2021年度 数字で振り返るトラックシーズン ~上武大学~

続いては上武大学について、トラックシーズンの結果を5千、1万で自己ベストを出した選手を中心に振り返ります。率直に言って厳しいトラックシーズンとなりました。自己ベストの更新を見ても、関東インカレや全日本予選を見ても結果を残せた選手はほとんどない状況…これが箱根予選にだけ注力しているからならば良いですが…少なくともここまでの走りを見る限り、箱根予選ではこれまで以上に苦戦を強いられそうです。

※2021/1/1以降の自己ベスト更新を以下のルールでポイント化しております。更新した順位と人数(1,2位・・・5pt、3,4位・・・4pt、、、9,10位・・・1pt)から算出され、各部門ごとに30点満点になります。

5000m:1点(10位)

トップ10で自己ベストを更新したのはルーキーの海村、14分26秒とベストを10秒更新し、チーム10番手となっています。この学年で最も良い高校ベストを持っていた海村がまずはタイムを伸ばせたのは良かったです。トップ10圏外では、青山が14分29秒でベストを13秒更新しています。前年度はルーキーで唯一箱根予選に出場した選手、今年度は2年生が全日本予選に3人出場するなど存在感を示しているが、青山も負けない活躍を見せてくれれば。


同じ2年の芝も14分33秒でベストを2秒更新、全日本予選ではチームで唯一30位以内となる19位で走っています。1年時から1万でタイムを伸ばしていましたが、勝負レースでも結果を残し、5千でもベストを更新出来ているのは今後がますます楽しみです。自己ベストを更新した主力どころはそのくらい…セカンドベストを見ても14分30秒を切るようなタイムで走る選手がいないのは寂しいですね。

10000m:5点(2位 )

額賀が1万で29分13秒を今年の2月にマークしており、チーム2番手となっています。セカンドベストである29分26秒は今年度に入ってからマークしたものであり、元々高校ベストもチームトップクラスの選手ですが、ここにきてグッとタイムを伸ばしてきています。ただ、関東インカレで1万m、全日本予選でも最終組に抜擢されていますが、いずれも30位台という苦しい走り…タイムは伸ばしているものの、勝負レースとなるとまだ力不足は否めないかなあ。村上とともにエース級になってほしい選手なのですが。


5千に続いて1万もトップ10で自己ベストを更新したのは1人だけという寂しい結果となっています。トップ10圏外では、山林が29分57秒でベストを13秒更新しています。山林は関東インカレ1500mで予選で組トップと良い走りを見せていました。決勝は残念ながら最下位となってしまいましたが、スピードのある選手が長い距離でタイムを伸ばしているのは心強い。



セカンドベストをマークした選手では、鉄川が29分36秒、源川が29分52秒とともにベストに数秒及ばずのタイムで走っています。鉄川は前回の箱根予選以降大きく伸びてきた選手の1人、源川もこのセカンドベストは全日本予選でマークしたもの、鉄川とともに3組を担っていますし、箱根予選はまだ走っていない2人ですが、その分戦力の上積みということになりそうです。

総評

関東インカレではでは5千、1万、ハーフのいずれも苦しい走り…全日本予選では17位ということで、これで4大会連続の17位以下となっています。現有戦力からしても厳しい結果になるとは思いましたが、それでもここまで厳しいとは…関東インカレはさすがに仕方ないと思っていましたが、全日本予選では8人中7人が30位台というのは相当危機的な状況だと思います。唯一10位台だった芝も最初の組だったわけですし。勝負レースにおいて、箱根予選に向けてポジティブな要素はほとんど無かったかと…


5千の1点は25大学中23位ですね。10番手が更新したのみということで、平均タイムもわずか0.11秒しか上がらずに14分20秒は変わらず、順位は23→25位ということでこちらは最下位になってしまいました。13分台、14分1桁が1人もいないことを考えると、仕方ないですね。1万のタイムを考えると、5千はまだまだ伸ばせるとは思うのですが、箱根予選に向けては5千でタイムを伸ばしても…というのも正直あるのかなあ。


1万の5点は22位となっています。5千ほどベストを更新した大学は多くないとはいえ、やはり1人だけ更新しただけですから、どうしても下位になってしまいます。今年度の平均タイムは、2月似ベストを更新していたということで変わらずに29分24秒のまま、順位は21→23位と2つ下げています。合計得点の6点は25位ということで最下位になります。5千も1万も5点以下なのは上武だけですからね…


勝負レースで苦戦し、主力どころがなかなか持ちタイムを伸ばせない…さらにエースの村上は未だに勝負レースどころか記録会にも出場出来ていない状況、箱根予選に向けては非常に厳しいと言わざるを得ないですね。ポジティブな要素としては、額賀がエース級の1人にまで伸びてきたこと、鉄川や源川も額賀同様に前回の箱根予選を走っていませんから単純に戦力アップとはなりますし、前回の箱根予選の経験者も12人中9人残っていることが挙げられると思いますが…


それでも箱根予選は現状はるか遠い目標だと思います。過去3年で箱根に出場している25大学の中で今年度の箱根予選通過が最も厳しい大学の1校であることは間違いないです。過去3大会で箱根出場&前回予選落ちとなったのは上武も含めて5校いますが、筑波、日大は総合力ではまだ厳しくともエースは明確に力をつけて結果を残していますし、中央学院はエース力も全日本予選での強さも示しました。大東大も全日本予選の走りは総合力を示してくれたと言って良いでしょう。


上武はエース力でも総合力でもトラックシーズンでキラリと光るものは見せられていないのが正直な感想です。毎年正念場という話をしている気がしますが…今年度は最後の正念場かなと。今回も前回以下の成績で3年連続予選落ちとなってしまったら、箱根出場を目指すと言うけれど、現実的には通過争いに加わるのもほぼ無理であろう大学の仲間入りを果たしてしまうのではないかと危惧しています。厳しすぎる状況から脱却する走りを箱根予選で見せて欲しいです。

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