り強い走りを見せた宗像がいるのは法政の大きな強みです。


他にも全日本予選で好走した扇、箱根予選で同じく好走している高須賀らがいますし、前々回の箱根予選を走った山本、徳永らもいますからね。来年度のチームの中心は新４年生となることもあり、経験豊富な選手がズラッと揃っています。

３大駅伝・予選会の経験者である１４人を除くと、明らかに来年度の箱根で１０人に入ってくるであろう選手というのは正直見当たらないかなあ。エントリー経験者は全日本予選の宮岡、全日本の安澤というルーキー２人だけです。まだ勝負レースでの実績や持ちタイムは目立つものではありませんが、それでも予選会のメンバーに入ってくるだけの力はありますし、すでに小泉、武田の活躍が目立つルーキーですが、今後が楽しみです。


持ちタイム上位では、１万で２９分１７秒のベストを持つ松永がいます。去年の１２月に自己ベストを出していますし、細迫、稲毛、宗像、高須賀らが躍進する中で松永もそこに加わってくれれば。他にも５千で１４分９秒を持つ長島がいます。あまり記録会に出場しない法政大学なだけに、まだタイムを残していない選手の台頭にも期待したいところ。


そして、来年度の新入生も即戦力候補として期待されます。すでに大島、清水、高橋が持ちタイムでトップ１０に入ってきており、大島は５千で１３分５０秒、１万で２９分２４秒のベストを有しており、１万でもトップ１０に入っていますからね。ここ数年では最も良いスカウトと言えそうで、１３分台ランナーの加入はあの西池以来ですね。新入生も毎年着実に戦力となってきていますし、大島を筆頭に複数人が箱根出場を果たしてもおかしくないかと。

箱根では最後の最後で３年ぶりにシードを獲得し、予選会を回避できたのは大きいです。法政はあまり箱根予選を得意とはしていませんし…戦力的に充実していて上位通過も期待された今年度も６位通過に留まりましたからね。その一方で来年度の箱根に向けてはプラス材料が多いです。箱根２区を走った鎌田は抜けることとなりますが、１区を安心して任せられる内田に１年ながら安定感抜群だった３区小泉、２年時に苦しみながら３年時で復活を果たした河田に前々回の箱根で３区１２位で走っている松本と往路平地で結果を残している選手が４人います。


１～４区を内田、河田、小泉、松本のように往路経験者を並べることがすでに計算出来るのは大きいですね。もちろん、ここに割って入る選手が出てくるに越したことはないですが。山も経験者を揃え、往路も心配もいらなそう…復路も中園、稲毛、川上という経験者がおり、全日本を走った宗像、箱根予選を走った高須賀らも復路ならば問題は無いでしょうし、１０人は新戦力を考慮しなくてもあっさりと揃ってしまいます。


往路で出遅れ、復路でも巻き返すことが出来ずにいた過去２年間と比べると、来年度への期待値は段違いですね。ただ、気になる点もありまずは選手層。。。１０人は問題無さそうですが、１６人揃えるとなると、まだまだ戦力差が大きいように思えます。期待の新入生など楽しみな選手は何人もいますが、箱根でメンバー争いに入ってくるのは容易では無いですからね。３大駅伝経験者に割って入る選手が出てこないと、故障などがあると一気に崩れてしまう危うさもあるかなあと。


また、現状の来年度の戦力を考えるとやはりシード争いに加わる大学の１校という状況で…ここからさらに上位を狙うとなると、主力を含めた全体的なレベルアップは必須ですね。往路は計算出来るという話をしましたが、あくまでも往路を区間中位で走れる選手が揃っているという状況、今回の箱根で１桁で走った選手は１０区間中６人もいましたが、これが区間５位以内となると６区の武田しかいませんからね。今年度、一気にチームを立て直してきたのは素晴らしいですし、来年度はさらに上位進出を狙えるチームとなっていってくれれば！！