第53回(2021年)全日本大学駅伝戦力分析&区間配置予想 ~駒澤大学~

続いては、駒澤大学の全日本大学駅伝における戦力分析と区間配置予想を行っていきます。エントリー一覧過去5年成績はこのようになっております。前回の全日本ではアンカー対決を制して見事に6年ぶりの優勝を果たしたものの、主力を欠いた出雲では1区から出遅れると巻き返せずに5位に終わっています。得意の全日本で巻き返しを図りたいところですが、どれだけチームとして合わせてこれるでしょうか。

4年生

出雲エントリーの佃が全日本でも4年生で唯一のエントリー。

3年生

出雲6区2位の田澤、出雲エントリーの山野、5千で13分47秒のベストを今月マーク、3大駅伝初エントリーとなった東山、5千で13分48秒のベストを先月マーク、前回の箱根に続いてのエントリーとなった円、5千で13分54秒を今年度マーク、1万で29分4秒のベストを持ち、1年の全日本以来の3大駅伝エントリーとなった中島の5人。

2年生

出雲2区3位の安原、3区4位の花尾、4区8位の唐澤、5区10位の赤津、出雲エントリーの芽吹、赤星、5千で13分46秒、1万で28分17秒のベストを持ち、前回の箱根では1区15位で走っている白鳥、5千で13分47秒、1万で28分20秒のベストを持ち、前回の箱根に続いてのエントリーを果たしている青柿の8人。

1年生

出雲1区8位の篠原、5千で13分40秒を今月マーク、1万で29分50秒を高校時代にマークしている佐藤の2人。

エントリー自体は現状のベストメンバーに近い布陣と言えるでしょう。疲労骨折明けの芽吹も入っていますし、箱根に間に合えばよいのかなと思っていた白鳥、青柿らもいます。2年生が最多の8人エントリーされている一方で4年生が1人なのは寂しいですが、現状のチーム状況を考えると仕方ないかなあ。出雲にエントリーされた10人に5千でタイムを伸ばしている1,3年生が加わってきました。


ただ、エントリーと実際のコンディションは別物ですからね。3本柱の一人である唐澤も出雲では調子が上がらずにつなぎ区間に回りましたし、チームとしてどれだけコンディションを全日本に合わせられるかが気になります。出雲のようなチーム状況ではとても優勝争いに加わることは出来ませんから。そんな駒澤大学の区間配置予想は以下のとおりです。

区間配置予想

篠原①ー唐澤②ー芽吹②ー佃④
安原②ー山野③ー花尾②ー田澤③

1区は篠原、出雲はもう一歩でしたが主要区間の出雲と違って最短区間の1区はルーキーが起用されることも多いですし、出雲の経験を活かしてほしいなあと。出雲で1区を任されていることからも期待の大きさが伺えますし。


2区は唐澤、万全であれば3,7区を走ってほしいのですが、1ヶ月でどれだけ合わせられるか…ただ、唐澤を外せるほどのチーム状況では無いでしょうし、トラックシーズンとまではいかなくてもある程度戻してくれることに期待して…距離は短いながらも重要度の高い2区としました。


3区は芽吹、こちらもどこまで回復しているか…長い距離を任せるのはさすがにリスクが高すぎると思うので、距離は長くないながらも主要区間の1つであり前回も走っている3区でどうかなあと。前回の3区も万全では無かったですがまとめていますし、芽吹の状態次第でチーム状況はガラッと変わってしまいますね…


4区は佃、下級生が中心のチームといってもやはり4年生の存在は大事です。出雲後の記録会でもしっかりと走れていましたし、全日本へ起用される可能性は高いかなあと。前回も4年生の伊東が走っている区間ということもあって、4区としました。

5区は安原、出雲でも後半離されてしまったのはもったいなかったですが、区間3位でまとめていますし、全日本でも起用される可能性は高いでしょう。そのスピードから前半区間への起用もありえますが、主力が走れる状態であれば5区あたりに起用出来て、大きな武器となりそうかなあ。


6区は山野、前回も同区間を4位で走っていますし、全日本・箱根を経験している山野の存在は貴重です。出雲は3大駅伝デビューの選手がほとんどでしたが、全日本からは山野にも走ってほしいですし、経験している区間への起用で良いかなあと。


7区は花尾、本来であれば3本柱の誰かを起用したいところなのですが、唐澤や芽吹が7区を任せられるまでに戻ってくるのは楽観的過ぎるかなあと。二人以外ならば、関東インカレハーフでも好走するなど長い距離に強く、出雲でも主要区間の3区に抜擢された花尾しかいないかなあと。出雲も後半しっかりとまとめていますし。


8区は田澤、前回同様にラスト勝負となったときのためにも田澤は8区にまで残しておきたいですね。出雲では非常に苦しいチーム状況の中でひたすらに前を追い続けるこれぞエースという走りを見せてくれました。全日本では田澤に負担がかかりすぎないようにしてほしいですね。

選手は揃っているだけに、繋ぎ区間は調子の良い選手を起用することも可能でしょう。気になるのは唐澤と芽吹の状態ですね。あまり無理はしてほしくないですが、二人を温存する余裕も無いのが実情です。エースたちの復活を待ちたいところです。出雲で苦戦しても全日本で立て直すということは駒澤はよくあります。今回の出雲と同様に序盤から崩れた2012年も出雲は5位ながら全日本では優勝を果たしています。


得意の全日本でも出雲から立て直せないようだと箱根はかなり厳しい戦いになることでしょう。今回は外して予想していますが、5千で13分50秒を切っている選手が、3年の東山、円に2年の白鳥、青柿、ルーキー条二と5人もいるわけですからね。抜群のスピードは魅力的です。後はそれをどれだけ全日本という大舞台で発揮出来るかどうかですね。


出雲ではもう区間エントリーを見た時点で正直優勝は絶望的になってしまいましたが、全日本では前回の全日本や箱根、そしてトラックシーズンのように強い駒澤を見せて欲しいなあ。そのためにも、出雲の反省を活かし、チームとしてしっかりと全日本に合わせてくれることは必須かと。3大駅伝で最も優勝回数の多い全日本でどんな走りを見せてくれるのか、現状はまだ不安の方が大きいですが楽しみにしたいです。

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