第53回(2021年)全日本予選エントリー発表&雑感

全日本予選のエントリーが発表されました。前年度は予選が無かったので、2年ぶりとなりますね。エントリー(PDF)はこのようになっています。大学ごとのエントリーはまた個別に見ていくとして、各大学ごとに簡単にエントリーを見ていきます。

中央大学

エースの吉居はエントリーされず…日本選手権と日程が近いですし、出場しないこともあるかと思っていましたが、エントリーから外してきましたね。それでも、戦えると判断した以上、吉居抜きでも突破して欲しいところ。また、1万で持ちタイム2番手の千守もやはり外れてしまいました。直近の5千で15分かかっていたので、難しいとは思いましたが。その一方で三浦が戻ってきてくれたのは大きいです。2012年以来9年ぶりの出場はなるでしょうか?戦力的には十分狙えると思いますが。。。

國學院大學

個人的に最も全日本に近いのがこの國學院だと思っています。目立ったエントリー漏れはなく、木付や中西大といった主力も無事に戻ってきてくれました。今年好調の藤木、島崎らエース級が揃っている一方、続く選手であろう殿地、伊地知、平林、中西唯らでもう8人揃ってしまいます。ベストメンバーが組めれば、1~4組までスキのない布陣となりそうですし、トップ通過も十分狙えるのでは。

中央学院大学

こちらも目立ったエントリー漏れはなさそうかな。まさかの虫刺されで関東インカレを欠場した栗原に小島、武川らエース格の二人、そして楽しみなルーキーは吉田礼、堀田晟の二人が順当にエントリーされています。やはり、関東インカレで入賞した吉田礼に注目しないわけにはいられませんね。正直、最終組に抜擢されてもおかしくないと思っています。戦力的には十分通過は狙えるかと思いますが、しっかりと合わせることが出来るかどうかですかね。

東京国際大学

留学生はヴィンセント、ムセンビの二人がエントリーされました。出場出来るのは1人だけですし、ヴィンセントが起用されることでしょう。また、主力どころは丹所や山谷、芳賀らが順当に入っていますが、一方で中堅どころがちらほらいない気が…持ちタイムでは29分20秒台の選手を見ても、渡邊、奥村、善田らが揃っていないのはちょっと気になるかなあ。ただ、勝負レースで経験がある選手は一通り入っていますし、最終組となるであろう丹所、ヴィンセントは非常に強力、よほど3組までに苦戦しない限りは通過が有力かな。

日本体育大学

関東インカレにも出場した佐藤が外れていますね。他は一通り主力どころが入っているかなあ。エースの藤本に関東インカレで好走した大畑、ルーキーは3000m障害にも出場した分須が唯一のエントリー。2年生が4人もエントリーされ、戦力となる選手が増えてきたのは大きいです。藤本の力が抜けており、戦力的には厳しいかと思いますが、それでも粘り強い走りで通過をするのが日体大でもあるので…ボーダー争いに絡んできそうかな。

国士舘大学

箱根1区を走った山本龍が外れてしまったのは痛いですね。万全であれば3,4組を走ってもおかしくないですし。その一方で留学生のヴィンセントはもちろん、木榑、三代といった28分台ランナーを始め持ちタイム上位の選手は一通りエントリーされています。ルーキーも西田に鈴木と大学で早速ベストを更新している2人が入っていますね。全日本予選はなかなか出場争いに加われていませんが、エントリータイムは通過圏内ですし、楽しみです。

創価大学

関東インカレを欠場した葛西は全日本予選も間に合わず…これは相当痛いかなあと。トラックに強い選手というのが創価は決して多くは無いですからね。最終組はムルワと嶋津で盤石としても、3組までをどれだけしのげるか…箱根10区を走った小野寺も外れています。2年生は持ちタイムは良いですが、勝負レースは正直未知数ですから…ルーキーは吉田、野田と楽しみな二人がエントリーされています。箱根3位以内の推薦がなかっただけに、個人的には最も出場して欲しい大学の1校ですが果たして…厳しい戦いにはなると思います。

日本大学

小坂がエントリーを果たしたのは大きいですね。万全であればエース格の1人ですし、どこまで合わせられるか。現3本柱のドゥング、樋口、松岡は健在でこの3人も心配はいらないでしょう。問題は続く選手です。武田は外れてしまいましたし、橋口もいませんね。現状は5番手以降がかなり劣る印象…1,2組を凌げれば後半は十分戦えると思いますが、若山や山本といった中堅どころの好走が無いと厳しいかな。

神奈川大学

エース格の呑村、川口が外れてしまいました。勝負レースでも安定した結果を残している頼りになる選手2人が揃っていないのは相当痛いです。箱根に出場した2年生トリオの宇津野、佐々木、高橋に台頭著しい巻田など2年生は最多の6人がエントリーされ期待は大きいです。ルーキーは園田だけですし、3年も島崎と鈴木のみというのはある意味順当かなあ。ただ、エース級2人のエントリー漏れを考慮すると、通過はかなり厳しそう。

