第98回(2022年)箱根駅伝 国士舘大学 区間配置予想 ~箱根復帰後の最強チームでシード争いへ~

本日は国士舘大学について、区間配置予想及び戦力分析をしていきます。前回の箱根では1区で出遅れると2区ヴィンセントで総合12位に巻き返したものの、10区間中8区間で区間14位以下と苦しい走り、総合18位でのフィニッシュとなりました。今年度の箱根予選では厳しいコンディションの中で集団走を行わなかったことも響いて終盤失速、10位とギリギリでの予選通過となりました。エントリーメンバー箱根成績(直近5年)はこのようになっています。

4年生:R・ヴィンセント、清水 拓斗、木榑 杏祐、三代 和弥、
     荻原 陸斗、長谷川 潤、小早川 寛人

3年生:綱島 辰弥、福井 大夢、清水 悠雅、望月 武、田中 佑樹

2年生:山本 龍神、山本 雷我

1年生:松井 遼太、西田 大智

箱根予選を走った12人からは、2年連続で箱根予選を走っている2年の中西が外れてしまいました。今回は上級生が16人中12人を占めており、特に4年生は7人揃っています。人数が多いだけではなく、1万の持ちタイムトップ5、箱根予選の上位6人中5人が4年生となっており、エース級がズラッと揃っています。そして全員が箱根に出場してもおかしくないほどですから、間違いなく中心となる学年です。


先月の1万mの記録会で30分1桁をマークした選手たちが望月、田中、西田と揃ってエントリーをされてきましたね。望月は長い距離に対応してきており、西田は高校時代からロードでの強さに定評があります。同じく30分5秒で走った遠入は漏れてしまいましたが、ベストに近い布陣が組めたと言えるのではないでしょうか。前回の箱根経験者も全員揃っています。そんな国士舘大学の区間配置予想は以下の通りです。

区間配置予想

木榑④ーヴィンセント④ー荻原④ー三代④ー小早川④
福井③ー山本龍②ー清水悠③ー清水拓④ー綱島③

~往路~

1区は木榑、本人も希望している区間ですし、前回も4区14位でまとめており箱根予選でもチーム3番手で走っています。出遅れたくない1区はもう持ちタイムも勝負レースでの実績もある木榑に任せるのが良さそう。


2区はヴィンセント、3年連続で2区を走っている選手ですしここはまず間違いないでしょう。3回とも区間2~4位で走っている安定感もあります。ヴィンセントで巻き返す2区ではなく、シードラインからのリードを広げる2区にしていきたいですよね。そのためにも1区は大事になります。


3区は荻原、箱根予選ではチーム2番手で走っている選手、前回は7区14位で走っていますし今年度はさらに力をつけてきてエース格の1人にまでなりました。1万も28分台に途中していますし、本人も希望している3区を任せるのが良さそう。1区同様に3区も非常に重要な区間ですからね。ここで粘れるとチームにとっても非常に大きいです。


4区は三代、28分台のベストを持つ実力者です。1~4区はいずれも本人が走る意欲を見せているようですし、三代は全日本予選で2組トップの実績も光ります。箱根予選はチーム5番手ともう一歩ではありましたが、勝負レースで好走しているのは頼もしい限り。


5区は小早川、監督も上りでダントツのタイムをマークしていた選手として名前を挙げていました。3大駅伝の経験はなく予選会も2年前にチーム最下位と目立った走りは見せられていないのですが…それだけ監督が信頼しているのであれば、最初で最後の箱根で5区起用もあるのかなあと。

~復路~

6区は福井、こちらも本人が希望している区間ですし下りには自信を持っているとのこと。箱根予選ではチーム4番手で走っていますし、1万のタイムも29分17秒まで縮めてきました。スピードも身につけてきましたし、大事な復路のスタート区間を任せるのにふさわしそう。


7区は山本龍、前回は1区を走っている選手ですがその後は故障に苦しみました。箱根予選もチーム8番手だったことを考えると、往路で起用する可能性はやや低そう。それでも故障がなければ10人には入ってくるであろう選手ですし、重要度も高くなっている7区としました。


8区は清水悠、箱根予選は苦しい走りとなりましたが、過去2年は8区を走っていますし3年連続での起用も十分ありそう。年々箱根予選で順位を落としているのは気になるところですが…1年時の箱根予選はチーム2番手で走っている選手ですし、箱根でも結果を残していきたいところです。


9区は清水拓、箱根予選ではチーム6番手ともう一歩ではありましたが前回の箱根は3区を任されている選手、2年目以降はチームが出場した3大駅伝・予選会は全て出場していますし、1万では28分50秒とチーム2番手のタイムを叩き出しています。往路も走れる選手ではありますが、復路を走るのであれば9区かなあ。


10区は綱島、前回も同区間を16位で走っています。今年度は5千、1万ともにベストを更新してきていますし、箱根予選ではチーム7番手で走っています。今回も箱根での10人に入ってくる可能性の高く、それならば経験している10区で良いのでは。

~展望~

1~6区と予想した選手はもう走る気満々で準備を進めているようですし、監督もその思いに応える起用をすることになるのかなあ。ただこの予想だと1~5区が全て4年生になってしまうんですよね。もちろん、4年生は力のある選手が圧倒的に揃っていますし、全然あり得る起用ではあるのですが…個人的にちょっと気になることがありまして…


ちょうど10年前の2012年、伊藤、藤本ら4年中心のチームで箱根に臨んだ際に総合11位でシードとはならず…その際に10区間中8区間が4年生だったんですよね。主力がごっそり卒業した翌年度は箱根予選で予選落ちとなってしまったことがあり…そのことを思い出してしまって、4年生に頼りすぎるのはちょっと危険かなあと。3年生以下も着実に育ってきていますし、その時とは状況はもちろん違うのですが。。。


往路が4年生で揃わなかったとしても、最低5人は起用されることにはなりそう。監督も就任してから最も力のあるチームと話していますし、私もそう思います。ただ、過去5年間の箱根を見るといずれも総合18位以下に留まっているのもまた事実、まずはそこからの脱却が最低限の目標になるかなあ。シード争いに加われれば良いですし、シードを獲得できればそれはもちろん理想的なのですが、箱根予選の結果とこれまでの箱根を見る限りは容易では無いでしょう。


個人的には総合15位以内に入れればまずは一歩前進かなあと思います。この3年間は2区終了時でヴィンセントが順位を上げても3~5区で順位を落とし、シードラインは遠いという状況が続いています。ヴィンセントが最後の箱根、そして4年生に主力がズラッと揃う今年度は間違いなく勝負の年でしょうし、シード争いに復路まで喰らいつけるような走りを見せてほしいです!!

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