箱根終了後に考える全日本(2022年度)の展望その1 ~全日本予選会校~

状況

続いては、11月に行われる全日本における現段階での展望を述べていきます。すでに出場権を獲得しているのはシード校(駒澤、青学、順天、國學院、東京国際、早稲田、明治、中央)の8校、ここに予選会を突破した7校の合計15校が関東から出場し、優勝を争うことに…ここ数年は上位15位以内を関東勢が独占しています。シード争いに加わるのも現実的には関東勢以外は厳しいでしょう。


今回はシード校以外で前回全日本に出場した大学+箱根シード校に対し、現時点でのシード争いについてと簡単に区間配置についてのイメージを見ていきます。どこも予選を通過してくる前提で見ていきます。

展望

前回シード落ちとなってしまった大学で、最も戦力が充実しているのは東洋でしょう。今年度の全日本は松山が万全では無く、アクシデントもあり、さらに児玉、柏らが起用できないなど悪いことが重なりすぎた結果でシード落ちとなりましたが、箱根では4位と強さを発揮。主要区間は松山以外に前田、石田らに任せられますし、最長区間の8区は柏や清野も面白そう。箱根で往路を走った佐藤、木本もいますし、1区を安心して任せられる児玉もいます。全日本も箱根同様に安定していますし、シード返り咲きの可能性はやはり高そうかなあ。


全日本シード校→シード落ちとなってしまった残る2校、東海と帝京についてですが…まず東海は現時点では読みづらいですよね…さすがに今年度のように1区から出遅れてそのまま浮上出来ず…ということは無いと思いますが、まずは離脱している主力がしっかりと戻ってくれるのが大前提です。石原の走り、早く見たい…松尾の3大駅伝デビューも待たれます。石原、松崎が主要区間を走ってくれるとして、もう1人エース級が台頭するとグッと戦力に厚みが増しますね。越、吉田らを筆頭に1年生も徐々に足並みが揃ってきました。東洋に次いでシード返り咲きの可能性が高いのはやはり東海となりそうですが…箱根予選からの連戦となるのが気になるところ。


帝京は現時点での評価はどうしても低くなってしまいます。育成力でどれだけ底上げできるかというのにある意味かかっているので。前回の全日本も小野、西脇、小林の3人しか経験しておらず、3大駅伝の経験値という点では非常に低くなってしまっていますからね。それだけ現4年生やOB1年に選手が揃っていたというのもありますが。エース級も3大駅伝未経験者も複数台頭してこないと…全日本に出場出来ても、今年度と同じ13位前後となってしまうのでは。。。


9位とあと一歩シードに届かなかった法政も力のある選手が揃っています。1区内田、3区小泉、8区河田はいずれも好走していますし、そのままの起用が安定ではありますが…鎌田が抜けた穴をどう埋めていくか、エース区間の7区に誰を起用するかというのが現状は難しいですね。中園も箱根で結果を残しましたし、松本・川上・宗像らも前回は好走、あれだけ安定した走りを見せてくれると、今度こそのシードも期待したくなりますよね。来年度も戦力は充実していますし、シード争いには絡んできそう。


11位だった中央学院は、全日本も箱根も1区から出遅れてしまって勝負に加われず…ただ、全日本も4区以降は立て直しましたし、川田、吉田礼、武川、伊藤、吉本という前回経験者に小島、中島という全日本経験者が7名揃い、いずれも力のある選手ばかりです。ここに1年の堀田晟や箱根6区で好走した工藤が加われば8人は揃うわけで、川田、吉田、武川、吉本あたりは主要区間も担える選手たち、チームとしてかみ合えばシードを獲得してもおかしくないのですが、ここ最近はなかなかかみ合わない状況が続いているのが心配です。


14位の拓殖は前回の全日本出場校では最も厳しいかもしれません。4年生が抜ける穴が大きい大学の1校であり、全日本出場8人中4人が4年生でした。ラジニ以外に確実に計算できる日本人選手は現状いない状況…全日本も6区10位で走った小山が最も区間順位が良かったですし。3年生は江口、佐々木、吉村、工藤ら選手が揃っていますし、新4年生と小山、富永に安村もタイムを伸ばしてきた新2年生を中心に何とか喰らいついていきたいところですが…現状だと出場出来ても今年度同様に関東勢下位に沈んでしまいそうか。


15位の日体大は今年度の全日本の結果は参考にならないでしょう。さすがに主力を欠きすぎていました。ただ、ある程度主力が揃った箱根でもチームは崩れてしまい…特に復路の走りは来年度に向けても大きく不安を残すことに…拓殖同様に確実に好走が見込めるのは大エースの藤本くらいで、3年も名村、高津、九嶋、村越、盛本ら持ちタイムの良い選手がズラッと揃ってはいるのですが、予選会はともかく3大駅伝となると苦戦が続いています。全日本はずっと12位以下ですし、今のままだと同じような結果となってしまいそうかなあ。


最後に箱根で結果を残しながらまだ出場を果たせていない創価大学について…ムルワを7,8区に残す余裕は無さそうなので、出雲同様に3区が良さそうかなあ。葛西を7区まで残し、8区は長い距離に強い選手…緒方や松本あたりに任せるのも面白いかも。新家や濱野らは前半区間で起用したいでしょうし。桑田、山森、吉田凌らスピードのある選手は揃っていますね。全日本に出場すればシード争いに絡んできてもおかしくは無さそうですが…予選会を非常に苦手としているのが気になるところ。1万のタイムも伸ばしてきましたし、そろそろ初出場といきたいですよね。。。


全日本に揃って出場できたとすると…現時点だとシード返り咲きの可能性が最も高いのが東洋、ついで法政と東海となりそうかなあ。さらに中央学院や創価が続き、帝京、拓殖、日体大という今年度の全日本で関東勢ワースト3だった大学はいずれも厳しそうかと。全日本のシード校も強豪揃いですし、そこに複数校が割って入るのは容易では無さそう。今年度の3校もシード校が入れ替わったのはかなり多い印象ですし。

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