山梨学院大学

留学生はオニエゴもムルアもエントリーされました。関東インカレの結果を見ると、オニエゴが出場しそうですが果たして?日本人選手も松倉、坪井の4年生コンビに台頭著しい3年の木山、橘田も戻ってきていますし、2年も新本、島津と主力が入ってきたのは大きいです。ルーキーも砂川、高田と早速2人がエントリーされていますね。かなりベストメンバーに近いエントリーが組めたようで、期待出来そうかなあ。元々、全日本予選には強さを見せている大学ですし。

拓殖大学

上級生中心で2年は根岸、1年は富永のみとなっています。持ちタイム上位は一通りエントリーされているのですが、箱根予選で快走を見せた桐山が外れています。勝負レースに実績のある選手が外れるのは痛いですね。他はエースのラジニに日本人エースの合田ら比較的順当なエントリーかな。長い距離に比べるとトラックは苦手な印象ですが、1万のタイムも伸ばしており、5年前も前評判を覆しての通過を果たしています。今年度はどうでしょうか?

大東文化大学

新留学生のワンジルは順当にエントリーされていますが、関東連合のメンバーにも選ばれた菊地がいませんね。持ちタイムでチーム上位の大野も外れることに。伸び盛りの谷口や久保田、木山に日本人エースとして期待される倉田らはエントリーされていますが、全体的に力不足は否めないかなあ。関東インカレの走りを見ても、ボーダー争いに加わるのは難しそう。

城西大学

関東インカレを欠場した砂岡の状態が気になります。きっちりと合わせられればよいのですが。ルーキーも早速片渕と平林の2人がエントリー、平林は出場してもおかしくなさそうです。主力の2年生が山本唯、野村ら7人と半分を占めるのは予想通りです。戦力的には厳しいかなあと思うのですが、伸び盛りの選手が多いこと、そして4年連続で全日本には出場しているんですよね。全日本予選でもしぶとい走りを見せている印象ですが、5年連続出場なるでしょうか。

上武大学

13人エントリー可能ですが、唯一12人のエントリーとなりました。持ちタイム上位では全日本予選を経験している中島がいませんね。また、箱根予選経験者も複数外れており、吉田、小澤、湯本ら4年生が揃って外れることに。村上や額賀ら主力はエントリーされていますが、村上の状態も気になるところ。現状は通過を目指すには厳しすぎるかなあ。経験を積む場所となる気が。。。

法政大学

絶対的エースの鎌田に関東インカレでしっかりとまとめた河田、清家ら主力がエントリーされましたが、復活が待たれる松本はやはり間に合わず…個人的には鎌田に次ぐ選手と期待しているだけに、エントリー漏れは痛いです。その一方で扇、内田といった主力になってほしい3年生が入ってきたのは嬉しいですね。2年も稲毛、細迫、宗像と期待の3人が揃ってエントリーされていますし、大分戦力は戻ってきました。戦力的にはまだ厳しそうですが、それでも全日本予選では勝負強さを見せている大学なだけに、期待も大きいです。

駿河台大学

エースのブヌカに清野、町田ら28分台のベストを持つ2人も順当にエントリーを果たしています。また、異色の経歴を持つ今井もしっかりと入っていますね。30分きりが6人という状況ではなかかなか厳しいかと思いますが…エントリー順位である16位以内なら上出来といったところかなあ。

立教大学

立教が全日本予選に出場するのは初めてですかね?本格的に強化を始めて2年でたどり着きました。上級生は13分51秒を持つ斎藤が唯一のエントリーということで、極端に下級生に偏ったエントリーとなっていますが、これが順当でもあるんですよね。2年では主力の中山に服部や内田ら力のある選手が揃い、5千も14分10秒台が当たり前になっていますからね。1年も29分13秒を高校時代にマークした後藤を始め、中西、山本ら楽しみな選手が揃います。今後に繋がる走りを見せてくれれば。

専修大学

ギリギリで予選出場を決めた専修大学、新留学生のキサイサに日本人エースの木村の2人は強力です。しかし、同じく主力の1人である高瀬がいませんね。これは相当な戦力ダウンということに。箱根に出場している金久保や水谷も外れています。全学年が3,4人と学年バランスは非常に良いですが、その分箱根経験者のエントリー漏れが目立つことに。戦力的にはエントリー順位である18位でもおかしくないですし、15位以内ならば上出来かなあ。

亜細亜大学

エースの河村に28分40秒のベストを持つ竹井、関東インカレでも結果を残した佐藤、期待のルーキーである片川らがエントリーを果たしています。特に片川は29分32秒をいきなりマークし、個人的に注目している選手です。主力はある程度勝負出来そうなのは楽しみです。その一方で選手層の薄さはやはり否めず、エントリーの19位より1つでも上ならば上出来かな。

慶應義塾大学

慶應が全日本予選に出場するのは21年ぶりということです。エースの杉浦を始め、13人中10人が29分台ですからね。他の下位でエントリーされた大学を上回るタイムとなっています。後は、持ちタイムの良い選手がどれだけ力を発揮出来るかということでしょう。ルーキーも早速関東インカレでハーフを走った田島に高校時代から実績のある安倍という楽しみな2人が入っています。ギリギリでのエントリーで失うものは無いですし、ここから1つでも上を目指してくれれば。