ホクレン千歳大会(2021/07/17) 結果振り返り ~駒澤の田澤が13分29秒91のベスト~

本日、ホクレン・ディスタンスチャレンジ2021の第5戦、最終戦となる千歳大会が行われました。公式結果はこのようになっております。今回もコンディションは決して良くは無かったですが、800m、1500mでとんでもない走りが出ましたね。男子5000mの結果について、大学生を中心に振り返っていきますが…その前に800m,1500mも見ていきます。

~800m~

環太平洋大学の源が1分45秒75で日本タイ記録の素晴らしい走り、先日も1分46秒台をマークしていましたが、ついに日本タイ記録までたどり着きました。そして、日本記録保持者であるスズキの川元も1分45秒83とベストに0.08秒及ばずも素晴らしい走り、中央の金子も1分45秒85で続き、1分45秒台が3人という大盛況ぶりでした。800mもまたレベルが上がってきているのが良いですね。

~1500m~

今年に入ってからHondaの荒井が3分37秒05の日本記録をマークしていますが・・・日本選手権覇者であるトーエネックの河村が3分35秒42とベストを1秒63も更新する圧巻の走りを見せてくれました。3分30秒台を連発していて、いつかは日本記録も…と期待されている選手でしたが、やってくれましたね。素晴らしい走りでした。


そして、日本記録が更新されると同時に洛南の佐藤が3分37秒18をマークし、高校記録も更新しました。佐藤清治が22年前にマークした3分38秒49は不滅も言われる記録でしたが…奇しくも同じ佐藤がついに上回ることに。それも1秒31も更新しているわけですから、凄まじいですね。そもそも、このタイムも日本歴代3位で2020年までの日本記録を上回っているわけですからね。末恐ろしい高校生です。


さらに、5000mで五輪代表の坂東も3分37秒99で日本歴代6位の走り…5000mの強さはもちろんですが、めったに走らない1500mでもそのスピードを存分に見せてくれました。さらに、三菱重工の的野、明治の佐久間も3分39秒台のベストという素晴らしい走り、明治OBである河村が日本記録を更新したレースで、佐久間も明治記録を更新してきました。

~5000m E組~

滋野が13分56秒で組トップだったE組、30度を超える暑さの中、2位に7秒差をつけ唯一13分台で走るのは強いですね。カネボウの池田が14分3秒で2位、日立物流の小町も14分3秒で3位となっています。池田は1万で27分台のベストながら5千はまだ13分57秒ですからね。今回はタイムを狙う状況ではなくて残念…


大学生では東大の古川が14分11秒でまとめましたが、順大の石井が14分23秒、筑波の岩佐も14分24秒で走っています。石井は積極的な走りを見せていましたし、このコンディションでは仕方ないかなあ。岩佐はまずはしっかりと走れたので良かったですね。他の主力が好走していますが、焦らずに箱根予選に合わせてくれれば。日体大の大畑は14分40秒と今回ももう一歩でしたね…勝負レースで結果を残しているので問題はないと思いますが。

~5000m D組~

早稲田の菖蒲が関東インカレでも見せた切れ味抜群のラストスパートをここでも見せ、13分52秒でベストを3秒更新し、チーム7番手となっています。勝負レースで結果を残していますが、5千でもタイムを伸ばしてきていますね。今回の組トップの走りも強さを感じましたし、前年度から更に飛躍を遂げてくれそう。駒澤のルーキー篠原が13分53秒でベストを2秒更新して2位、1年のトラックシーズンで高校ベストから43秒も更新しています。1年目から3大駅伝出場もあり得るかも。


順大期待のルーキーで3000m障害でも活躍著しい服部も13分59秒と13分台をマーク、ベストには4秒及びませんでしたが、すでに複数回13分台をマークしているのは凄いですね。東海の長田は14分19秒ということでまとめたもののもう一歩という走りだったかなあ。


大東大のエースの1人である倉田は14分37秒、筑波のエースの1人である小林は14分39秒ということでともに13分台のベストを持つ2人ですが今回はちょっと奮わずでした。同じく13分台のベストを持つ神奈川の島崎も今回は14分57秒と苦しみました。

~5000m C組~

SUBARUの住吉が13分48秒で組トップだったC組、国士舘大学時代から活躍していますが、実業団でも着実に結果を残していますね。スズキの大石が13分49秒、日立物流の栃木が13分50秒で続いています。大学生で最も良かったのが早稲田の辻で14分23秒、それでもタイムとしてはもう一歩ですよね。トップは13分40秒台で走っているわけですし。先日、13分40秒台をマークしている東海の溝口も今回は14分25秒という結果でした。


國學院のルーキー山本は14分29秒、東海のルーキー徳丸は15分7秒とともに高校ベストで13分48秒を持つ2人ですが、今回は奮わなかったです。山本はたしか故障明けだったかと思いますが、徳丸の15分台は大丈夫かなあ…?ちょっと、高校ベストの良いルーキーが青学を除いて苦戦気味な気がします。

~5000m B組~

中央発條のムシオが13分24秒で組トップだったB組、札幌山の手のパトリックが13分25秒で2位、倉敷のキプチルチルが13分26秒で3位と高校生留学生の2人が上位に入ってきています。高校生のタイムもどんどん上がっていますが、留学生もあっさりと13分20秒台をマークしてきますね。日本人トップは13分35秒をマークしたYKKの森山、実業団1年目から好走を連発しているのは何よりです。


大学生トップは城西の砂岡、13分37秒で先週マークしたベストをさらに1秒更新してきました。2週連続の自己ベスト&13分30秒台は力が無いと出来ませんね。城西のエース、完全復活です。順大の野村は13分44秒でベストには3秒届かずもセカンドベスト、順大でもトップクラスの安定感を誇ります。國學院の藤木は13分45秒52でセカンドベストタイですね。安定していますが、自己ベストには1秒届かず…


同じく國學院の中西大も13分49秒でベストに7秒届かずもセカンドベスト、トラックシーズンのうちにしっかりと戻してきたのは駅伝シーズンを見据えても大きいです。中央の三浦は14分9秒と今回はもう一歩ですが前回は好タイムをマークしていますからね。早稲田の井川も14分14秒、順大の伊豫田は14分20秒ということでともに今年度結果を残している実力者ですが、今回は奮わずでした。

~5000m A組~

コニカミノルタのムオキが13分19秒で組トップだったA組、住友電工の遠藤が13分26秒で3位で走っており、日本人トップとなっています。特にラスト1周のスパートはさすがでした。駒澤の田澤が13分29秒で続いたものの、後輩の芽吹が持つ駒澤記録には2秒届かず…自己ベストを8秒更新したものの本人にとっては納得のいかない走りだったかな?


日本人選手では、八千代工業の丸山が13分39秒で続いており、丸山も高いレベルで安定しています。大学生では唐澤が13分47秒と崩れたわけではないですが、本人にとっては不本意な結果だったかなあ。集団から結果的に離れてしまったり、引っ張ることになったりとちょっと展開にも恵まれなかった気がします。


早稲田のルーキー伊藤は14分8秒ということで悪くはないですが、13分36秒のベストを持っていると、どうしても期待値は高くなってしまいますよね。同じ早稲田の中谷は途中で棄権してしまったようですが、大丈夫かなあ?前回ももう一歩でしたし、エースのコンディションが気になります。

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