箱根終了後に考える全日本(2022年度)の展望その2 ~全日本シード校~

状況

続いては、全日本シード校(駒澤、青学、順天、國學院、東京国際、早稲田、明治、中央) に対し、全日本における現段階での展望を述べていきます。予選会校からシードを獲得する大学が複数あったとしても、いきなり優勝争いに絡むとなると難しそう。予選会校から神奈川が優勝、東海が2位に入ることも以前はありましたが、あれはかなりのレアパターンです。

展望

現時点での優勝候補となると、2連覇を達成している駒澤と箱根王者の青山学院ということになるでしょうか。駒澤は全日本で主力を複数欠きながら優勝、前回の経験者から抜けるのは佃のみで山野、芽吹、唐澤、篠原らが出場していおらず、主力が揃うだけで大幅な戦力アップ、さらにスーパールーキーとして期待される圭汰も加わります。さらに、全日本は出場した大会の半分を優勝するほどに得意としていますし、この距離の全日本ならば駒澤が強いかなあ。


青学も前回は苦戦する区間が複数ありながらも8秒差の2位、高橋、飯田が抜けることとなりますが、出場予定だった西久保、箱根快走の太田だけでもう8人揃いますし、10区区間新の中倉、ハーフで快走を続ける田中ら新2,4年生はいずれも全大学トップと言える選手層を誇ります。新入生も荒巻、広内、塩出といった13分台トリオがおり、メンバー争いに絡んできそうかなあ。近藤、岸本らエース区間でも区間賞争いを出来る選手が揃うことを考えると、駒澤と並んで全日本優勝候補の双璧をなすのでは。


続くのは東京国際か。区間配置を7区丹所、8区ヴィンセントとすれば、今年度も優勝していた可能性はありますし、他大にとっても恐ろしすぎますよね。3,7,8区が主要区間なので、そこに3本柱の山谷、丹所、ヴィンセントを起用するのがベストなのですが…東京国際は全日本で前半型の布陣を組むのが好みのようですし、今回もムセンビの調子が上がれば起用予定という話もあったので、どんなメンバー構成、区間配置にするかで大きく変わってきそう。


1年の佐藤、白井、富永に2年の村松など3大駅伝で好走している2年生以下も多く、新入生も菅野、森と即戦力候補が入ることを考えると、出雲初優勝に続活き、来年度全日本初優勝を果たしてもおかしくないですね。


前回3位の順大も力があり、牧瀬、近藤の2人が抜けることとなりますが、野村、伊豫田、四釜、平、西澤が揃う学年がいよいよ来年度は最上級生、さらに三浦、石井も上級生となる来年度の戦力は強大です。三浦、野村、伊豫田、四釜と主要区間を任せられる選手が4人もいるのは大きいです。3区伊豫田、7区野村、8区四釜で三浦を2区あたりにするのを順大は好みそうですが…1年も浅井や海老澤、服部らがいますし、新入生も村尾は即戦力候補。4年生の比重が大きすぎる気もしますが…来年度の順大も全日本で3位以内、優勝争いに絡む力もありそうです。


現実的に優勝争いに絡むとすれば、ここまでに名前を挙げた4校ということになりそうかな。國學院は島崎、木付、藤木らが抜ける影響がまず大きいです。来年度は中西大、伊地知、平林、山本の4本柱となってくるのかなあ。中西大、平林、伊地知は今年度も主要区間の3,7,8区を担っていますし、山本が1年目から活躍してくれたのも大きい。全日本を経験している沼井、坂本もいます。ここに続く選手がどれだけ出てくるか…


現状は主力とそれ以外の選手の差が大きいですからね。1年生は過去最高世代のスカウトですし、新入生も上原、森田、吉浦ら楽しみな選手が揃いますし…全日本でもシード有力、今年度と同じ4位ならば上出来といったところでしょうか。


6位の早稲田、7位の明治はともに箱根予選に出場するため、連戦となるのが辛いところですね。ただ、ともに連戦となった全日本でシードを確保しているのは心強いかな。早稲田は全日本メンバーから抜けるのは中谷、山口のみと意外と少ないんですよね。太田、千明が揃って出場出来なかったので…ここに3年の小指、安田、2年の辻、諸冨、新入生の間瀬田、山口らが加わるとなると…全日本は戦力が揃っていますね。井川、鈴木、菖蒲、石塚あたりが主要区間を担うことになりそうかなあ?最長区間の8区にピッタリという選手がいなそうなので、3区を菖蒲、石塚あたり、7区鈴木、8区に井川とかの方が安定するかも。連戦ということを考えても、シードを獲得出来れば上出来でしょう。


明治は3年生に主力が揃い、櫛田、小澤、富田、加藤らがいます。ここに2年の児玉も含めた5人が全日本でも主要区間を担うことになりそうかな。3区富田、8区加藤は前回経験していますし、小澤、櫛田は長い距離も強いので7,8区に起用も良いかも。児玉は1~3区あたりが良さそうかな?3年生は他にも下條、杉本らがいますし、2年も杉が台頭、1年も尾崎が全日本を走っています。8人はあっさりと揃いそうですよね。新入生も森下、堀ら即戦力候補がいます。手嶋、鈴木、橋本が抜ける影響は大きいですが…明治も連続シードを狙うだけの力は十分ありそう。


中央は、三浦、手島が抜けることになりますが…選手は十分揃っています。吉居の1区はもはやもったいなく、最低でも3区か7,8区におければ非常に強力、7区を走った中澤に箱根で好走した中野、阿部と主要区間を任せられる選手が揃っていますし、前半重視ながら箱根9区で快走した湯浅を8区も面白いかも。3年にも若林や助川、2年も復活すれば頼もしい園木がいますし、新入生は全大学最強とも言われ、駿恭、溜池、伊東らは非常に強力です。箱根もシードを獲得しましたし、来年度も今年度以上の戦力でさらに上位も狙えそう。


現時点での予想としては、駒澤、青学の優勝争いに東京国際、順大が割って入る力がありそう。そして、今年度シードを獲得している國學院、早稲田、明治、中央のいずれも連続シードを十分狙えるだけの戦力を有しているんですよね。来年度のシード校がこのまま変わらずだったとしても全くおかしくないほどに…國學院、早稲田、明治のいずれも4年生が抜ける穴は大きい大学なのですが、全日本の距離、区間ならば箱根に比べて影響は少なそうで…


全日本予選校が全日本でシードを獲得するのは容易では無さそうですね。かといって、東洋や法政、東海あたりも全日本でシードを獲得しても全然おかしくはないわけで…来年度の全日本は優勝争いもシード争いも熾烈を極めることになりそうで、まだ10か月近く先ではありますが非常に楽しみです。

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