東海大学 来年度の箱根駅伝(2023年)に向けて

本日からは、箱根に出場した20校に対し、来年度の箱根に向けての戦力を3つのテーマに分けて見ていきいます。3大駅伝経験者、箱根予選経験者も含めた来年度に向けての「経験値」、箱根出場経験というのは大きいですし、好走している選手や主要区間、特殊区間経験者が残っている方が当然有利です。


2つ目はルーキー+3大駅伝・箱根予選未経験者において、来年度メンバーに入ってきそうな「新戦力」です。ルーキーは箱根では重要度は下がりますが、今年度も好走を見せるルーキーが何人もいましたからね。即戦力になってくれるに越したことはないですし、新戦力の台頭は重要です。最後は箱根予選(予選会校)、箱根に向けての展望となります。

経験値

最初は箱根では11位、来年度は箱根予選からとなる東海大学について見ていきます。今年度の箱根結果はこのようになっています。3大駅伝経験者は16人から来年度は12人となり、4人抜けることとなります。最後の箱根で好走した市村や上級生になってから安定した走りを続けた本間らが抜ける穴は、小さくは無いかなあ。もちろん、3年生以下にも有力選手はズラッと揃っていますが…


今年度の箱根出場者は7人残ることとなります。5区2位の吉田、6区6位の川上も残り、山に何の不安も無いのは大きいですね。さらに、7区3位と好走している越の存在も大きく、全日本までは目立たなかったルーキーが箱根でグッと存在感を増してきました。そして、何よりも待たれるのはエース石原の復活です。今年度の東海がここまで苦戦した最大の要因は石原不在でしょう。逆に言えば、前年度の全日本、箱根ともに区間賞を獲得した石原が完全復活はチームの大きな戦力アップとなります。


箱根ではやや苦しみましたが、松崎、神薗といった箱根往路を走った選手の存在は大きいですし、松崎は1年時に箱根で好走している選手。来年度は主要区間でも結果を残していって欲しい2人です。入田、竹村はともに箱根でも1桁順位で走っていますし、選手は揃っていますよね。箱根経験者が9人残っているのは大きいです。出雲に出場した溝口、水野や全日本に出場した喜早らもいますし、3大駅伝経験者は多いです。

新戦力

3大駅伝のエントリー経験者となると、20人もいるんですよね。これは全大学を見渡してもトップクラスに多いです。それだけ選手が揃っているとも言えますし、安定してエントリーされる選手が少ないとも言えます。3大駅伝未経験者では、出雲3区予定だったと言われる松尾のデビューが待たれるところ。今年度出場どころか主力となることも期待されていましたからね。来年度は万全の状態で駅伝シーズンに臨んでくれれば。


ともに28分台のベストを持つ宇留田、金澤に5千で13分台のベストを持つ佐藤といった3年生も来年度の箱根ではメンバー争いに十分絡んできそう。宇留田も故障が無ければ力はありますし、佐藤も2年時からずっと3大駅伝を走ってもおかしくない選手でした。金澤は3年の駅伝シーズンに入って一気に台頭してきており、やはり最上級生の走りというのは箱根において大事になってきますから、1人でも多く出場してほしいところ。


1年は1万で28分27秒を叩き出した梶谷が越、吉田に次いで箱根出場が期待されますし、全日本でメンバー入りを果たした五十嵐もいます。ずっとスカウトが良い東海ですが、来年度の新入生も力のある選手が揃っています。13分48秒を持つ花岡に13分54秒を持つ兵藤らが加わりますが、いずれもスピードタイプという印象でトラックや出雲・全日本はともかく、箱根で即戦力となれるかというとこれからかなあ。


他にも14分0秒の松本、14分3秒の本村、14分8秒の鈴木ら14分1桁もズラッと揃っています。ルーキーに頼らないといけないチーム状況では無いですが…今年度のようにまた駅伝シーズンで戦力となる選手が1人でも出てきてくれれば。

展望

箱根予選に出場したのは2014年度が最後となっており、当然箱根予選経験者はいません。高速化となった箱根予選を経験していないというのは、数少ない不安要素ですね。ただ、大エースがいて選手層の厚さは箱根予選会校ではNo.1でしょうし、戦力的にはトップ通過候補の筆頭でしょう。箱根予選で苦戦するわけにはいかないですよね。出来ればトップ通過、最低でも上位通過は果たしたいところ。


箱根では先述の通り、5,6区が計算出来るのが大きいですよね。特に5区吉田の存在は東海にとって最大の切り札となりそう。となると、気になるのは残る往路の4区間ですよね。市村、本間が抜け、松崎、神薗はいずれも区間15位以下…前年度も往路は石原以外をどうするかが大事と話しましたが、それは来年度も同様かなあ。石原が完全復活してくれれば2区を任せられますし、松崎、神薗も力がありますからね。1~4区のうち3区間はこの3人に任せるのが順当そうかなあ。


悩ましいのは1区をどうするかですね。出雲、全日本は出遅れてしまい、箱根1区で快走した市村はいません。東海は1区をどちらかと言えば得意としていたのですが…また安心して1区を任せられるスターターが求められます。復路を走った選手では7区3位の越が往路候補の筆頭かなあ。1万のスピード、ロードでの強さを見ても期待できそう。そうすれば、往路は一旦埋まることになりますからね。


復路も川上、入田、竹村らがいるわけですし、残る区間は先述の新戦力候補たちが担ってくれれば大きく崩れることは無さそうかなあ。復路は正直心配はいらないと思っています。東海の選手層を活かせますし、6区も好走している選手がいるわけですから。極論を言えば往路で多少苦しんでも5区吉田が何とかしてくれるとも言えますが…それだと今回同様にシード争いに加わるだけですからね。


やはり1~4区を任せられる選手がさらに出てきてほしいですよね。往路の出場争いが熾烈にならないとどうしても特定の選手に依存してしまいますから。。。厚い選手層の中から抜け出してくる選手に期待です。今年度も10区のアクシデントが無ければシードは獲得出来ていたわけですし、来年度の箱根でシード返り咲きが最も高いのも現時点では東海大学でしょう。3年前には悲願の箱根優勝を果たしていますし、このままずるずると落ちていくわけにもいきません。来年度の箱根はシード返り咲きは最低限の目標として、さらに上位進出を果たしてほしいです。

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