クロカン日本選手権(2022年)シニア男子10キロ結果 ~松枝が前回の雪辱を果たす優勝~
昨日行われたクロカン日本選手権、U20に続いて次はシニア男子10kmについて入賞した選手を中心にレース結果を振り返ります。レース結果はこのようになっております。入賞した選手を中心に見ていきます。28分台をマークする選手が3人もいるなど、今回もハイペースなレースが繰り広げられました。大学生が3人入ってきて存在感を示す一方、もう入賞の常連となる選手たちも…また、今回は同一チームからの入賞は無かったですね。
順位 | 名前 | 所属 | タイム |
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1位 | 松枝 博輝 | 富⼠通 | 28:46 |
2位 | 葛⻄ 潤 | 創価⼤学 | 28:51 |
3位 | 池⽥ 耀平 | カネボウ | 28:56 |
4位 | 塩尻 和也 | 富⼠通 | 29:00 |
5位 | 坂東 悠汰 | 富⼠通 | 29:06 |
6位 | 市⽥ 孝 | 旭化成 | 29:09 |
7位 | 篠原 倖太朗 | 駒澤⼤学 | 29:12 |
8位 | 佐藤 圭汰 | 洛南⾼校 | 29:18 |
優勝を果たしたのは28分46秒をマークした富士通の松枝、途中で勢いがつきすぎて(?)コースアウトしてしまうというアクシデントもあって、一度先頭集団から遅れてしまったのですがすぐに追いつき、ラスト勝負に持ち込む前にもう2位以下を引き離すという力強い走りで優勝を果たしました。前回はラスト勝負で順大の三浦に敗れて2位と悔しい走りとなりましたが、今回は見事に勝ち切って前回の雪辱を果たす結果となりました。
2位に創価の葛西が5秒差で入ってきたのにはびっくりしました。3年前にU20で優勝を果たしており、その際も驚いた記憶がありますが…今回も最後まで優勝争いに絡んできましたからね。改めてクロカンでの強さを示してくれました。今年度創価が苦戦した要因の1つに葛西の怪我がありましたし、来年度は故障。なくチームを牽引していってくれれば。
3位にカネボウの池田、28分56秒で先頭とは10秒差、ここまでが28分台でのゴールとなります。日体大の4年時に大活躍を見せていましたが、実業団に進んでからもハイレベルな結果を残し続けていますが、今回のクロカンでも表彰台に上がる走りを見せています。どんどん実業団のトップ選手と渡り合っていって欲しいです。
4位に富士通の塩尻が29分0秒で入っています。実力も実績も申し分ない選手ですが、今年度は良いレースと悪いレースの差が大きかった気が…今回のクロカンではしっかりと上位に入ってきてくれました。5000mで好タイムをマークし、3000m障害はリオ五輪に出場している実力者、トラックシーズンでの活躍に繋げていってくれれば。
5位に富士通の坂東ということで、富士通がトップ5に3人入ってくることとなりました。松枝と坂東は東京五輪に5000mで出場していますし、富士通の五輪経験者が揃って上位に入ってきましたね。坂東も3年前にクロカン日本選手権で優勝を果たし、その後の飛躍につながった気が。松枝、塩尻らとともにまたトラックでの活躍が楽しみです。シニア優勝が坂東でU20優勝が葛西と3年前の王者が揃って上位に入ってきました。
6位に旭化成の市田孝が入りました。ニューイヤー駅伝では苦しい走りとなり、実業団ハーフもちょっと物足りない結果が続いていたのですが…今回は入賞を果たせたのは良かったのでは。ロードでの実績は抜群ですし、引き続き活躍を見せていってくれれば。
7位に駒澤の篠原、実業団ハーフでの快走に続いて今回も入賞を果たしました。高校時代までの実績を考えると、大学1年時の飛躍ぶりがもう凄まじいですね。今年度最も躍進したルーキーがこの篠原ということになるのでは。箱根は故障の影響もあってか出場とはなりませんでしたが…もう主力の1人となっていますし、来年度は3大駅伝全てで活躍が期待されます。
8位に入ったのが洛南の佐藤、前回のU20優勝者が高校生では唯一シニアに挑みました。大学生でU20の資格があってシニアに出場するというのは前回優勝した順大の三浦などいますが…高校生でシニアに挑むのがまず凄いですよね。そこで8位入賞を果たしてしまうのですから、凄まじすぎます。高校生離れした実力者を改めて見せてくれました。駒澤大学進学後、どんな活躍を見せてくれるのか楽しみすぎます。
大学生の結果を見てみると…11位に神奈川の宇津野が入り、やはり佐久長聖出身者はクロカン強いなあ。粘り強い走りでした。14位に順大の服部が入り、3000m障害に強い選手がクロカンでも強さを発揮しました。15位に東洋の及川が入ったのも上々と言えるのではないでしょうか。一時期は先頭を走るなど積極的なレースを見せてくれました。来年度は3大駅伝で是非とも見てみたい…
山梨学院は高田が21位、砂川が31位と期待のルーキー2人がしっかりと走ったのでは。徐々に存在感を示している二人ですし、来年度は中心選手となっていって欲しいですね。駒澤の安原が25位、赤星が30位ということでこちらは最低限まとめてくれたという感じかなあ。まずは元気な姿を見れて良かったです。中央の居田が28位とこちらもまずまずかなあ。箱根では苦しみましたが、1500mのスピードも抜群ですしロードでも期待したいところ。
注目された東洋の石田は29位ということで大きく崩れたわけですが、石田の力を考えるとちょっと物足りない走りだったかなあ。それでも、箱根を回避したところからまずはクロカンで元気な姿を見れて良かったです。